表紙とタイトル買い。
ライトノベルだが、最近のラノベっぽいクセはない。
魔女の少女と異能持ちの少年が出会って仲良く穏やかに暮らそうとするが、魔女の血や異能がそうはさせてくれない、というお話。
でも異能バトルのストーリーではなくて、何か特別凝った設定があったりイベントが起こるわけでもない。
人物描写
...続きを読むというか、登場人物たちのコミュニケーションに主題が置かれている。
でも、これくらいでいい。
こういうフツーのラブコメが読みたかった。
最近のラノベは奇をてらいすぎ、奇抜なことしすぎ。
登場人物増やしすぎて描写しきれなかったり、設定追加しすぎて風呂敷たためなかったり。
そういうのはちょっとしたスパイスでいい。
あまり前面に出しすぎると途端に中二臭くなって、もうこの年では読めない。
私にとってはSFも同じ感じかもしれない。
登場人物も等身大に描かれていて自然。
一応ラノベだから、「キャラ」としての色付けはそりゃああるけれど。
彼らの苦悩とかやりたいことも見えてきて、愛着がわいてくる。
単純に萌属性を付加しまくれば1巻でキャラクターに惚れる人もいるけれど、そうじゃないんだよ。
「恋をすると能力は消えるの」
このセリフどきっとしたなぁ。
思春期限定、みたいなの好きだ。
2巻がもう出ているが、「○○になる!」とか「○○を倒す!」みたいなストーリーじゃない分、この先どんな話にでもなると思う。
きっとこの作品の続きを書くのは自由で楽しいと思う。