河合二湖の作品一覧
「河合二湖」の「海岸文庫ちどり通信 はなれの管理人」「向かい風に髪なびかせて」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
海のそばの団地・七色海岸団地に母と2人で越してきた智治は、学校の図書室で"ちどり文庫"と蔵書印の押された児童書を見つける。そんなことも忘れかけた夏のある日、同級生の朝海が"ちどり文庫"を探しに智治の団地を訪ねてくる…。
実用的な"ためになる"本が好きな智治、小説や児童書を愛する朝海、本で埋め尽くされた部屋に住むおばあさん・入江さん、保護猫のボランティアに勤しむ女子大生の真理。
この小説に出てくる人たちは、中心人物だけでなくそれを取り巻く人々も皆優しかった。
読んでいて、どんどん引き込まれる。
海のそばで、人との本との繋がりを感じながら暮らす。"ちどり文庫"のある七色海岸団地は素敵なところだと思う。
Posted by ブクログ
ここまで鋭く核心についてきたYA小説、読んだことなかったです。すごくわかる。これはものすごくわかる。学生時代のカースト制度で読み手がどのポジションに所属していても、いじめる側いじめられる側のどちらともがどこかしら思い当たる節が必ずあるであろう、女子だったひとたちのための小説。
女として生まれたときから「かわいい」「かわいくない」の二分化される。そしてかわいいに属されたひとの中でも生まれ持ってかわいい子、努力型のかわいい子、なんとなく雰囲気がかわいい子に分かれ、かわいくないはブス、あるいはブサイクとデブの二択問題。
中学生の少女4人それぞれが抱える「かわいい」問題を連作短編として描いています。
初めの小春は雰囲気がかわいい子。素朴で天然で着飾らないのに男ウケし、女友達も多いノーと言えずに誰のことも好きでいられる、差別をしないいい子。そんな小春の抱える「かわいい」の葛藤
二番目は誰が見ても「かわいい」スタイルも良く雑誌のモデルもやってる美しすぎてクラスからも浮いてしまう優貴。彼女には小さい頃に事故により一生消えることがない傷がある。年上のカメラマンに密かなる恋心を抱きつつ、幼い頃から性的対象にされていた彼女の葛藤
三番目は努力型のかわいい、夢美。アイプチしたりカラコンしたり。いまの中学生ってそんなんなのかしら……と思いつつ、作れるかわいいは自ら率先して作り続け、本物のかわいい子たちに劣等感を抱きながらも日々葛藤
最後は顎に特徴があり日々美容整形外科の情報を得たり、カウンセリングを受けてる野乃。今時の中学生すげーなーとまた違和感感じつつも、ブスと罵られ囁かれ、アゴを揶揄したあだ名をつけられる野乃の葛藤ぶりは哀切。そしてその姿にそっくりな父親との会話は泣ける。
ところどころ設定が厳しいものがあるけど、(昭和生まれのアラサーからしてみればの話で、いまの若い子はみんなこんなガチで整形カウンセリングいっちゃうもん???)それでもブスとそうでない女子をうまく描いてだと思った。
欲を言えば優貴ほど美人ではないけどそこそこかわいい性格悪そうな亞梨紗の話も読みたかったな。
デビュー作から読んでますが今作はすごく好き。今後も楽しみです。