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作品一覧 2019/04/19更新 ヘーゲル初期哲学論集 試し読み フォロー 精神現象学 試し読み フォロー 精神現象学 試し読み フォロー 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> G.W.F.ヘーゲルの作品をすべて見る
ユーザーレビュー 精神現象学 下 G.W.F.ヘーゲル / 熊野純彦 面白かったですね。 (数年前に一度読んでいて、今、再読中) もちろん哲学書の御多分に洩れず難解なのだけれど、この難しさの質は「何とかなりそうな」難しさです。私たちにも馴染みのある合理や理性の射程範囲にあるような。まあそれでも私のような凡人には難解極まりないのですが。 私個人としては哲学のテクスト...続きを読むに文学性や矛盾性のようなものを求めているふしがあります。ヘーゲルのこれはまさにその宝庫で楽しく味わえます。 本書の面白さの一つは、困難や苦難を肯定し、受容するきっかけを与えてくれる(かもしれない)こと。 荘子の「楽しむところは窮痛にあらざるなり」を思い出します。 対立や衝突というものをどのように見なすか。 Posted by ブクログ 精神現象学 下 G.W.F.ヘーゲル / 熊野純彦 P154 381 「反抗する自己意識である場合にのみ、自己はみずから自身が引き裂かれ、分裂していることを知っている。そしてそのように分裂しているのを知ることで、自己はただちに分裂を超えて高められているのである。」「肯定の対象となるのは、ひとり純粋な〈私〉そのものだけである」 この辺りとか、本当にナシ...続きを読むョナルアイデンティティとかに悩んだりしていた私には刺さる表現だった。ヘーゲルは国家を枠組みとしてみているけど、同時に国家の限界も思考しているという印象。 Posted by ブクログ 精神現象学 下 G.W.F.ヘーゲル / 熊野純彦 1年ぶりに読み返したけど面白かった! 良心が赦しによって相互承認に至る過程は特に面白い。しかし、現代に引き付けて考えてみると、ヘーゲルの言うような「赦し」による和解が難しくなっているように感じる。むしろ、道徳の段階のような、自己の正しさに固執する契機の方が目につくのではないだろうか。自己の知の有限性...続きを読むを自覚する良心だからこそ、和解が可能なのか。そうなると、情報が溢れる現代社会において、良心の段階に達することこそが難しいのかもしれない。 Posted by ブクログ 精神現象学 下 G.W.F.ヘーゲル / 樫山欽四郎 『精神現象学』のうち、精神、宗教、絶対知の各部を収める。理性にまで達した人間の意識は、それからも遍歴を続ける。精神においては、人倫、教養、道徳が問題とされる。しかし道徳に至ってなお、精神と対象の分裂が終わったわけではない。そこで宗教へと精神は展開されるが、そこでもまた分裂は終わらない。最終的に、意識...続きを読むないし精神と対象との和解がもたらされるのは、絶対知すなわち学の境地においてであるとされる。人類の知の展開と自己の意識の展開とをパラレルなものとして把握しながら、自己の知を歴史のもとに把握する、というのは卑俗な概括かもしれないが、ヘーゲルの目指した学の何たるかを理解しようとするのであれば、この書は非常な重要性を持っているだろう。 Posted by ブクログ 精神現象学 上 G.W.F.ヘーゲル / 樫山欽四郎 哲学・思想史でヘーゲルの名を不朽のものとしている名著。本訳では、序論、緒論、「意識」、「自己意識」、「理性」を上巻に収める。序論では、ヘーゲルの学の理念が語られる。それ以降は、精神の現象学すなわち「意識の経験の学」が展開されるが、それはあらかじめ不動の観点に立って意識を観察するというものではない。む...続きを読むしろ、意識の形成を「感覚的確信」から、あたかも意識を遍歴していくように、各々の観念を展開しては廃棄していく。そうした運動こそが「概念」であるというヘーゲルのテーゼは、概念についての概念の変革を企てたものだと理解できるだろう。意識がいかなる経験を経て、究極的にいかなる境位にたどり着くのか、それが「精神」「宗教」「絶対知」で明かされるだろう。 Posted by ブクログ G.W.F.ヘーゲルのレビューをもっと見る