作品一覧

  • 中国最凶の呪い 蠱毒
    4.0
    呪殺。それは人を呪い殺す呪術の奥義である。そして、蠱毒は人の命を奪う呪術、呪殺の手段の中で、最凶の邪法として畏怖されているのだ。蠱が恐れられているのは単に人の命を奪うからではない。蠱は人を病の苦しみに沈めるのだ。 蠱の呪力に憑かれた人は、何か月も、何年も、病の苦しみに苛まれ、絶望の果てに命を落とすのである。毒針、粘液、強靭な牙、獰猛な食欲を持つおびただしい数の毒虫、爬虫類、小動物を狭い容器に閉じ込め、互いに殺し合い、食い合いをさせる。やがて一匹だけが生き残る。それが蠱だ。 もちろん、このイメージは誤りではない。しかし、蠱を作ることは蠱術の一部であって、全体ではない。蠱はどのような姿をしているのか、蠱をどのように利用するのか。それだけでも、大きな謎である。 しかし、それだけではない。中国史に詳しい人なら、隋代の中国社会を騒がせた猫鬼をご存知だろう。猫は死ぬと鬼になる。その鬼が猫鬼である。蠱師に操られる猫鬼は猫蠱とも呼ばれる。蠱師が操るのは虫から作られる蠱だけではない。毒虫に殺し合いをさせることは、蠱術の必須の要素ではないのである。 古代から現代まで脈々と受け継がれて来た蠱術の謎に肉薄し、知られざる蠱術の謎を白日の下に晒す。それが本書の目的である。
  • 「免疫力」があなたを殺す
    5.0
    「免疫力は高ければ高いほど健康になる」という考えが世間ではもてはやされています。しかし、免疫は弱すぎても強すぎても病気になってしまうことをご存知でしょうか? 例えば、アトピーや花粉症、リュウマチなどは免疫力が強すぎるために起こります。病院で処方されるポピュラーな薬の多くも、何らかの意味で免疫力を「抑える」薬です。非常に多くの場合、病気にかかってしまってつらい症状が現れたときは免疫が強く働きすぎているので、これを薬で抑える必要があるのです。 本書は、漢方医の著者が、この誤解されがちな「免疫力」について解説し、真に病気にならない、「ちょうどいい免疫力」の維持を提唱するものです。免疫力をうまくコントロールすることで、健康な一生を手に入れましょう!
  • 読む漢方薬 ストレスに負けない心になる「人生の処方箋」
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    「えっ、ムカデが薬になるの!?」「幽体離脱は肝臓病!?」中国四千年の歴史の中で様々な試行錯誤を経て発展してきた漢方は、深く調べてみると常識をひっくり返されるような驚きの理論や品目、逸話がたくさん。「効率」「正しさ」「固定観念」にとらわれずに頭と心をやわらかくしておき、「人生を楽しむ」ことこそが漢方医学の神髄――そう唱える専門医が、漢方にまつわる「おもしろくてためになる」とっておきのエピソードを紹介するエッセイ集。これを読んで頭の体操をし、スッキリ気を楽にしておけば、ストレスになんて負けない人生を送れるはず。

ユーザーレビュー

  • 「免疫力」があなたを殺す

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    免疫力があなたを殺す(!?)
    タイトルからして、既成概念をぶっ壊しにきている本。そしてそれが、逆張りの無理筋でもなんでもなくて、クルマにアクセルとブレーキが付いているように当たり前のことだと気付かされた。
    「免疫力は強い方がいい」と言うのはウソ。免疫力が強すぎれば、怪獣をやっつけながら街をぶっ壊すウルトラマンのように、自分の体を傷つけてしまう。大事なのは強いか弱いかではなくて、バランスを取ること。
    前半で免疫が強すぎると起きる不調をわかりやすく簡潔に示してくれ、後半で、免疫の暴走を起こさせない食事、運動、入浴、睡眠などの生活習慣を教えてくれる。

    0
    2023年01月18日
  • 中国最凶の呪い 蠱毒

    Posted by ブクログ

    古代から現代に至るまで、中国で信じられている蠱毒。
    漠然としか知らなかったから、細かな違いまで把握出来てよかった。
    かの有名な「三角屋敷」で用いられていたのは、金蚕蠱だったんだろうなぁ。

    0
    2022年09月28日
  • 中国最凶の呪い 蠱毒

    Posted by ブクログ

    中国で発展した蠱毒について、網羅的に説明されている。一般に毒虫などを容器の中に沢山詰め、喰い合いをさせて…という手法を蠱毒だとイメージしていたが、押並べて何か呪術的なものを媒介すれば、大体それは蠱毒になる、ということらしい。蠱毒が用いられる具体例などをもう少し掘り下げて読みたかった。

    0
    2021年08月30日
  • 中国最凶の呪い 蠱毒

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    面白かった。
    漢方医の著者が、主に蠱毒に中った事例、症例、蠱毒の作り方、対処法などを古今の文献の中から拾いだし分かりやすくまとめてある。
    一般的に蠱毒とは、百種の毒虫等を器に入れて互いに喰わせあい、最後に残った一匹で作ると思っていたが、本場中国では様々なバリエーションがある。
    それが日本に伝わった時、安倍晴明等の陰陽師が使った術の他、日本ではその風土にあわせて「憑きもの」として伝承していったのではないか。

    中国共産党は宗教や迷信を否定しているが、中国では現代でも蠱を信じている人も多いようだ。
    歴史的に中国国民は国家を信用していない、医学書とかで必ず昔の記述を載せてから新しい知見を書き加えると

    0
    2021年06月12日
  • 読む漢方薬 ストレスに負けない心になる「人生の処方箋」

    Posted by ブクログ

    自分は漢方を飲んでいますが、医者がこういう話をしてくれたらもっと効き目もよくなりそう、と思いました。漢方の謎な部分がおもしろいと元々思っていたので、興味深く読めました。文章がラフでありつつかなりマニアックで視野も広く作者が賢い方なんだなあと感じました。東大文学部卒、その後中国で医師免許取得とありました。やはり。単純に医者が書いただけじゃないおもしろい文章でした。マニアックすぎてグロいところを直視して読めなかったので☆4です笑

    0
    2016年11月20日

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