佐倉色の作品一覧
「佐倉色」の「おだまき君の道草ごはん」「桜色フレンズ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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少年・青年マンガ
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Posted by ブクログ
出版されることになった新人漫画家さんの受難を書き綴ったコミックエッセイである。2016年にネット上で作者が漏らしてしまった編集者との信じがたいやり取りの委細がここでは描かれている。
その多くは省略されていて、このコミックエッセイは事細かに相手のミスをあげつらうような類ではない。しかし、そこで垣間見られる相手の言動、最大手のはずのKAD〇KAWAの社風、業界の常識(とされる信じがたい悪習)などは、垣間見えるだけでも目を瞠るものがある。
この内容をもって「この程度に耐えられない作者が弱いだけ」と考えることは、おそらくできまい。作者は事実上、(それが精神的なものであるにしても)殺されかけたのだと見て構わないほどの内容である。
手すきに手に取り、最後まで読みふけってしまった。本当に面白一冊だった。掛け値なしに星五つで評価したい。
それにしても、帯にある「無償で1600枚のサイン色紙読者プレゼント」の一件だけでもにわかには信じがたい出来事だ。
一枚5分で描けたとしても、130時間を要する作業を作家に強要する行為が常識とは、さすがに常識的に考えてありえないだろう。(一応付け加えておくが、KAD〇KAWAの言い分はさておき、他社の編集者から「色紙のような販促物の無償提供」が業界の常識ではないと否定されている)
Posted by ブクログ
全2巻なのをショックに感じるほど、質は良かった
青春真っ盛りの少年少女らの、不格好で荒削り、でも、打算も何もなく、純粋に築ける友情が描かれる一方で、観ているコッチが砂を吐いちゃいそうになる甘々なラブコメも適当なペースで進行されており、読みやすかった
ちょっと重い雰囲気が、ヒロインのまといにはあったが、それは彼女が人間として成長するのに必要だった。実際、まといは政臣を初めとした周りの人と接して、経験値を徐々に積んだ事で、傍目からは少しでも、彼女としては相当に強くなり、弱虫だった自分に決別する覚悟を決めた
家庭環境のせいで、若者らしくないひねくれ方をしていた政臣も、まといの個性に触発され、ほんのちょっとだが角が削れ、柔らかみが人間性に生じたようだ
そんな彼の、自分の言葉に首を絞められている、青春特有のマヌケさは呆れ笑いが生じてしまう
けど、実際は両片想いなのだから、それくらいの心労は負ってもらわなきゃ、こっちの気が済まん
あくまで、これは私個人の意見だが、この『桜色フレンズ』の面白さを支えていたのは、学生サイドの政臣らでなく、成人として問題がありすぎな花代さんを筆頭にした大人たちだと思う。どう控え目に称しても、この作品に出てくる、少なくとも、まといの側に居る大人は変人の領域だろう。だが、言動こそアレでも、生きた年数に応じた経験値は十分で、不思議と嫌悪感は湧いてこない。意外と言っちゃ失礼だが、やっぱ、執事だけあって、瀬蓮さんは尊敬に値する大人の男だった。変人にも、一つや二つくらい、尊敬できる部分があるもんだ
大円団と言えるラストかは微妙だが、私的には「アリ」と受け止められた
どの回もお勧めだが、個人的に強い印象を残されたのは、まといと花代さんの初体面、それと同時に花代さんが新しい扉を蹴破って開いたくだりを描いた、24限め『北の国から』であった。誰にも過去はあり、それが未来へ向かって歩く自分の背中を押してくれる、希望と言う名の友になる、か。次点は34限め『花咲く前の日』だった。まだ、自分の気持ちに確固とした名を与えられてないとは言え、好き合っている男女が、自分の素直なオモイを相手に告げる際の雰囲気はたまらんな
この台詞を引用に選んだのは、瀬蓮さんの年長者としての男気が、決して強くはないけど、ハッキリと光っているモノだから。自分の恋心を押し隠して、好きな人の傍らにい続ける、それは辛い。けれど、好きな女が、自分も嫌いになりきれない男へとは言え、最も美しい笑顔を曇らせずに過ごしているのを見守る事が出来る、それは不幸じゃない。この境地に至れる男は、ホント、一握りだろう。やっぱ、瀬蓮さん、カッコいいわ、ドのつく変態ジジィだけども
Posted by ブクログ
大丈夫か、私の漫画読みとしての運・・・
こんな大当たりの四コマ漫画を手に入れられてしまって、レッドゾーンに突入しちゃってないだろうか
グダグダと、どこがいい、ここにグッと来た、と語りたくないほど面白くて、記憶に強く残ってくれる作品だ
とは言え、魅力を一つ挙げておかないと、他の読み手の「読んでみたい」ってキモチを引き出せないな・・・・・・この『桜色フレンズ』が私の膝を笑わせるほど、重い一発を腹にブチこめる要因、それはキャラクターだろう
主人公の政臣が、多額なんてレベルじゃない借金を作って、しかも、それを子供に押しつける父親を持ってしまった四姉弟妹の長男、しかも、過酷な家庭環境ゆえに人間としてのスキルが年齢から想像できないほど高いとは、インパクトが強すぎだ。これで、記憶するな、と言うのが無理だろう。彼の長所はいくら挙げても尽きないが、特に彼のイケメン度を高めているのは、自分の為でなく友人のために本気で、顔が恐ろしく歪むほどに怒りを沸かせられる心の純粋さだろう。弱点にもなりやすいトコではあるが、誰かを救う為に率先して動ける人間がモテるのは確かだ
しかも、政臣以外のキャラクターの個性が強い。ヒロインが半引き籠もりで、お化け屋敷なら大活躍ってレベルの容姿(?)って新しすぎる。また、執事もメイドも、ド変態ってのがブッ飛び過ぎてる
加えて、そんなキャラクターらの良さを殺さない、展開のテンポが良く、シリアスさを醸すタイミングも巧いストーリーに、佐倉先生の地力の高さを感じる
クズ父親の所為で歪んでしまったと言うか、擦り減ってしまった政臣の恋愛感情が、心に傷を負っているまといと触れ合い、彼女を癒す中で、自分を見つめ直す事で人並みの「好き」を感じられるくらいまで丸さを取り戻し、作品のジャンルがフレンドコメディからラブコメディにクラスチェンジするか、楽しみだ。もちろん、このまま、二人の関係性が変わらなくても十分に面白い、とは思う
どの話も面白く、感想をそれぞれ熱く語れるが、衝撃的の一点に絞れば、15限めはズバ抜けている。お約束とも言えるが、そこをあえて外さない、佐倉先生、さすがだ
この台詞を引用に選んだのは、特に政臣の人の好さを色濃く表しているから。今、現在進行形で、他人の悪意を籠めた言葉の鎖で身動きが取れなくなっている人には、とてつもないパワーを与えてくれるだろう。まぁ、この言葉を真っ向から受け止めて、立ち上がる気力が残っていれば、の話だが、このままじゃダメだって自分で分かってる人間なら大丈夫