甘木つゆこの作品一覧

「甘木つゆこ」の「はさんではさんで」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • はさんではさんで
    3.3
    1巻471円 (税込)
    性的被害を受けトラウマを抱える友人・貴之と、女子大生「タロウ」の微妙な関係──。繊細な生き方を強いられる現代の人間模様を描いた作品(タロウの鉗子 (かんし)から改題)。第10回坊っちゃん文学賞大賞受賞。

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ユーザーレビュー

  • はさんではさんで

    Posted by ブクログ

    鉗子をいつ、どう使うかで欲求の揺れ動きを表していて面白かった。鉗子は彼女の心そのものであり、それは最後誰かの手に渡る。「好き」って言葉こそないけどまさに青春って感じ。コンビニエンス・ヒーローは「自分にしかできないこと」を探す話。彼の感じる虚しさは多くの人が共感するところだと思う。

    0
    2015年05月24日
  • はさんではさんで

    Posted by ブクログ

    どっちも腑に落ちない終わり方だった。この調子でまだ話続きそう
    サバサバした印象を受ける文体が読んでてきもちかった。好き

    あたしの前にもコンビニエンスヒーロー現われて。

    0
    2010年01月28日
  • はさんではさんで

    Posted by ブクログ

    自信がなくて生きる目的も見出せない
    というのは人生のモデル、あるいは攻撃対象となるべき父性が
    世界から失われているからだ
    といったような思想に貫かれた青春小説二本立て
    表題作は2008年の「坊ちゃん文学賞」受賞作
    カバーと表紙のイラストを、志村貴子さんが描いている

    「はさんではさんで」
    自傷癖ある女の子が、人前で好きな男の子に傷つけられたいと願う話
    それはつまり、自分にメーテルを演じる自信がないなら
    男の子を機械の身体にしてしまえばよいという、倒錯的理論によって
    導き出された答えなんだが

    「コンビニエンス・ヒーロー」
    エゴの抑圧を正義と呼ぶなら、正義は寂しいものである
    エゴの復権をもくろむ

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    2016年01月25日
  • はさんではさんで

    Posted by ブクログ

    自己確認のための儀式は人によってそれぞれだと思うけど、こーゆーのもアリか。

    ちなみに。エッチな本じゃないですよ。
    レビュー書こうとして「はさんで」で検索かけたらピンクな本が出てきてびっくりだよ。


    ネットオークションで競り落とした鉗子で、ふくらはぎをはさんだり。痛そうで、ようしません。

    0
    2012年06月27日
  • はさんではさんで

    Posted by ブクログ

    読み始めは最近はやりのケータイ小説的な印象を受けた。性的虐待だの純愛だのといった、あれである
    しかし、思いのほか読みやすかったと思う
    ただ水戸黄門型の小説が好きな人にはお勧めしない

    内容としては「ビタミンF」と「蹴りたい背中」を足して2で割ったような感じだろうか

    表題作ともう一作の中編小説なのだが、どちらも二十歳付近の多感な(笑)時期を題材としていて共感できる部分もままあった
    あー、ちょっと前までの自分みたいだな、と

    大人からしたら馬鹿みたいに思えるのかもしれない
    事実、共感しつつそうも思っている自分がいて、年をとったなあと感じてしまった

    妥協や諦観といった一面が、「大人になること」に

    0
    2010年02月19日

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