作品一覧

  • 私生活

    私生活

    小説・文芸

    -
    1巻550円 (税込)
    「都会生活の哀愁を、巧みに切りとってみせた」と高く評価された第90回直木賞受賞の短篇集である。この世の中、どこの誰にも一枚めくれば、あやしげな私生活があるものだ。人それぞれにおなじ悩みも濃くまた淡く……いささか暗い人生の哀歓と心理の機微を、登場人物それぞれの何気ない会話のうまさと洗練の筆で、さりげなくしかし奥深く捉えた名人芸。「つぎの急行」「たねなし」「丘の上の白い家」「ご利用」「六日の菊」など17の「私生活」を描く。
  • たべもの芳名録

    たべもの芳名録

    小説・文芸

    -
    1巻792円 (税込)
    食べ物の味は、思い出と、ささやかな薀蓄、そしてちょっとのこだわりで奥が深くなる。ビフテキの表情をうかがい、鮓が届く前の予感を楽しみ、「カツソバは冷やしにかぎる」と忠告する。「鯛」「うなぎ」「天ぷら」「ふぐ」「カレー」「じゃがいも」などなど、洒脱な文章で雅俗とりまぜた食材の真髄と広がりを官能的に描き出す、食べ物エッセイの古典的傑作。
  • 二ノ橋 柳亭

    二ノ橋 柳亭

    小説・文芸

    3.5
    1巻748円 (税込)
    雑誌で取り上げられた小料理屋〔二ノ橋 柳亭〕の場所は誰も知ることができない。なぜなら、食味評論家が書いた架空の店だからだ。ところが、「柳亭を探し当てた」という読者からの手紙が編集部に届き……。(表題作) 代表作「ブラックバス」など全7篇を収録。繊細と洒脱が織りなす物語の妙に酔う、直木賞作家の粋が詰まった極上の短篇集。(『ブラックバス』改題)
  • P+D BOOKS 明日という日

    P+D BOOKS 明日という日

    小説・文芸

    -
    1巻770円 (税込)
    昭和の会社員の哀歓悲喜を描く短篇集。  女癖が原因で失踪してしまった元同僚と旅先でばったり出会い、相変わらずの暮らしをしていることを知らされる「病気」。空襲で亡くなった同級生の墓参りと、その寺にまつわる悲しい話を綴る「涅槃西風」。借金で首が回らなくなっている男と、そうとは知らない二人の平凡なサラリーマンの“最後のゴルフ”の様子を描く「トラブル」など、17の作品からなる短篇集。  昭和のサラリーマンが抱える孤独、不安、悲しみ、ささやかな喜びなどが、短い文章のなかに凝縮されており、懐旧の情が掻き立てられる佳作。
  • P+D BOOKS 私生活

    P+D BOOKS 私生活

    小説・文芸

    -
    1巻605円 (税込)
    都会人の日常生活の裏側を描いた名作短編集。 自らを「瑣事観察者」と称する神吉拓郎が、都会の日常生活の裏側――〈私生活〉に潜むちょっとしたドラマを、歯切れのいい文章で活写した短編集。 ある真面目な銀行マンが、夜には別の一面を垣間見せる「つぎの急行」、平凡なサラリーマンが、会社のカネの横領を企む「警戒水位」、ダッチワイフに入れあげる初老の男に訪れた悲劇を描く「小夜子」、真面目だと思っていた家政婦が衝撃的な素顔を見せる「もう一人の女」など、17のエピソードを収録。 一つひとつの作品は短いが、それぞれに違った余韻をもたらす名作で、第90回直木賞に輝いた。
  • P+D BOOKS 曲り角

    P+D BOOKS 曲り角

    小説・文芸

    3.0
    1巻770円 (税込)
    人生の曲り角を迎えた中高年を描く17篇。 ――世間というものはおそろしいな……庭をちょっと作り変えれば、どこかおかしいと思われるし、他愛のない絵を描けば変態扱いか……そういう自分たちの、どこが正常だと思ってやがるんだろう――  定年前後の男たちが、庭の作りかえや裸婦画、プラモデル作りなどに熱中するが、周囲にはまるで理解してもらえない悲哀を描いた「積み木あそび」、ナイフやフォークを持つときに相手が小指を立てていたという一事で見合いが流れてしまう「小指」、病気で倒れたお偉いさんのため、好物だという鰻を熱々の状態で届けたが、どんでん返しに遭う「鰻」などなど、中高年の悲喜劇17篇を収録した名作短篇集。
  • P+D BOOKS 夢のつづき

    P+D BOOKS 夢のつづき

    小説・文芸

    -
    1巻770円 (税込)
    中高年が主人公のショートストーリー集。 ――私の見てきた商売の裏側を、洗い浚い書いちゃおうと思うの。今お偉いさんになっている連中が、実名で、ばんばん出てくるのよ。みんな、青くなるな、きっと……――  夜の店のママが、客の行状を洗いざらいぶちまける回顧録を書いていると聞いて、やましいところのある元常連たちが“対策協議会”を開く「近火御見舞」をはじめ、妻の浮気が原因で別れたのに、浮気相手に捨てられると元夫に秋波を送る女性に振り回される「あとの祭」、社員からも恐れられ、“財界の狼”と異名をとる男が、ひょんなことから海辺の町の女性と出会い、心癒される「狼男」など、中高年男性を主人公にした17のショートストーリー。  P+D BOOKS『曲がり角』に続く、味わい深い短篇集。
  • 洋食セーヌ軒

    洋食セーヌ軒

    小説・文芸

    3.6
    1巻770円 (税込)
    うまい牡蠣フライが食べたくなって、10年ぶりに訪れた洋食屋「セーヌ軒」。店構えも味も当時のままだが、時の移ろいはたしかにそこにあった。(「洋食セーヌ軒」) 虹鱒のムニエルや車海老の天ぷらなど、極上の料理に滲む淡い人間模様。忘れがたい味わいは、いつかの記憶も妙味に変える……。直木賞作家の洗練された軽妙な筆が、人生の機微を洒脱に描き出す17の掌編集。

ユーザーレビュー

  • 洋食セーヌ軒

    Posted by ブクログ

    17編からなる、料理または料理を出す店にまつわるエッセイ集。

    登場する男女ともに、慎ましやかで、大人である。
    失われた、良き時代というかんじで、このような作品が、読みやすい文庫で復刻されたことはとても嬉しい。


    文章も美しく、本当に一編が短いのだが、読み終えたあと、しみじみとした満足感がある。
    食べ物の描写も、上品で、おおげさな書き方をしていないのだけど、つばがわいてくる。

    連れ合いを失った人物が多いきがする。
    失った時代を懐かしむ話も多い。
    そんな、ちょっとした、ほろほろとくずれるようなもの悲しさがただよっているようなところも魅力だ。

    いろいろと、ほどよい。

    解説が、私の感じたことをぴったりと言い当てている。
    私も、向田邦子、思いだしたわ〜
    五郎さん、思い出したわ〜

    0
    2016年09月29日
  • 洋食セーヌ軒

    Posted by ブクログ

    表紙買いで
    こんなにも上質の短編集に出会えると
    自分の感性を褒めたくなります。

    それはそれは美味しそうなものばかり。
    アルミの弁当箱にぎゅうぎゅうに
    詰められ 米粒がつぶれた白飯までが
    神吉さんのペンにかかると
    もう一度食べたくなる珠玉のごちそうに。

    今はなき鎌倉書房がかつて出していた
    季刊雑誌「四季の味」に
    掲載されていたものをまとめて
    新潮社から出されたのが1987年。

    光文社さん
    よくぞ文庫にしてくださった。

    上質な言葉が品よく
    落ち着いて並んでいる。
    大人であることの
    優越感を味わわせてくれる。

    こんな心地よい一冊に出会えたことは
    幸せの一語に尽きる。
    ひとつひとつの物語を読み終えるたびに
    ひとりの部屋でため息ついたり
    快哉を声に出したり
    忙しい読書になりました。

    お料理のひとつひとつの新鮮な輝きが
    まったく失われていないことに驚嘆。
    少しも古ぼけていない。
    過去の流行でも歴史の遺物ではなく
    今も誰かの舌を唸らせているはずだと
    確信できる。

    美味しいものにも 普遍性は
    内包されているのだと知りました。

    それからもうひとつ心惹かれたのは
    物語の中で美しい立ち居振る舞いと
    質の高い会話を魅せてくれる大人の
    男女たちが ほとんど
    連れ合いをなくした独り身であること。

    それなりの年月を
    気の合った連れ合いと過ごし
    子供や孫にも恵まれ
    再び独り身になった大人。

    その暮らしの
    なんと満ち足りていること。
    その描き方にこそ万雷の拍手を送ろう。

    この本は是非とも
    50代の大人たちに読んでほしい。

    今年一番の 心弾む一冊だ。

    0
    2016年05月22日
  • 洋食セーヌ軒

    Posted by ブクログ

    解説通り、年齢高めの男女の会話が洗練されています。
    品の良さそうな女性や未亡人が登場するのでオジサンが好きそうな作品集です。

    0
    2020年12月18日
  • 洋食セーヌ軒

    Posted by ブクログ

    紳士的本

    本的紳士?

    短編で
    大きな展開もなく
    物足りないなさも感じるが
    逆に
    そこに癒される

    この方の他の作品も
    読んでみたい

    0
    2020年07月17日
  • 洋食セーヌ軒

    Posted by ブクログ

    美味しそうな表紙と、短編で読みやすそうだったので手に取りました。
    美味しい料理と、恋愛小説というほど押しつけがましくないささやかな男女の機微が描かれている。登場人物がほとんど中年以降の人ばかりで、なんとも味わい深い小説だった。料理の描写も美味しそうでたまらない。カキフライ食べたくなります。あとがきで「孤独のグルメ」の感じと似ていると書かれていて、なるほど確かに、と思いました。ふらっと入ったお店が大当たりだった気分で嬉しい。
    直木賞作家とのことですが、初めて知った作家さんでした。他の作品も読んでみよう。

    0
    2019年03月04日

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