青砥恭の作品一覧
「青砥恭」の「ドキュメント高校中退 ――いま、貧困がうまれる場所」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
「青砥恭」の「ドキュメント高校中退 ――いま、貧困がうまれる場所」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
今回の本はドキュメント
僕は今週から学習ボランティアに参加させていただいてます。
「経済格差」を「教育格差」にしない
というライフワークに向けてようやく1歩目を踏み出したところです。
いろいろと本を読んで知る中で一番感じるのは「親の格差」です。
本書では経済的問題のみならず「文化資源のなさ」「心理的孤立」が大きな問題としてあげられています。
いわゆる昔は経済的には困窮していても文化的、精神的に高尚な家庭はたくさんありました。
僕の友人でも奨学金を受けながら大成した子もたくさんいます。
しかし今は経済格差が全ての格差の根本になりつつあります。
本書に「親の期待格差」という言葉があります。
親自身がすでにいろいろや意味での教育を受けていないことで自分にできないことは子供にもできないと考えてしまう。
そして刹那的に「今が良ければいい」「自分さえ良ければいい」となってしまいます。
親が子供に期待しないとすればどんな社会になるんやろうと思います。
今般の虐待事件をひくまでもなく子供と男を比べて男を取るという選択は本書の中にも枚挙に暇がないところです。
期待されないだけでなく「握っていた手を離される」絶望感は如何許りかと思います。
僕自身これから実践していく中でいろんな子供達に出会うことと思います。
その時に頼れる大人になりたいなぁと思います。
Posted by ブクログ
貧困と底学力。相関はあると思ってはいましたが、実際のデータやレポートをみると想像を絶していました。衝撃です。
最初、「この日本で、掛け算の出来ない高校生って・・・。」と、思っていましたが、「学ぶべき意欲」を一切踏みにじられて育てられた子どもに、すべての責任を押し付けていいのか?
そして、その負の連鎖が続いていくのです。実際の高校中退者は8%を越えているという現実。もう「貧乏人の子沢山」とか「やる気の問題」だと言ってられません。
この国のあり方を本当に考えなおさないといけないと感じました。
バラマキだと感じていた高校無料化には、こういう側面もあったんですねぇ。民主党のやり方には、いまでも反対ではあるんですが・・・。
今、すべての日本人が読み、本当に議論しないといけない本ではないでしょうか。
Posted by ブクログ
この豊かな国で何故こんなことが起こっているのか。こういう情報は本でしか知ることができない(=身近に例がない)という事実が社会の階層断絶を物語っている。
確かに親から相続されるものは単に金銭だけではない。ウチは子供の頃ものすごく貧乏で両親ともに中卒だったが、幸いにも努力は報いられること、希望を持つことの大切さ、高等教育進学の動機づけなどを母親から与えられた。おかげで(借金とバイト漬けで苦学はしたものの)大学院まで修了し、現在は貧乏を脱出しているが、今の生活は決して自分の努力によるものだけではないことを改めて感謝した。母親は地区トップの高校に行けるだけの成績だったが、経済的な制約で進学を断念せざるを得なかった。代々貧乏な親(祖父母)では無理をして進学させる意義は理解できないだろう。親族にも誰一人として高卒はいない。きっと子供にだけは同じ思いをさせまいとする母親の執念だったのだろうと思う。
本書に書かれている状況は決して社会の無関心とか政治の無作為のせいではないと思う。ある特定の支配層にとって都合の良い社会なのだ。底辺層がいなければ搾取する対象が存在せず、安価な労働力を確保できない。この国は牛丼屋やコンビニで昼夜を問わず数万/月の給料で働いてくれる人材を必要としている。そういう人材には三角関数や微積分を教育する必要なんてさらさらない。この学力というモノサシを用いることでそういう境遇に陥ったのは自分の努力が足りなかったと当の本人にも納得させることができる。なんと素晴らしいシステムだろう!
日本なんて所詮その程度の国。民主主義を自ら勝ち取った歴史を持つ欧米の国々とは根本から異なる。一億総中流などと浮かれていたのは、戦後復興のごくわずかな成長期だけだ。
Posted by ブクログ
いつかのNNNドキュメントで放送された「高校中退」に衝撃を受け、そのことをふと思い出しこの本に出逢いました。
第一部(第1章~3章)には非常に多くの方の話がでてきます。
中退した当事者はもちろん、その家族やかつて教えていた教師の話。
「貧困」にクローズアップし、未就学児の家庭や保育士からも数多の話を引きだされています。
読んでいて、実際のこととは思えないような、思いたくないようなエピソードが非常に多いです。
希望を見出せる糸口がわからない、暗澹とした気持ちになりました。
この本が出版された翌年に高校無償化法は施行され、その結果、経済的理由による中退者は減少したという調査結果もあります。
とりあえず「金銭面の不安はなくなった」とは言えますが、第一部でのインタビュー話にみられるように、幼少時の生育環境も経済面と同等かそれ以上に非常に重要だと思っています。
幼少期に、扶養者の貧困によって教育の機会や学ぶきっかけが周囲の子どもたちよりも奪われてしまうということがなくなってほしい。
国家や自治体の予算もマンパワーも限られるなかで難しすぎる課題かもしれませんが、この本を読み終えた今はただそれを願うばかりです。