作品一覧

  • マタギ物見隊顛末
    3.0
    1巻733円 (税込)
    慶応4年の夏、南部藩の秋田攻めを前に、統領から秋田マタギとの顔つなぎを命じられ、敵領に潜入した大蔵、与吉、多作の3人は、味方の降伏を知らずに敵兵を撃ち殺してしまった……。第1回松本清張賞に輝く表題作ほか、東北を舞台に戊辰戦争に巻き込まれた名もなき男たちの悲哀を諧謔(かいぎゃく)味あふれるタッチで描いた「戊辰牛方参陣記」(第37回地上文学賞)と「勝手救援隊始末」の2篇を収録。
  • 春マタギ
    4.0
    1巻733円 (税込)
    朋輩の喜助と羚羊狩に出かけた半蔵は、突如現れた巨熊に襲われ、喜助は殺され半蔵も傷を負った。「そやつは穴もたずに違えねえ。おめえたちの手に負える相手じゃねえんだ」と言った祖父にも死なれ、天涯孤独となった半蔵は、マタギ仲間からもはずされた。喜助の無念も晴らせぬままに5年の歳月が過ぎたある日、狼撃ちで生計を立てていた半蔵に、南部藩の御野馬別当から熊退治の命が下る。山に入った半蔵の目の前に、あの「穴もたず」が再び姿を見せた…。誇り高きマタギたちの物語。
  • マタギ半蔵事件帖
    5.0
    1巻733円 (税込)
    今年の“春マタギ”で二匹の熊を仕留めたマタギの統領半蔵とその一統。上々の首尾を報告がてら訪れた三戸代所で、マタギ奉行から思わぬ相談をもちかけられた。熊胆鑑定の権威でもある上司の代官から奉行が掴まされたという熊胆の偽薬。裏の事情を知る尾去沢銅山の金山奉行を訪ねるよう依頼され旅支度にとりかかった半蔵に、古老マタギの佐助爺からもある内密な頼み事がもちこまれる。またしても半蔵が巻き込まれた“偽薬事件”。旅の前途に怪しげな雲行きが……。「春マタギ」につづく、厳しい山の掟に生きる男たちの世界を描いた書下ろし長編!

ユーザーレビュー

  • マタギ半蔵事件帖

    Posted by ブクログ

    あの『春マタギ』の続編。マタギの統領半蔵が帰って来た。春マタギで二頭の熊を仕留めた半蔵にマタギ奉行から新たな依頼が。マタギ探偵といったところか。痛快無比のマタギ探偵小説。これは非常に面白い。

    マタギと熊の闘い、昔の東北地方の風俗や歴史か物語に織り込まれているのも良い。『春マタギ』と共に読むべし。

    先日、根深誠の『山の人生』中公文庫という下北半島の畑のマタギの風俗を紹介した本を読んだが、この『マタギ半蔵事件帖』の方が、より深く、詳しくマタギの風俗を描いている。

    0
    2012年11月28日
  • 春マタギ

    Posted by ブクログ

    幕末の南部藩を舞台とした、マタギの物語。

    伝説の穴持たずを追っての駆け引きが展開する。

    マタギの生活、自然との生活がよく書かれています。
    マタギ小説の中ではお薦めの一冊となりました。

    0
    2015年04月12日
  • マタギ物見隊顛末

    Posted by ブクログ

    『春マタギ』の続編かと思って読み始めたが、独立した作品だった。戊辰戦争に巻き込まれた斗内マタギを描く表題作のほか二篇を収録。埋もれた地方の歴史の断片がマタギという純朴な目を通して描かれている。

    0
    2012年11月27日

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