羽生世代の間違いなくトップを争って戦ってきたプロ棋士の半生記。
そのトップ棋士からみても圧倒的な力で棋界に君臨する羽生さん。
その背中を同世代として追い続け、捕まえようと懸命に追いかける半生。
見開き1ページの文中に何度も羽生さんの名前が登場し、羽生さんに憧れて、崇拝しつつも戦い続ける姿がなん
...続きを読むだか少し苦しい。
永世名人の資格を羽生さんよりも早く手に入れた実積を持ちながらも、自身を選ばれし者でないと言う森内さんの文章は、なんだか四方八方をなにかに囲まれながら進んできたような不自由さを感じた。
でもそこが、リアルで、なんというか圧倒的にいい。
ビジネス書や自己啓発的な面白さを求める人には不向きですが、
圧倒的な存在を前にしても、ひたむきにトップを目指し続けてる一流プロの半生記として、物語として、超おすすめ。
そして、羽生さん孤独だなあ。