作品一覧

  • 日本海海戦とメディア 秋山真之神話批判
    4.5
    1巻1,595円 (税込)
    極秘海戦史でわかった語られざる真実。連合艦隊司令長官・東郷平八郎とその参謀・秋山真之。この軍神と天才によって敢行された丁字戦法によって、連合艦隊はロシアのバルチック艦隊を撃破――。日本海海戦の勝利は胸のすく快挙として昭和の軍国主義イデオロギーの核心を形成していく。その伝説の影響は今日にも及ぶといって過言ではない。これまで明らかにされることのなかった史実を、第一級史料『極秘明治三十七八年海戦史』を丹念に読み解き、浮き彫りにするとともに、神話を作りあげていったメディアの側をも批判的に検証する。(講談社選書メチエ)
  • 鴎外を考える
    -
    1巻3,300円 (税込)
    ヤヌスとしての鷗外 高雅に潜む冷笑、傍観主義を標榜…。元老山県に密着し漱石と確執、幸徳事件へ執心―― 没後百年、近代の陰影を刻む文学の深奥に迫る。 わたしは「大逆事件」ではなく幸徳事件と使う。宮武外骨がいみじくも喝破したように、それを使った瞬間に権力の術中に陥るプロパガンダ表現だからだ。言い換えではない。最初から不当に言い換えられていた。この点、鷗外は数点の事件に直接関連する作品を含め、この語を使わなかった。事件経過に沈黙を通したということもあるが、考証学者としての筋目があったとわたしは考える。(本書「まえがき」」より)

ユーザーレビュー

  • 日本海海戦とメディア 秋山真之神話批判

    Posted by ブクログ

     日本海海戦といえば、丁字戦法であり、敵前大回頭であり、そういった大胆な戦術を駆使した参謀・秋山真之の知略によって、劣勢を跳ね返して大勝利をおさめた日本海軍のレジェンドである。国民作家・司馬遼太郎の『坂の上の雲』においても、秋山の天才はひろく知られている。

     ところが、近年閲覧可能になった極秘資料を読み解いていくと、こういった姿とはまったく違う実像があきらかになっていくというのが、この本。まるでミステリー小説のように、つぎつぎに明かされる真実にぐいぐいと引き込まれていく。いわく

    ・敵前大回頭とは、要するに、向かい来る敵を逃がさずに並行して砲火を浴びせるために必要となるあたりまえの機動であっ

    0
    2014年03月30日
  • 日本海海戦とメディア 秋山真之神話批判

    Posted by ブクログ

    日本海海戦の隠された真実。
    実は「敵前大回頭」ではなく予定された「大転蛇」だった!
    秋山真之が主張した丁字作戦を始めとする数々の作戦は悉く却下された!
    すべては東郷を祭り上げるための口裏合わせだった!
    週刊誌の見出し風に書くとこんな感じ。
    司馬遼太郎の「坂の上の雲」が成り立たなくなるくらいショッキングな事実のオンパレード。
    結果オーライ、勝てば官軍。

    0
    2014年09月22日

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