広告などでご覧になられているように、絵は決して上手なほうではありません。
しかしテーマや、老夫婦のいきさつを綴るのに軽すぎず、重すぎずちょうど良い絵でした。あまり写実的な作家さんが描いたら重たすぎて社会に絶望感を抱いていまっていたかも知れません。
認知賞をわずらっていた奥さんや旦那さんや行き着け
...続きを読むのコンビニ店主など・・・登場人物全員が悪くないのに、罪悪感を感じる・・・という描写が巧みでした。(悪くない、というのは私の個人的な意見ですが)
若干、突っ込みを入れるとするなら虐待父の描写が浅い・・・というのがありますがそれはこの作品の「刺身のタンポポ」程度の要素なので放っておきましょう。
虐待部分で残酷要素を強くしてキャッチーにする手法もとれたのでしょうが、ぶれることなく目的のテーマを貫き通した作家さんを賞賛します。
猫の描写が上手だと思ったら巻末で猫飼ってると言われてて納得でした。
以上、余談。