作品一覧

  • 最古の戦争史に学ぶ 人が戦争に向かう原理 人はなぜ戦争を選ぶのか
    4.5
    1巻1,408円 (税込)
    戦争に疑問を感じるすべての人へ 2500年変わらない、人が戦争に導かれる原理とは? ウクライナ危機・米中対立にも共通する、人間の本質を映した 人類最古の戦争史『戦史』が分かりやすい新訳で登場! 人類最古の戦争記録である『戦史』は、栄華を誇った古代ギリシア世界を衰退へと導いた大戦争・ペロポネソス戦争を克明に記録した歴史書です。 人は何を懸けて戦争に向かうのか? 国のリーダーはどのように戦争の必要性を説くか? 敗色濃厚な作戦でも、国民はなぜ戦争を支持するのか? 強国に侵攻されたとき、抵抗するべきか? 降伏するべきか? そこに書かれているのは、2500年経った現代でも何一つ変わらない、人間の本質を映す言葉と行動の数々。 その普遍性から、『戦史』は世界中の政治学者や地政学者が学び、未来予測にも用いてきました。 著者のトゥキュディデスは、戦争の法則を表す地政学上の概念「トゥキュディデスの罠」の名前の由来にもなっています。 ※トゥキュディデスの罠:新興国が勢力を伸ばすと、それまで勢力を誇っていた覇権国との間に摩擦が生じ、衝突が起こるという地政学上の概念。世界史上の戦争勃発のなかで多数を占めるパターンとされ、『戦史』のなかでのアテネとスパルタの構図を、米中対立に当てはめて考えることができる。 本書はその『戦史』から、特に象徴的とされる6つの演説部分だけを抜粋し、分かりやすい言葉で新たに翻訳しなおした1冊。 巻末には、『戦史』から何を読み解き、未来の平和に生かすべきか、茂木誠氏の特別解説も収録! ウクライナ危機、米中対立、そして訪れるかもしれない第三次世界大戦―― 戦争が他人ごとではない今だからこそ読んでおきたい、 「人と戦争の本質」を知るための色あせない名著です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 目次 序章 ペロポネソス戦争と『戦史』 第1章 戦争の正当化 (ペリクレス最初の戦争演説) 第2章 国のために死ぬこと (ペリクレスの葬送演説) 第3章 戦争の責任 (ペリクレス最後の演説) 第4章 正義と実利 (ミュティレネ討論) 第5章 強者と弱者 (メロス島の対話) 第6章 リスクと楽観 (シケリア討論) 特別解説 茂木誠 時代を超えた教訓に満ちた『戦史』
  • 歴史 上
    3.5
    1~2巻1,485~1,595円 (税込)
    紀元前5世紀の古代地中海世界。スパルタ陣営との大激戦、ペロポネソス戦争で疲弊したアテナイでは屍が累々とし、人びとは疫病と困窮のなか、運命の手の弄ばれるままになっていた。この混迷から立ちあがった著者が綴った大戦の長大な記録が、本書『歴史』だ。四半世紀におよぶ激闘で諸国の力がぶつかりあうなか、何が失われ、何が生まれていったのか? 迷信や伝説を典拠としたヘロドトスと異なり、夥しい資料を駆使し、多様な視点を盛り込むことで実証的「歴史学」の礎を築いたとされるトゥキュディデスが、透徹した眼差しで古代地中海の姿を活き活きと記した不朽の名著。

ユーザーレビュー

  • 最古の戦争史に学ぶ 人が戦争に向かう原理 人はなぜ戦争を選ぶのか

    Posted by ブクログ

    ギリシアって、哲学者の名前とかを覚えさせられるけど、なぜギリシア世界が衰退していったのかについてはあまり印象に残っていない。

    本書はギリシア世界が衰退していく原因となったペロポネソス戦争中の演説を、トゥキディデスの「戦史」から集めて、まとめた本である。

    「序章」ではペロポネソス戦争の史実について簡単にまとめてくれている。
    ペロポネソス戦争は、ギリシアがペルシアを撃退した後の、アテネとスパルタの覇権争いで、ギリシア世界がアテネ派(デロス同盟)とスパルタ派(ペロポネソス同盟)に分かれた血みどろの内戦だ。
    民主主義国のアテネと軍国主義的なスパルタの争いであったため、「戦史」の演説は今でもアメリカ

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    2022年09月21日
  • 最古の戦争史に学ぶ 人が戦争に向かう原理 人はなぜ戦争を選ぶのか

    Posted by ブクログ

    古代ギリシアの歴史家であり、トゥキディデスの罠でも有名な著者。ペロポネソス戦争を纏めた『戦史』は簡単に読めるものでもないので、そのエッセンスに触れ解説する本書は貴重である。

    ペロポネソス戦争はアテネとスパルタによるものだが、紀元前431年にこの戦争が勃発した原因として、最も真実に近いのは「アテネがあまりに強大になり、スパルタがそれを恐れたから」だと述べている。この新興国と覇権国の対立が最終的に戦争に突入する構造を〝罠“と言ったのだ。

    ミュティレネ討論についても紹介される。ミュティレネは、名目上はアテナイ帝国の同盟国だったが、ペロポネソス戦争中にアテネから離反しようとし、鎮圧される。その処分

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    2025年06月21日
  • 歴史 上

    Posted by ブクログ

    比喩によって真実を語ろうとするのが小説と何かで読んだ。この書では実際あった事柄を通じ普遍的なことについて語ろうとしている。事実から恣意的に出来事を選択し、数々の演説を間に挟みながらも、作者の主張は直接的には語られない。あとがきにあるように、一度読んだだけではなかなかその裏側まで把握できなかった。また読みたい。

    0
    2014年01月21日

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