佐瀬奈緒美の作品一覧
「佐瀬奈緒美」の「古代ローマ人の愛と性 官能の帝都を生きる民衆たち」「古代ローマ帝国 1万5000キロの旅」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「佐瀬奈緒美」の「古代ローマ人の愛と性 官能の帝都を生きる民衆たち」「古代ローマ帝国 1万5000キロの旅」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
この本は文句なしにすごく面白かった!トラヤヌス帝時代のローマ帝国にて一枚の硬貨が人の手から手へと渡って「旅行」する様子を小説風に追いながら、当時の風俗や法制度、人々の生活などをつぶさに観察していく。国境の要塞、船旅、首都ローマのにぎわい、国際色豊かな植民市、戦争や戦車競技、産業、商業、奴隷労働、食事、ロマンス…。話題は尽きない。そして何より文章がうまいのだ。スリル満点の戦車レースや戦闘の部分は思わず手に汗握って読みふけってしまったし、男と女の出会いにはどきどきするし、当時の様々なお土産品の解説なんかは想像が膨らんで実際に手に取ってみたくなる。
発掘調査や碑文などの膨大な研究結果をこのような読み
Posted by ブクログ
古代ローマ人の生き生きとした描写を用いて描かれたシリーズの一冊。
高く評価する点が3つ、一つだけ低く評価する点が1つあるため、星4つとした。
高く評価するのは、次の点。
1.オウィディウスの『恋愛指南』など、当時の道徳教訓詩をパロディ展開した作品からも史料を引いているが、全体としては信頼のおける史料だ、と思われる点。
2.貴族や中流階級だけにとどまらず、貧困層の事なども調べて書いてある点。
3.当時の社会、文化における価値観を紹介し、一方で『現代の道徳』による価値判断をさしはさまないよう気をつけて書いてある点。
一つだけ低く評価する点については、紹介前に前提となる筆写の事情がある。
まず