作品一覧

  • イタリア旅行 「美しい国」の旅人たち
    3.0
    1巻902円 (税込)
    今も昔もイタリアが人気の旅行地であることに変わりはないが、旅の目的は時代によって大きく変化してきた。古代ローマ芸術への礼賛からローマやナポリが人気だった18世紀。理想風景への憧れから画家たちが田園や海辺に集い、ゴシックリバイバルの影響でフィレンツェなど中世都市にも目が向けられた19世紀。ヨーロッパを席巻したイタリア旅行ブームを追体験し、そこから生まれた多彩な文化を覗いてみよう。
  • カプリ島:地中海観光の文化史
    -
    1巻2,772円 (税込)
    観光の誕生 イタリア南部、ナポリ湾に浮かぶカプリ島は、「青の洞窟」を有する風光明媚な観光地として、またセレブリティが集結する「高級リゾート地」として知られている。 しかし18世紀においては、一握りの知識人がローマの遺跡めぐりをする島にすぎなかった。 19世紀初め、ロマン主義の台頭により多くの芸術家が島の自然美に注目しだす。当初島にはホテルはなく、裕福な家庭が自宅を宿として提供した。なかでも公証人一家の「パガーノの宿」は評判となり、館内の壁、天井は画家たちが宿代のかわりに描いた作品で埋め尽くされた。  同じ頃、カプリは澄んだ空気と温暖な気候ゆえに結核療養地として注目を浴びる。英国人医師によって開業された療養所は世界に名だたる高級ホテル「ホテル・クイシサーナ」の始まりとなった。20世紀初めまでホテルのほとんどが夏期に休業するカプリは、「冬のリゾート」だったのだ。 本書はまだ観光というものが一般化していなかった18世紀から20世紀にかけて、カプリが観光の島としてどのように発展していったかを、文学・美術・建築といった文化史的な側面から描いた一冊である。
  • 観光大国スイスの誕生
    4.0
    観光立国スイス誕生の裏側にある歴史とは──。近代芸術の潮流と連動し、未開の地からアルプスを愛でる「美しい国」へと変貌を遂げた一国の知られざる文化史に迫る。 永世中立国、時計産業、冬の高級リゾート──。現在、スイスから想起されるイメージはどれもクリーンで美しいものばかりだが、かつてそこは恐怖の山々に囲まれた辺境の地にほかならなかった。スイスはいかにして「発見」されたのか。観光立国の知られざる二〇〇年史をひもとく。

ユーザーレビュー

  • 観光大国スイスの誕生

    Posted by ブクログ

    年明け早々にスイス旅行へ行ってから、すっかり彼の地の虜。題名通り観光を軸とした同国の歴史。山岳地帯は 魔境の僻地から「崇高美」による評価の高まりで、一気に欧州随一の旅行地に。ヘッセ、ワーグナー、ニーチェら芸術家が旅した事で更に拍がつく。結核療養地としてサナトリウムの歴史など、山岳リゾートとしての重みが、日本のそれとは違う理由が良く判りました。

    0
    2019年12月11日
  • イタリア旅行 「美しい国」の旅人たち

    Posted by ブクログ

    本城 靖久「グランド・ツアー―良き時代の良き旅 」はグランドツアーでイタリアを訪れた英国人貴族の生態を描き,岡田 温司 「18世紀イタリアへの旅」はグランドツアーが行われていた時代のイタリアを書いた本だった.この本は,18,19世紀のイタリア旅行全般をいろいろな角度から取り上げた本.
    前掲二書で取り上げられていない,ヨーロッパ各国からの旅行者をはじめ,彼等が使ったガイドブック,書かれた旅行記,観光地の流行り廃り,母国に持ち帰ったイタリアなど様々なことが取り上げられている.私が知りたかったことはすべて出ているという気がした.出てくる人の名前や土地の名前には知らない名前も多くて,著者の博識には驚く

    0
    2011年11月12日

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