青砥恭のレビュー一覧
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今回の本はドキュメント
僕は今週から学習ボランティアに参加させていただいてます。
「経済格差」を「教育格差」にしない
というライフワークに向けてようやく1歩目を踏み出したところです。
いろいろと本を読んで知る中で一番感じるのは「親の格差」です。
本書では経済的問題のみならず「文化資源のなさ」「心...続きを読むPosted by ブクログ -
貧困と底学力。相関はあると思ってはいましたが、実際のデータやレポートをみると想像を絶していました。衝撃です。
最初、「この日本で、掛け算の出来ない高校生って・・・。」と、思っていましたが、「学ぶべき意欲」を一切踏みにじられて育てられた子どもに、すべての責任を押し付けていいのか?
そして、その負の...続きを読むPosted by ブクログ -
この豊かな国で何故こんなことが起こっているのか。こういう情報は本でしか知ることができない(=身近に例がない)という事実が社会の階層断絶を物語っている。
確かに親から相続されるものは単に金銭だけではない。ウチは子供の頃ものすごく貧乏で両親ともに中卒だったが、幸いにも努力は報いられること、希望を持つ...続きを読むPosted by ブクログ -
いつかのNNNドキュメントで放送された「高校中退」に衝撃を受け、そのことをふと思い出しこの本に出逢いました。
第一部(第1章~3章)には非常に多くの方の話がでてきます。
中退した当事者はもちろん、その家族やかつて教えていた教師の話。
「貧困」にクローズアップし、未就学児の家庭や保育士からも数多の話を...続きを読むPosted by ブクログ -
所謂「最底辺」と位置づけされる学力下位の公立高校に通う高校生を中心に、高校中退の現状を述べ、その背景には経済格差による貧困問題があることを明らかにしたドキュメント。
全体としては2部構成で、前半は高校中退の現実について、直接中退者に取材した結果を列挙する。後半は高校中退の背景には何があるのか、さらに...続きを読むPosted by ブクログ -
親に資力が無く、酷い状況で高校生活を続けている人がいるのは知っていたけど、ここまで酷いとは思わなかった。高校生なのに「五五」の次の数を言えなかったり、九九を言えなかったり、アルファベットを書けなかったり、本当に凄まじい状況。
いったい、誰の責任でこうなったんだろう。まずは、親かなと思う。ただ、親の...続きを読むPosted by ブクログ -
高校を中退してしまう若者たちの背景には貧困や虐待があるということを説いている本。いまでは考えれば当然のような背景だけど、ちょっと無意識のままだと遠い過去に植えつけられた勝手な非行少年少女だから高校中退するんでしょ、みたいに思ってしまう自分の浅はかさを反省させられる。
この本が出たのは2009年のこと...続きを読むPosted by ブクログ -
・「学ぶことは生きること」「貧しいということは選べないということ」
・この本を読んでいて、以前訪れた底辺校の生徒たちを思い出した。目の前にあるのは、確かに救いようがないように感じる現実かもしれない。けれど、私は、この現実に対して行動を起こせる職場を選んだ。そのことを意識して、前を向いて、何をすべきか...続きを読むPosted by ブクログ -
高校中退者の実態、そしてその原因の考察。高校中退という現象がいかに構造的な問題であるかが分かる。恐らくどんなに熱意をもった教師であろうとも、個々人の生徒を救うことはできてもこの問題の根本的な解決など不可能だ。そう思えるほどに高校中退は家庭環境や貧困の問題との相関性が高い。
無論、いわゆる底辺校に対す...続きを読むPosted by ブクログ -
埼玉県の高校教師が、高校生が中退する理由、その後の生活などを丁寧にインタビューしてまとめたもの。問題は大概中学時代から始まっていること、親の問題と経済的な事情が大きいことなど良く知られた事実が多いものの、生徒の側に立った視点は◯。
日本で「高校中退率2−3%」と言われているのは1年あたりの中退者...続きを読むPosted by ブクログ -
学力のなさの裏側にこんな悲惨な貧困の実態があったとは知らなかった。現状の教育システムじゃとても彼らを掬いとってやることはできない。また、高度知識社会に成るにつれて彼らのような人間は、ベーシックインカム導入などの、思い切った社会システム改革を行わない限り居場所がなくなってしまうだろう。Posted by ブクログ
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2008年度まで埼玉県立上尾高校で勤務されていた元教師の研究をルポルタージュ風に書き上げた1冊。
4時間ほどで読めてしまう上に、想像以上の世界が紹介されているのでオススメ。Posted by ブクログ -
高校を卒業している事が当たり前となっている今日の日本において、高校を中退してしまうという事、せざるを得ない環境とはどのようなものなのかを説明している本。
底辺校とされる学校に通う生徒の家庭状況(年収200万程度の家庭が1/3。子供のバイト代で生計を立てている家もあり、制服・体操着を買えないこと...続きを読むPosted by ブクログ -
高校中退と貧困に関連があるとはあまり考えた事もなかったので、
読んで驚きました。
しかもそれは高校以前からずっと続いているなんて。
著者が強く望んでいた高校授業料無償化は実現しましたが、
それでも制服代や教科書代、修学旅行代は掛かります。
著者も述べているように公立の授業料よりも制服や教科書や旅行代...続きを読むPosted by ブクログ -
最底辺高校の恐るべき実態。ほとんどの生徒が九九を言うことができず、55の次の数が分からない生徒もいるという。生徒たちは授業料を払うことができずに、歯が抜け落ちるように高校をやめていく。親も、教育の大切さを知らないのだ。底辺校では、中退率は3割にも及ぶ。しかし、高校中退では満足な仕事にありつくことがで...続きを読むPosted by ブクログ
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第二章以降、筆者が足を運んで聞いた、高校生の実情の吐露は身に迫るものがある。貧困が高校中退を生むという主張にかなりの説得力を持たせている。最終的な解決策の提案など、詰めが甘いと思わせるところが惜しい。
筆者は高校教育を義務教育化すべしと主張しているが、私は就業の前提条件となっている高学歴化を止める...続きを読むPosted by ブクログ -
貧困と低学力の貧困関係については知っていた。しかし、貧困家庭出身生徒の高校中退率がこれほどとは知らなかった。大学で教育を勉強しているのに情けない。
全体的に読みやすかった。長年高校教諭をしていた著者の、苦境に立たされている高校中退者への真摯な目線を感じることが出来た。
僕のいた高校にも中退して...続きを読むPosted by ブクログ -
高校中退を軸とした若年層の貧困についての良質のルポ。高校中退の増加の主因は家庭の貧困にあるというのが本書の主眼。
進学校に進んだ自分にとって、この本に書かれていることはまったく別世界のことのようだが、これが現実だと思うと慄然とした。
なんとかしないといけないとは思うが、その解決策を考えるのはなかなか...続きを読むPosted by ブクログ -
名前の通り高校中退の実態と中退者のその後の生活を追ったドキュメンタリです。今の日本では、貧困の連鎖にはまると、そこから抜け出すのは非常に難しいと感じました。貧困層が固定化されるロジックが見えてきて、暗澹たる気持ちになりました。
後半部分に貧困の連鎖を断ち切るための提案がありますが、下のレベルの高校...続きを読むPosted by ブクログ -
かなりショッキングな内容。
貧困が低学力・生活力の原因となり、しかも再生産されていく。
だが、この負の連鎖をどう断ち切ればいいのか、問題が大きすぎて暗澹たる気持ちになる。Posted by ブクログ