作品一覧

  • 秘密保護法――社会はどう変わるのか
    3.5
    1巻693円 (税込)
    多くの異論や懸念にもかかわらず国会で強行採決された「特定秘密の保護に関する法律」――通称「秘密保護法」が施行される。この「秘密保護法」は、誰が、何の目的でつくったのか。法に違反したらどんな裁判が行われるのか。そもそも「特定秘密」とは何なのか? 本書は、秘密保護法の内実とそれがもたらす影響について、刑法学の見地、知る権利との関係、憲法との整合性など多様な視点から概説する。【目次】第一章 誰が、何のために秘密保護法をつくったのか 堀敏明/第二章 超監視社会への道 足立昌勝/第三章 「知る権利」の妨害と闘う 林克明/第四章 憲法と秘密保護法 宇都宮健児/巻末資料「特定秘密の保護に関する法律」条文
  • ロシア・チェチェン戦争の628日
    4.5
    小学館ノンフィクション賞優秀賞受賞作『カフカスの小さな国』、緊急復刊! 自由か、死か…… 人口80万の小国チェチェンはいかにして大国ロシアの侵攻をはねかえしたのか? 自らの「独立と誇り」をかけたチェチェン戦士たちの1年8か月にわたる戦いに 極限まで接近した傑作ノンフィクション!! プーチンとウクライナの「未来」を読み解く鍵 ウクライナ侵攻の原点は第二次チェチェン戦争と言って間違いない。 侵略される側からすれば「抵抗の原点」と位置付けられるであろう。 そういう意味でチェチェンの抵抗とウクライナの抵抗は相通じるものがある。 そして、少数者が持つ抵抗の思想と文化の中に、 これからの世界の未来を照らす光のようなものを私は感じるのだ。(「はじめに」より) 「ロシア支配」からの独立を目指して戦った人々を現地取材! 2022年2月24日、ロシア軍による ウクライナ全面侵攻のニュースが飛び込んできた。 その瞬間、私は、28年前に始まったチェチェン戦争を思い出し、 その当時から現在に至るまで起きた出来事の数々が、 ビデオを高速で巻き戻すかのように蘇ってきたのである。 なぜなら、ソ連崩壊で政治も経済も精神的にも混迷を深めたロシアが、 かつての大ロシアの栄光を求めて暴走し始めたのが、チェチェン戦争だからだ。 その延長線上にウクライナ戦争があるとも言えるだろう。(「はじめに」より)

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ユーザーレビュー

  • ロシア・チェチェン戦争の628日

    Posted by ブクログ

    日本人の筆者が実際にチェチェンに訪れ、見て、感じ、経験したことが赤裸々に書かれており他の書籍よりもロシア軍の蛮行が身近に感じられた。また、戦闘の経過や戦術、戦略を隅に置き、チェチェン人の人となり、精神の寛容さ、独特の男女観、文化がよく描かれており、現在の日本にない文化に憧憬した。写真は少ないが、文章には鬼気迫るものがあり誰にでも読んでほしい一冊。現在のロシアを掘り下げる入門書。

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    2025年03月03日
  • ロシア・チェチェン戦争の628日

    Posted by ブクログ

     1997年に小学館から『カフカスの小さな王国 チェチェン独立運動始末』として刊行された書籍に、プーチン首相就任後の第2次チェチェン紛争、2022年のロシアによるウクライナ全面侵攻後の取材と文章を追補したもの。1995年、エリツィン政権時代の第1次チェチェン紛争の現場に入り、自由とロシア支配からの解放を目指して抵抗を続けたチェチェン人たちの飾らない素顔が文字に定着されている。
     本書の記述を追いかけていると、プーチンの権力基盤とそれを支える人々の思考がより鮮明に見えてくるように思う。わずか人口80万人の小国の独立さえ抑えることができないロシアの状況を「悲しむべきこと」と捉え、「強国」「大国」と

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    2024年03月25日
  • 秘密保護法――社会はどう変わるのか

    Posted by ブクログ

    ジャーナリストや法律の専門家たち4人による論集。かつての治安維持法のようになるといった主張がちょっと飛び過ぎじゃないかなと思うところがなきにしもあらずだけど、特定秘密保護法でどういった人権侵害が起き得るのか等のマイナス面をよく学べる。憲法があまりにもないがしろにされている安倍政治、どうなのよと思う。
    立法事実がない、米の基準に合わせるためのもの、独立教唆、裁判で被告は何が原因で訴えられてるかすらわからなくなるといった諸々の問題。

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    2016年02月29日
  • 秘密保護法――社会はどう変わるのか

    Posted by ブクログ

    本書は、2014年12月10日に施行された、秘密保護法に関する検証を綴った一冊である。
    何故、今秘密保護法なのか?
    著者のひとりである堀敏明は、立法事実がないことに疑問を呈している。
    立法事実とは、「その法律が必要とされる事実が社会に存在している」ということ。
    例えば窃盗による被害が大勢いれば、それを取り締まる法律が必要となるような社会的問題が、立法事実である。
    国家秘密漏洩事件が多数起こっているのであれば、秘密保護法が制定される必要とされる立法事実が存在するのであるが、そのような事実は現在確認されるだけでも僅かであるらしい。
    ちなみに現在起きている主要な情報漏洩問題に関してはほぼ既存の法律で

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    2014年12月11日
  • 秘密保護法――社会はどう変わるのか

    Posted by ブクログ

    秘密保護法が憲法と矛盾しているというのは知っていたけれど、ほかにも様々な面で普通でない法律だということが分かった。

    たとえば
    ・立法事実がない
    ・処罰の対象となる犯罪を明確にしていない
    ・実際に犯罪が発生していなくても処罰できる
    など。

    これまでにも制定された法律が後に違憲とされることもあったということで、立法の場では憲法は重視されていないのかなーと思ってしまった。

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    2015年08月09日

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