作品一覧

  • ウクライナ侵攻とグローバル・サウス

    ウクライナ侵攻とグローバル・サウス

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,078円 (税込)
    ロシアによるウクライナ侵攻。 この暴挙は明らかな侵略戦争にもかかわらず、アフリカやアジアなどのグローバル・サウス諸国の一部は、ロシアに対して明確な非難姿勢を見せず、欧米と一線を画す態度をみせている。 この分断は、グローバル・サウスのグローバル・ノースに対する不信感、さらには植民地主義時代から始まった西洋の軍事、経済による世界支配の終焉の表れなのではないだろうか。 ウクライナ戦争が浮き彫りにした、この大きな歴史的うねり・変化の深層を、ウクライナの戦場とアフリカ諸国の現地ルポを通して、NHK記者が立体的に描き出す。
  • アフリカ 人類の未来を握る大陸

    アフリカ 人類の未来を握る大陸

    小説・文芸

    3.8
    1巻946円 (税込)
    2050年、アフリカ大陸の人口は25億人に迫り、世界の4人に1人が「アフリカの人」になると言われている。人口激増は食糧問題や経済発展、環境破壊に大きな影響を及ぼす。つまり、人類全体の未来は、アフリカを抜きには語れないということだ。そのアフリカは、経済発展している一方で、砂漠化、飢餓、貧困、紛争など、グローバル資本主義の矛盾も多く抱えている。アフリカはこの先どうなっていくのか? その現状と未来を、現役NHK特派員が現地からレポート!
  • ルポ 過激派組織IS(Islamic State) ジハーディストを追う

    ルポ 過激派組織IS(Islamic State) ジハーディストを追う

    小説・文芸

    -
    1巻1,430円 (税込)
    現場取材を重ねた二人が明らかにする 「イスラミックステート」の“肉声” アジトの地下室の証言、イラクの難民の肉声、シリアに渡ったフランスの少年の言葉……。長期にわたって「イスラミックステート」に迫ったNHKの二人の著者が、中東・アフリカ・ヨーロッパの各地で取材した風景と、この出来事の中にいる当事者のリアルをあぶり出す、渾身のルポルタージュ。 ※底本と異なり書籍内写真はカラーで収載しています。 [内容] 【中東・アフリカ レポート】 第1章 新たな「国」が現れた 第2章 戦闘員たち 第3章 アメリカの誤算 第4章 拡散するテロ 【ヨーロッパ レポート】 第5章 外国人のジハーディスト 第6章 勧誘ネットワーク 第7章 移民社会とイスラム過激派 あとがきにかえて 本書関連年表

ユーザーレビュー

  • アフリカ 人類の未来を握る大陸

    Posted by ブクログ

    2050年、世界の4人に1人はアフリカ人になると言われるほど人口増加が起こっているアフリカ。そのアフリカの悲惨な現実、絶望的な世界と真正面から向き合い、その魅力を語った名著だ。読めば出てくるのはショッキングな事実ばかりだ。ゴールドラッシュに沸く一方でISに横流しにされていたり、中国に石油を担保に経済的に支配されているアンゴラのことや、女児や赤ちゃんがレイプされている現実、気候変動の影響をもろに受けている海藻取りの姿は、決して望ましいと思えるようなものばかりではない。しかし、これだけ大きくなるアフリカに対して、決して無視できない独特の魅力があるのも事実だと思う。治安情勢の悪化の中でも、ギリギリのところを取材してきた良著である。

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    2021年10月09日
  • ウクライナ侵攻とグローバル・サウス

    Posted by ブクログ

    ウクライナ侵攻後1年半後に出版されたため2024年現在よりも情報は古い部分もあるが、この進行を機に、世界の多極化、分断が始まりつつある認識は今も変わらない。なぜアフリカやラテンアメリカをはじめとするグローバルサウスはロシアに対して中立な立場をとるのか、米国の影響力はかくも小さいのか、著者の緻密な取材を通して欧米の植民地支配の歴史が大きく関係していることが分かる。世界の覇権は米国の手から遠に離れ、分断、多極化が進み、グローバル化の時代は節目を迎えているように思う。

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    2025年05月10日
  • アフリカ 人類の未来を握る大陸

    Posted by ブクログ

    NHK現役記者の取材に基づく2020年代の今のアフリカの姿をエピソード形式でその課題と可能性を探った著作。

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    2024年02月17日
  • アフリカ 人類の未来を握る大陸

    Posted by ブクログ

    アフリカ大陸は世界の5分の1の広大な土地で、そこには54の国が存在する。先進国が軒並み出生率低下により人口減少と超高齢社会へ真っしぐらに突き進んでいるのに対して、依然として5〜7%を維持する国が多数あるなど、人口増加、未来の世界を担う若年層が占める割合は高い。だからアフリカは人類の未来を担うとまで言われる。経済の成長率を見てもGDP伸び率が3%台がようやくの先進国とは比較にならない程、大きな成長を続けている。ただしそれは現状が貧困にあり、それだけの成長を続けながらも一人当たりの生活費が先進国に比べ著しく低く、1日あたり100円にも満たない金額で生活する人が多い。特に国によっては内戦で国土が荒れ果て、生まれてくる子供に十分な栄養を与える事ができず、病院のベットで虚な目をした子供達に栄養剤を注入する様な状況も多く見られる。
    本書はそうしたアフリカの現状を現地特派員の目で観察し、人類の未来になり得る世界の真の状況を露わにしている。確かにそこには未開発の世界と圧倒的な人口増加で消費経済の爆発的な拡大の素地があるのは間違いない。だがしかしそれを実現するにはあまりに政治体制が未熟であったり、汚職に塗れていたり、民族間・部族間の争いがあったりと前途多難である。
    ラグビー強国として知られる南アフリカは言わずと知れたアパルトヘイト(人種隔離政策)が存在した国だ。表向きそうした制度を排除し、多様性を重視する「虹の国」を目指して久しいが、ネルソン・マンデラの望んだ世界には未だ遠い。依然として黒人と白人の間に塞ぎきれない溝があるばかりか、近年は異常な殺人発生率で身の危険を感じた白人層が、郊外に白人のみの村を作って閉じこもるなど、逆行する動きが見られる。
    サッカー強国で名を馳せたカメルーンは旧宗主国であるフランスやイギリスの影響が色濃く残り、そのまま資源を巡る対立構造を露わにしている。多数派のフランス勢力に対して、少数派イギリス勢力が武器で存在感を示そうとし、一般市民が殺害されることもしばしば発生する。
    ケニアやセネガルやアンゴラ、ザンビアと聞いて感の良い方は気づくだろうが、中国資本が際限なく流入し、所謂債務の罠に嵌まった状況も見られる。確かにインフラ整備は中国の手により進んでいるが、自然環境を無視した道路建設や、現地住民の手ではなく大量の中国人がやってきて、作業を担う構造だから、現地の人々への恩恵は少なく、増え続ける中国人に危機感や嫌悪感を抱くケースもある。
    近年地球温暖化は猛スピードで環境破壊を進めているが、その影響は二酸化炭素排出量が最も少ないアフリカ大陸にも甚大な被害を齎らしている。美しいビーチの砂浜が侵食されたり、水温変化で養殖業に大きなダメージを与えている。地球温暖化はその収入だけを頼りに生きている弱い立場の人々を容赦なく襲う。
    12〜13歳での結婚もよくある話で、若くして子供を産み身体を傷めてしまう女子や、前述の様な内戦下で性被害にあう女性も多い。ノーベル平和賞を受賞したムクウェゲ医師の話からは、社会の歪みがそのまま弱い立場の人から様々な未来を奪い去り、深い傷を残すという負の構造が見えてくる。武器による攻撃以上に精神を崩壊させるレイプの恐ろしさ。
    一方でアフリカ大陸には豊富な地下資源が手付かずで眠り、未来への期待も大きいのも確かだ。世界各国がその資源を狙い、アフリカを目指しているのが現状ではあるが中国・韓国に比べると日本の関わり合いかたはまだまだ規模は遠く及ばない。今後国家として如何に取り組んでいくか重要な課題ではあるが、スピード感ある中国の動きには到底及ばない。その様な巨大な資本が流入するから、上手く政治が回る国は成長のスピードも途轍もなく、カエル飛びと呼ばれる、通常なら機械化が先に進んでその後にITが発展するところを、いきなりIT分野から伸びていく国もある。様々な負の経験から多様性重視で女性の社会進出をクォータ制度なども用いて強制的に進める国もあり、国会議員の10%しか女性議員がいない日本と比べると、50%を超えるルワンダなどは政治の面での成功が国の発展を後押しする構造が確立されつつある。
    こうした書籍からアフリカへの未来を期待するか、課題山積で様子見もしくは時間がかかると見るかは読者次第だが、地球温暖化の問題はアフリカだけで解決するものではないし、その責任は先進国が多くを担っている。先進国に生まれた読者自身が考えなければならないと改めて感じさせられる一冊だ。

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    2023年10月29日
  • ウクライナ侵攻とグローバル・サウス

    Posted by ブクログ

     ウクライナ侵攻以降、世界は混乱に陥っている。これにより、西側諸国を中心にロシアを徹底的に非難する。その一方で、アジア、アフリカなどいわゆるグローバル・サウスでは、ロシアの対応がまるで違う。このように、世界は分断化が加速している。そこで本書はアフリカ諸国に焦点を当てることで、なぜこれらの国々はロシアを非難せず、むしろ、ロシアに寄り添うのかを見ていく。
     本書にあるように、ウクライナは世界有数の食糧生産国で、とりわけ穀物は世界五大輸出国と言われるほど重要である。これが、ウクライナ侵攻によって、生産力は低下して、そのうえロシアが黒海を封鎖した影響で、食糧の高騰をまねいた。なかでも甚大な影響を受けたのがアフリカである。アフリカ地域の多くが植民地時代により、パンを主食とする習慣が身についた。つまり、アフリカの多くの人々にとって小麦は欠かせない。しかし、先ほど述べたように、輸出入の停滞で、小麦の入手が困難となり、そのせいで餓死する人もいる。
     それだけではない。過去の植民地支配から、近年では西側諸国を嫌悪する傾向が高まっている。実際、昨今では西アフリカを中心にクーデターが多発しており、親ロシア派の政権が誕生している。さらに、SNSの普及に伴い、西側諸国に関するデマが流されており、これまで以上に混沌とした状態である。そんな中、本書で紹介されたマリの政治家ボカリ・サガラのインタビューが印象深い。彼は、過激派対策が武力だけではないと説く。何よりも教育が重要で、その次に雇用が重要だという。

    1
    2023年10月13日

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