作品一覧

  • 片道切符
    4.5
    1巻660円 (税込)
    「殺(や)る前に、一つだけ面白い話を聞かせてやろうか。よく言うだろ、冥土の土産ってやつだよ」そう言う種村を、俺はコートのポケット越しに3発撃った。――どうしたことか、殺し屋の俺が命を狙われはじめた。どうやらそれは、俺の塒(ねぐら)が関係しているらしく(「冥土の土産」)。ハードボイルドの新星と期待されながら、1999年末急逝した著者、渾身の連作集。
  • 地図のない街
    -
    1巻671円 (税込)
    雪の夜、チンピラ二人組にボーナス袋を強奪され、北岡吾郎の平凡なサラリーマン人生は終わりを告げた。彼は相手を叩きのめしてドロップアウト、いつしか山谷に流れついていた。自由気儘なその日暮らし、今では立派なアル中だ。そんな彼が、同じ山谷のアル中で、連続行き倒れ事件を追うライターの初島から誘われ、一念発起して断酒に挑むが……謎の連続怪死事件を縦糸に、男たちの勇気と友情を感動的に描く、地獄の断酒小説。
  • 不器用な愛
    4.0
    1巻704円 (税込)
    無骨で不器用だが、人生の情を知る愛すべき男たち。仲間を売る『卑しき道』を歩む監察官、悪党から鮮やかに金を奪う詐欺師、雨の酒場で一夜ブルースを奏でる見知らぬ男……故風間一輝の傑作ハードボイルド短篇集。
  • 漂泊者
    4.3
    1巻704円 (税込)
    殺人罪の時効は十五年。もうまもなく時効が成立する男が、いまお前たちの目の前にいる。俺だよ――私立探偵の室井。横浜の養護施設新設を計画したら、周辺の住民から反対運動が起こった。しかも牧師や信者にまで嫌がらせが始まったという。調査を依頼された室井はその背景を洗い出していくが……。池袋のさびれた裏通りにある古アパートの住人たちの人生を中心に据えた“風間ワールド”シリーズ。不器用だけれど、どこかいとおしい男たちを描いた傑作長編ハードボイルド。
  • 男たちは北へ
    4.3
    1巻836円 (税込)
    東京から青森まで――緑まぶしい五月の国道四号線を完全装備の自転車でツーリングする中年グラフィク・デザイナー、桐沢風太郎。ひょんなことから自衛隊の陰謀さわぎに巻き込まれ、特別隊に追跡されるはめになった。道中で出会ったヒッチハイクの家出少年、桐沢、自衛隊の尾形三佐――追う者と追われる者の対決、冒険とサスペンスをはらみつつ、男たちは北へ。男たちのロマンをさわやかに描く傑作ロード・ノヴェル。

ユーザーレビュー

  • 男たちは北へ

    Posted by ブクログ

    この作品は発刊時に読んでいる。
    確か内藤陳さんのお勧めだったような気がする・・

    久しぶりの再読になるが、初読時も感心して読み終えた記憶がある。
    30年経っても本作は色褪せず、良質なハードボイルドであり、冒険小説でロードノベルである。ビルドゥングスロマンの側面もある。ともかくいい小説なのである。

    まずは、自衛隊の謀略に巻き込まれる主人公桐沢の造形が素晴らしい。正しく羊の皮をかむった狼。随所随所で憎いセリフも吐く。男としてかくありたいという、一本芯の通った男なのだ。

    一応敵方になるのだろうが、自衛隊の塚本もまた、桐沢と似たようなタイプなので二人がシンクロしあって進む物語はなんとも言えず小気味

    0
    2025年11月12日
  • 男たちは北へ

    Posted by ブクログ

    風間一輝『男たちは北へ』ハヤカワ文庫。

    再読するのは何年振りだろうか。非常に面白い。再読するためにもう1冊購入した甲斐のある傑作サスペンス・ロード・ノヴェルである。

    主人公の桐沢風太郎、ヒッチハイクの家出少年、自衛隊の尾形三佐…男たちは各々の目的で己の人生を引きずり迷いながら、北の地を目指す。

    自転車で東京から青森までツーリングする中年グラフィック・デザイナーの桐沢風太郎の人物像とリアリティのあるツーリング描写。桐沢が突如巻き込まれる自衛隊の陰謀の真相。桐沢と偶然出会い、桐沢に魅力され、旅を通して成長していく家出少年。自衛隊に身を置きながら次第に桐沢に興味を抱く尾形三佐の奮闘。何から何ま

    0
    2017年05月23日
  • 男たちは北へ

    Posted by ブクログ

    ーーー東京から青森まで、緑まぶしい五月の国道四号線を完全装備の自転車で疾走する中年グラフィク・デザイナー、桐沢風太郎。
    ひょんなことから自衛隊の陰謀さわぎに巻き込まれ、特別隊に追跡されるはめになる。
    道中で出会ったヒッチハイクの家出少年、桐沢、自衛隊の尾形三佐…追う者と追われる者の対決、冒険とサスペンスをはらみつつ、男たちは北へ。

    何かの縁で目に止まり、裏表紙に惹かれた一冊。
    いわゆるロードノベル。

    まず秀逸なのは、自転車を漕ぐ疾走感や肉体の躍動感の描写。
    きちんとした自転車に乗ったことがない人でも乗って風を感じたくなる。俺がそうだった。

    自転車を主軸に置きながら、サスペンスや青春ものな

    0
    2013年01月23日
  • 男たちは北へ

    Posted by ブクログ

    非常に面白い内容だった。
    何気ないが素晴らしい男の生き様です。

    こんな作家がいるとは知らなかった。
    もっと読みたかったと思う。

    0
    2012年11月04日
  • 漂泊者

    Posted by ブクログ

    砂嵐の中をラクダに乗った日本人のおっさんが、一人のさまよえる日本人青年を助ける・・・
    このストーリーだけでも私は大爆笑だったが、さらにストーリーの最後には手旗信号まで!!(意味がわからないと思った人は読んでみるべし)

    みんなかっこいいんだよ本当。
    すごいかっこいいおじ様たちなんだけど、でもツッコミどころは満載です。

    本当に愛すべき作品だと思っています。

    0
    2010年09月26日

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