作品一覧

  • ポスト・オリエンタリズム 新装版――テロの時代における知と権力

    ポスト・オリエンタリズム 新装版

    ビジネス・実用

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    1巻4,400円 (税込)
    ■緊急復刊■ イラン出身で米在住の越境的知識人による、新たなる古典! さらに混迷を深める中東‐西洋の関係を、サイードの思想やポストコロニアリズムを超えた、新たな歴史的視座で分析する。 「ダバシの思想に注目が集まっているのは、ダバシが、在米イラン人であり、イランの宗教文化の研究者であるのみならず、欧米の政治家や思想家らの中東認識に通暁しているからである。[…]本書『ポスト・オリエンタリズム』が、サイードの名著『オリエンタリズム』を受け継ぐと同時に、中東出身で在米の批判的・越境的知識人というサイードその人のポジションを受け継ぐものである」――「新装版への訳者あとがき」より 【目次】 日本語版序文 翻訳可能性にさらされた亡命 ペーパーバック版への序文 序章 テロの時代における知と権力 第1章 亡命知識人について 第2章 ゴルトツィーエル・イグナーツと 第3章 私はサバルタン主義者ではない 第4章 主体の創造的な危機 第5章 巡礼者たちの旅(天路歴程)――革命家の越境について 第6章 内方浸透――エージェンシーなき知、ヘゲモニーなき帝国 第7章 新たなる有機性にむけて 結論 対話者を取り替える 日本語版解題 〈世界〉思想を求めて――越境的知識人ハミッド・ダバシを東アジアで読む(早尾貴紀・洪貴義) 原注 索引 新装版への訳者あとがき 【著・訳者プロフィール】 ハミッド・ダバシ(Hamid Dabashi)(著) 米国コロンビア大学教授。専門は中東研究・比較文学。1951年イラン南西部アフヴァーズ生まれ。1976年、米国ペンシルヴェニア大学に留学し、同大学で博士号を2つ取得(文化社会学とイスラム学)し、1989年より現職。本書の他の邦訳書に『イスラエル= アメリカの新植民地主義─ガザ〈10.7〉以後の世界』(地平社)、『イラン、背反する民の歴史』(作品社)がある。 早尾 貴紀(はやお・たかのり)(訳) 東京経済大学教授。専門はパレスチナ/イスラエル研究、社会思想史研究。1973年、福島県生まれ。東北大学経済学研究科博士課程修了。主な著書に、『いつの日かガザが私たちを打ち負かすだろう』(青土社)、『パレスチナ、イスラエル、そして日本のわたしたち』(皓星社)、『イスラエルについて知っておきたい30のこと』(平凡社)など。主な訳書に、イラン・パペ『イスラエル・パレスチナ紛争をゼロから理解する』(監訳、河出新書)、ハミッド・ダバシ『イスラエル=アメリカの新植民地主義』(地平社)など。 洪 貴義(ホン・キウイ/こう・きよし)(訳) 法政大学、早稲田大学非常勤講師。専門は思想史。1965年生まれ。立教大学大学院政治学研究科博士後期課程単位取得退学。主な著書に、『マイノリティは創造する』(共著、せりか書房)、『ポストコロニアリズム』(共著、作品社)、『ディアスポラから世界を読む』(共著、明石書店)、「二世論と三世論のあいだ」『現代思想 2005年6月号』(青土社)、「救済としての読解(月報)」『市村弘正著作集 下巻』(集英社)など。 本橋 哲也(もとはし・てつや)(訳) 東京経済大学名誉教授。専門はイギリス文学、カルチュラル・スタディーズ。1955年、東京生まれ。東京大学文学部英文科卒業後、英国ヨーク大学で博士号取得。主な著書に、『鈴木忠志の演劇』(月曜社)、『『愛の不時着』論』(ナカニシヤ出版)、『ポストコロニアリズム』(岩波新書)など。主な訳書に、平野克弥『江戸遊民の擾乱』(岩波書店)、レベッカ・ウィーバー= ハイタワー『帝国の島々』(法政大学出版局)など。 本山 謙二(もとやま・けんじ)(訳) 大和大学准教授。専門は芸能文化研究。1973 年、静岡県生まれ。東京大学人文社会系研究科単位取得退学。主な著書に、「『脱線』からアチャラカへ」『ディアスポラから世界を読む』(共著、明石書店)、「甦り、妖怪化する歌、『お富さん』をめぐって」『文化・メディアが生み出す排除と解放(差別と排除の「いま」 第3巻)』(共著、明石書店)、「ネオンぐらしの蝶々とTraveling」『文藝別冊 藤圭子 追悼』(河出書房新社)など。
  • 本当はこわいシェイクスピア 〈性〉と〈植民地〉の渦中へ

    本当はこわいシェイクスピア 〈性〉と〈植民地〉の渦中へ

    ビジネス・実用

    4.5
    1巻1,650円 (税込)
    『ヴェニスの商人』の人肉裁判、なぜ「血を流してはダメ」と気付いたの? ――名作にまつわる「こわい」問題群に挑む! アントニーはクレオパトラの何がそんなに良かったの?キャリバンとプロスペロー、関係のホントのところは?美少女も金貸しも奴隷も妖精も、みーんな性的で病的? 本当は<性>と<植民地>、そして<他者>をめぐる挑発が満載されたシェイクスピア名作群のスリリングな読み。 シェイクスピアは恐い。なぜならその演劇は私たち自身のなかに巣くう性差別主義を暴くからだ。シェイクスピアは怖い。なぜならその演劇は私たち自身が安住する植民地主義を撃つからだ。シェイクスピアは強い。なぜならその演劇は私たち自身の解放の可能性を指し示すからだ。だからシェイクスピアは面白い。でも、この本に書かれたシェイクスピアのほうが演劇そのものより面白い。 【目次】 プレリュード(前奏曲) 恋愛から植民地へ 第一楽章 キャリバンは怪物か? 『テンペスト』の魔術と呪術 間奏曲1 一四九二年に何が起こったか? 第二楽章 シャイロックの財産はどこへ? 『ヴェニスの商人』と放浪する資本 間奏曲2 イギリス人が見た〈他者〉とは? 第三楽章 デズデモーナに子どもができたら? 『オセロ』と逸脱する性 間奏曲3 シェイクスピアに現代の文化批評理論を適用する? 第四楽章 クレオパトラの鼻の高さは? 『アントニーとクレオパトラ』と魔女の血筋 ポストリュード(後奏曲) シェイクスピアとポストコロニアル批評のために ブックガイド・ヴィデオガイド あとがき 索引
  • 江戸遊民の擾乱 転換期日本の民衆文化と権力

    江戸遊民の擾乱 転換期日本の民衆文化と権力

    ビジネス・実用

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    1巻5,060円 (税込)
    大都市江戸で花開いた多彩な民衆文化を,徳川幕府は躍起になって統制しようと試み続けた.それはなぜなのか.為政者たちが恐れた「跳梁する身体」をめぐる政治的・文化的せめぎあいの様相を,歌舞伎・浄瑠璃・戯作・浮世絵・見世物などの具体的事例に即して,文化史研究をふまえた視角から鮮やかに読み解く.江戸から明治にいたる近代転換期の歴史像への斬新なアプローチ.

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  • 侵犯するシェイクスピア 境界の身体

    侵犯するシェイクスピア 境界の身体

    ビジネス・実用

    -
    1巻2,200円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 『ハムレット』『ロミオとジュリエット』『リア王』…。シェイクスピアの代表的な作品を解説も添えながらカルチュラル・スタディーズの立場から徹底して読み込んで、現代社会を考える視点を提示する。いまに生きるシェイクスピア演劇の魅力を解明し、つねに更新されているシェイクスピア演劇から言葉と身体の可能性を探る。

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ユーザーレビュー

  • 本当はこわいシェイクスピア 〈性〉と〈植民地〉の渦中へ

    Posted by ブクログ

    私はシェイクスピア作品を,白水社の「uブックス」で揃えている。全37巻のなか,集まったのはまだ7冊。

    夏の夜の夢
    お気に召すまま
    十二夜
    終わりよければすべてよし
    マクベス
    冬物語
    テンペスト

    シェイクスピアの研究書もずいぶん読んでいます。

    フランセス・イエイツ『シェイクスピア最後の夢』
    フランク・カーモード『シェイクスピアと大英帝国の幕開け』
    スティーヴン・グリーンブラット『シェイクスピアの驚異の成功物語』
    ノースラップ・フライ『シェイクスピア喜劇とロマンスの発展』
    テリー・イーグルトン『シェイクスピア――言語・欲望・貨幣』

    そうそうたる著者たちですね。しかし,本書はそれらにも負けていない面白さがあります。本書は「講談社選書メチエ」の一冊なので,厳密な学問性は必要ない。しかし,本書は決して読者にこびるような分かりやすさがあるわけではない。ここでも何度か本橋氏の著書を紹介しているように,彼は入門書でも決して読者をバカにしたような一般的な分かりやすさを優先することはない。しかし,本書では煩雑な引用関係の記述を省いている。といっても,読者のために各章で便利な参考文献を巻末に示している。しかし,その文献が本当の意味での参考書なのか,あるいは各章の解釈で著者が用いたものなのか,分からない。
    さて,本書で取り上げられるシェイクスピア作品は4つ。『テンペスト』に『ヴェニスの商人』,『オセロ』と『アントニーとクレオパトラ』で,私が実際に読んだのは『テンペスト』のみ,『ヴェニスの商人』は大体の筋は知っていて,『オセロ』はジョシュ・ハートネット主演映画『O』を観た。そんなことで,始めから終わりにかけて,理解力は段々低下していく。4つの作品に限定した密な分析をしているので,できればその4つの作品を読んでおいた方が理解が高まります。
    本書のタイトルは,以前あった『本当はこわいグリム童話』のパクリだが,かなり意味合いは違う。1600年前後に書かれ,上演されたといわれるシェイクスピア劇だが,400年の時を経て愛されるがゆえに正典とみなされ,そのことはどの時代にも通用する人間の本質を描いたものだからだとみなされている。恋愛関係や親子関係,政治的な問題などの普遍的なテーマを扱ったものだと。しかし,そんなシェイクスピアをあえて,その時代背景の中において読もうというのが本書。なにが「こわい」のかは是非読んでもらいたいと思うが,例えば『テンペスト』では植民地の問題,『ヴェニスの商人』はユダヤ人問題,『オセロ』では人種差別問題,などなど。普遍的作品と思われているシェイクスピアにも時代特有の社会問題が組み込まれており,しかもその扱いはシェイクスピア流のものであるがゆえに,その作品解読はそれらの問題が時代特有でありながらも現代にまで引き続くものであり,それについて考える礎を与えてくれる,ということだ。

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    2010年08月27日
  • 本当はこわいシェイクスピア 〈性〉と〈植民地〉の渦中へ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いわゆる南北問題。
    第二次大戦後、多くの植民地が政治的な独立を果たしたにもかかわらず、
    なお多くのアジア、アフリカ、南アメリカ、太平洋の国々が、
    それまでと変らない、あるいはそれまで以上の低開発と搾取にさらされてきたのが、
    いわゆる南北問題なのだが、
    大企業主導の金融グローバリーゼーションともいわれる多国籍企業の独占支配体制に見られるように、
    いまや先進資本主義諸国の支配は、国際的な資本や情報と文化の操作によって、
    より広範な支配体制を確立し、経済的な貧富の差を拡大させている。
    それは、地球の北と南との差であると同時に、同じ国のなかでも富裕な少数と貧困な多数との格差を顕在化させ、
    富める者と貧しい者との差をますます広げているといえるだろう。
    南北問題は、世界中のいたる処へと肥大化したのだ。

    ヨーロッパ近代を植民地主義に基づく他者の創出と周縁化による自己成型のプロセスと捉えること、
    言い換えれば、植民地主義(コロニアリズム)が<自己>を理想的なものとして確立するために、<他者>を生産し周縁化しようとしてきたとすれば、
    周縁化された他者の側からする歴史の再構築という視点に立つポストコロニアリズムは、
    そうやって排除されてきた外部が逆に中心を侵す過程に注目していくことになろう。

    共同体の境界領域は、その共同体を底辺で支える行為や習慣を、境界線の外にあるとされた人々に押し付けることで形作られる。
    近代においてはそれが植民地支配や先住民差別となって現出したのだが、
    ポストコロニアリズムはその境界領域の形成プロセスを逆行させ、境界侵犯と自我の解体に照準を合わせ、
    国境を越えた大企業主導の世界資本主義によるグローバリゼーションの現況下に対して、
    激しく異議申し立てをしていくことになる。
    植民地主義とそれに対する闘争は、むしろ情報や資本の世界大の発達によって激化しており、さまざまな局面で再生産され拡張され、<新植民地的(ネオコロニアル)状況>と化すなか、
    この闘争は、自己対他者という二項対立を解体し、
    他者が自己のアイデンティティの構成要素として自己の内部に入り込むプロセスを、
    主体構成の交雑と相互干渉の過程を、ダイナミックに生きるものとなる。

    ポストコロニアルの<ポスト>とは、永遠の現在進行形として、このような闘争の絶えざる過程を意味することになるだろう。

    0
    2012年02月07日

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