篠原久典の作品一覧
「篠原久典」の「ナノカーボンの科学 セレンディピティーから始まった大発見の物語」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「篠原久典」の「ナノカーボンの科学 セレンディピティーから始まった大発見の物語」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
名古屋大学で、ナノカーボン研究を牽引している著者が、ナノカーボンの発見について、世界中の研究者がどう辿ってきたか明らかにした本。
フロリダ州立大学のクロトーと、ライス大学のスモーリーによって、1985年に質量数720のピークであるC60を発見し、この形状がリチャード・バックミンスター・フラーが1967年のアメリカエキスポで設計したドームと似ているこ「フラーレン」と名付けられた。
この発見は、論文ネイチャーに掲載され、1996年にノーベル化学賞の受賞論文となっている。
ところが、この発見の15年前である1970年に、京都大学工学部の大澤英二教授は、サッカーボール構造のC60の仮説を唱え
Posted by ブクログ
科学上の大発見の知らせは「人類の英知の勝利」として読んでも面白く、自分のことでもないのに、誇り高い気持ちにさせてくれる。本書は読んで心地よい気持ちを持てる快書であると思った。
本書は、「フラーレンとカーボンナノチューブ」についての発見物語である。読みやすく、理解しやすく、わくわくさせ、あきさない。その発見の連続の展開はすぐれたノンフィクションと言えると思う。
本書によると「セレンディピティー(偶然の発見)」という言葉があると言う。イギリスの童話「セレンディップ王国の3人の王子」のお話である。3人の王子が航海に出た。国王である父からはある探し物を頼まれるが結局探しだすことはできなかった。し
Posted by ブクログ
カーボンナノチューブ。初めて知ったのは、某ゲームで軌道エレベータの素材となる物質として紹介された時だった。当時はかかる費用が"試算すらできない"と言われていたが、あれから約10年。カーボンナノチューブの今を知るために本書を手にとった。
つっても初版の発行は2007年。しかも副題『大発見の物語』とある通り、主題はどこのだれがどのようにして発見に至ったのかの伝記であり、クラスター、フラーレン、カーボンナノチューブの科学的性質の話は薄め。よって、正しく科学を理解するにはやや心もとないが、浅すぎず深すぎない説明で、なんとなく理解できるレベルとしてはちょうどいい塩梅の裁量となっている