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  • 僧兵=祈りと暴力の力
    3.0
    1巻1,485円 (税込)
    祈りによって人々に安心と喜びをもたらす、仏法の徒たる僧侶たち。しかし、中世という時代がはじまるにつれて、彼らの中には武器をとって、合戦を引きおこし、人々に恐怖を与えた者たちがあらわれた。暴力と祈りの力をあわせもつ彼らは、いかなる原理のもとに行動したか。比叡山延暦寺を舞台に、多彩な「悪僧」たちが跋扈し、「冥顕の力」をもって世俗権力、社会とわたりあう姿を描き出す! (講談社選書メチエ)

ユーザーレビュー

  • 僧兵=祈りと暴力の力

    Posted by ブクログ

    平安末から鎌倉・室町時代の僧兵について解説した一冊。

    古代から中世にかけては、「違勅の科」「不善の罪」「冥顕の恐れ」というのが大きい罪であったという。

    「違勅の科」は、天皇の命に服さないこと。
    「不善の罪」は、あるべき姿からの逸脱(モラルから外れた行為)
    「冥顕の恐れ」は、眼に見えない神仏の世界である「冥」と、人間界である「顕」をつなぐ秩序の乱れによる神仏の恐れを表しているようです。

    本書は、この「冥顕の恐れ」がテーマになっています。

    仏法を媒介とした「冥」と「顕」をつなぐ人知を超えた力を、世俗社会が宗教勢力に期待しているのを背景に、祈りと暴力に実効性をもたせた時代を解説します。

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    2012年05月12日

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