『はたらく細胞』人気の秘密を徹底考察!!

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人ではないものを擬人化した物語というのはよく見かけますが、まさか人間の「細胞」を擬人化した漫画があるとは…!『月刊少年シリウス』(講談社)に掲載されるやいなや、瞬く間に話題となった「細胞」の物語。

その名も『はたらく細胞』(清水茜)です!

『はたらく細胞』清水茜/講談社

はたらく細胞 1巻

はたらく細胞 1巻

肺炎球菌! スギ花粉症! インフルエンザ! すり傷! 次々とこの世界(体)を襲う脅威。その時、体の中ではどんな攻防が繰り広げられているのか!? 白血球、赤血球、血小板、B細胞、T細胞…etc.彼らは働く、24時間365日休みなく! 連載初回から大反響を呼んだ「細胞擬人化漫画」、待望の第1巻登場!

独創的な世界観と個性的なキャラクター、そして実際の人体の仕組みに忠実な展開でファン拡大中の本作。その魅力に「細胞」レベルで迫りたいと思います!

漫画『はたらく細胞』とは

何はともあれ、まず『はたらく細胞』とは一体どんな漫画なのか、ご紹介致します!

細胞擬人化漫画!『はたらく細胞』あらすじ

肺炎球菌! スギ花粉症! インフルエンザ! すり傷! 次々とこの世界(体)を襲う脅威。その時、体の中ではどんな攻防が繰り広げられているのか!? 白血球、赤血球、血小板、B細胞、T細胞…etc.彼らは働く、24時間365日休みなく! 話題沸騰の「体内細胞擬人化漫画」!

作者は清水茜先生!

なんと清水先生は「マンガ専門学校 日本マンガ塾」プロ養成科在学中に描いた『はたらく細胞』の元となる『細胞の話』という作品で、いきなり「第27回少年シリウス新人賞大賞」を受賞してしまった凄い方!そして『月刊少年シリウス』にて掲載、のちに『はたらく細胞』として連載が始まります。細胞の擬人化というアイディアはもちろん、それを表現しきってしまう画力も清水先生の魅力です。

ファン急増!驚異の発行部数!

単行本化された『はたらく細胞』は、なんと累計発行部数250万部超えの大ヒット!(2019年3月時点)。連載時点から注目を集め、単行本化して以降多くのメディアに取り上げられた本作。その斬新でキャッチーな世界観から、SNSでも話題になるなど、売れるべくして売れた作品と言えます。

アニメ化&舞台化&アプリゲーム化!

『はたらく細胞』は、その人気からアニメ化および舞台化もされています!
アニメは、『ジョジョの奇妙な冒険』などを手がけた鈴木健一さんの監督のもと、TOKYO MXにて2018年7月~9月まで放送されました。
そして舞台は、『体内活劇「はたらく細胞」』というタイトルで、2018年11月16日~25日まで上演され、こちらも大きな話題になりました。演出は戦隊モノの脚本や演出を多く手がけている、きだつよしさん。制作はトライフルエンターテインメントにて行われました。
さらには2019年3月よりアプリゲーム『いつでもはたらく細胞』がリリースされました。
このように『はたらく細胞』は、アニメ、舞台、アプリゲームと様々なメディアで人気を博しています!

『このマンガがすごい!2016』オトコ編7位!

注目度や話題性だけでなく、有名な漫画賞もその面白さを認めています。宝島社が主催する『このマンガがすごい!2016』にて、オトコ編の第7位にランクイン!デビュー作で「少年シリウス新人賞」大賞、「このマンガがすごい!」入賞というのが凄すぎます。

注目度や話題性だけでなく、有名な漫画賞もその面白さを認めています。宝島社が主催する『このマンガがすごい!2016』にて、オトコ編の第7位にランクイン!デビュー作で「少年シリウス新人賞」大賞、「このマンガがすごい!」入賞というのが凄すぎます。

それでは、権威ある漫画賞の審査員をも唸らせる漫画『はたらく細胞』の魅力について、徹底的に解説していきます!

体内の組織を擬人化!? 組織の役割と、その組織のキャラクター性が抜群に合っている!!

この漫画の魅力を語る上で真っ先にお伝えしたいことは、個性的なキャラクター(細胞)たちです。当たり前ですが、私たちの身体の中の細胞には、異なる細胞ごとに色んな役割があります。この漫画に登場する細胞のキャラクターたちは、それぞれの実際の細胞の役割に基づいて「はたらいて」います。さらに見た目や性格なども、実際の細胞の役割から着想を得て描かれているので、イメージがクリアに伝わってきます!

はたらく細胞たち

それでは、実際の登場人物(細胞)たちを紹介します!

赤血球

『はたらく細胞』第1巻p10

この物語の主人公的な存在です。赤いショートヘアーで活発な性格の女の子。新人であり、体内のことをまだよく知りません。迷子になったりミスをしたり、その度に白血球に助けられる、愛されドジっ子的なキャラクター。

★赤血球:ヘモグロビンを多く含むため、赤い。血液循環によって酸素と二酸化炭素を運搬する。

白血球(好中球)

『はたらく細胞』第1巻p8

身体のピンチに駆けつけるイケメンキャラクター。素早く外敵を殺す瞬発力と殺傷能力に長けています。そのため話し方は少しすかした無愛想な感じ。しかし、常に使命感を胸に働いている熱いオトコです。

★白血球:外部から体内に侵入した細菌やウイルスなど異物の排除が主な仕事。好中球は血液中の白血球の半数以上を占める。

血小板

『はたらく細胞』第1巻p22

可愛らしい幼女キャラが血小板。実際に血小板が他の細胞に比べて小さいことから、こんなイメージに。一堂に集まって傷口を塞ぐ様子は、何とも愛くるしく、応援したくなってしまいます。特に私たちにも働きがイメージしやすいキャラですが、思った以上に活躍してくれます。

★血小板:血管が損傷した時に集合して、その傷口をふさぐ血液成分の一種。一般的な細胞に比べて小さい。

ヘルパーT細胞

『はたらく細胞』第1巻p60

外敵をすかさず察知し、対抗しうる細胞などを的確に送り込む司令塔的なポジション。司令官というだけあって、キャラクターデザインもメガネの理知的な雰囲気が漂います。コックピットのような場所から体内のモニターを見てマイク越しに指示を出しているところ、かっこいいです。

★ヘルパーT細胞:外敵侵入の知らせを受け、外敵がどんなものであるのかという情報をもとに侵入した敵に的確に攻撃できるように戦略を決める司令官。

キラーT細胞

『はたらく細胞』第1巻p25

警察官のような出で立ちで現れる、屈強な男たちの集団。超体育会系の勢いで、ウイルスを破壊してゆくプロの殺し屋です。眼光の鋭さで相手を威嚇し、圧倒的なパワーでねじ伏せる、怖いけど頼もしいキャラクター。

★キラーT細胞:ヘルパーT細胞の命令によって出勤する。移植細胞、ウイルス感染細胞、癌細胞などの異物を認識して破壊する殺し屋。

マクロファージ

『はたらく細胞』第1巻p111

可憐なお嬢様のようなルックスのマクロファージ。ですが、その手には大鉈(おおなた)を持っているではありませんか。ズバッと笑顔の一振りで、無数にいたウイルスを一掃してしまう圧倒的殺傷能力の持ち主です。

★マクロファージ:白血球の一種。細菌などの異物を捕らえて殺し、抗原や免疫情報を見つけ出す。死んだ細胞や細菌などを片付ける掃除屋さんでもある。

はたらく体内器官たち

そして、人間の身体の中の物語なので、あらゆる体内の場所が舞台となります。実際に自分の身体の中にこの世界が広がっていると思うと、面白いです。

『はたらく細胞』第1巻p27-28

肺は、まるで空港のように開放的な空間が広がっています。空気を送り出す扇風機のようなものがついていて、確かに「肺」っぽいですよね。そして、赤血球が運んでいるダンボールは二酸化炭素。身体の仕組みもしっかり描かれています。

皮膚の表層

『はたらく細胞』第1巻p141-142

ここは皮膚の表層で、擦り傷などの外傷でぽっかり穴が空いてしまった状況です。私たち人間にはほんの小さな擦り傷だとしても、細胞からしたらここまで大きな穴に見えるようです。主人公の赤血球は、ここから落ちそうになって白血球に助けられるのですが、落ちたら2度と戻ってこられないと注意されます。確かに血は一度出てしまったら戻れないですよね。

はたらく外敵たち

さらに、人間の体内に侵入する様々なウイルスも「外敵」として描かれます。外敵たちと戦う細胞たちの活躍を見ると、自分自身が病気になった際も体内でこの細胞たちが活躍してくれているのだ、と頼もしい気持ちになれますよ!登場するウイルスなどを紹介していきます!

インフルエンザウイルス

『はたらく細胞』第1巻p109

冬の時期、猛威を振るうインフルエンザウイルス。このウィルスに感染した細胞たちはゾンビのようなルックスとなり、イメージぴったりに描かれています。

スギ花粉

『はたらく細胞』第1巻p63

こちらも花粉症の方々を悩ませるスギ花粉。どういう仕組みから花粉症が引き起こされるかが、スギ花粉の侵入により明かされていきます。

がん細胞

『はたらく細胞』第2巻p117

がん細胞は、細胞の遺伝子に異常が起きて無軌道に増殖するようになった細胞のこと。通常の細胞に紛れて正体を隠していたがん細胞が、ついにそのベールを脱いだ瞬間は背筋がゾクッとします。

このように、細胞の擬人化だけでなく、体内のあらゆる器官を舞台に、ウイルスなどの外敵も擬人化して描かれています。自分の体内で起こっている異常などが擬人化されたキャラクターたちによって解き明かされてゆく感覚は、非常に面白いですよ!

これまで細胞を擬人化した漫画はあるのか!? 様々なジャンルの擬人化漫画と比較!!

この漫画は細胞を擬人化した漫画であり、その斬新な世界観が多くの読者に支持されています。しかし擬人化漫画は人気のものから知られざる名作まで数多くあり、その種類は様々です。そこで、あらゆるジャンルの擬人化漫画と共通点や相違点を比較しながら、この漫画のユニークな点を探りたいと思います!

「動物」を擬人化!『BEASTARS』

BEASTARS 1巻

BEASTARS 1巻

肉食獣と草食獣が共存する世界。そこには、希望も恋も不安もいっぱいあるんだ。チェリートン学園の演劇部員レゴシは、狼なのにとっても繊細。そんな彼が多くの動物たちと青春していく動物群像劇が始まる!!

言わずと知れた名作『BEASTARS』は、様々な動物たちを擬人化しています。ハイイロオオカミやドワーフウサギなど多様な動物たちが、その種別の垣根を超えて同じ学園で生活するという世界観です。

〈共通点〉

  • 『BEASTARS』も『はたらく細胞』も、それぞれの動物の特徴に応じて特徴や性格が規定されている。
  • 『BEASTARS』は学園、『はたらく細胞』は人の身体の中、同じ空間でそれぞれのキャラクターが共存している。

〈相違点〉

  • 『BEASTARS』では、動物たち同士で偏見やヒエラルキー・争いが起こるが、『はたらく細胞』では細胞同士が基本的に協力しあう。

「都道府県」を擬人化!『都道府県擬人化マンガ ジャポニズム47』

都道府県擬人化マンガ ジャポニズム47

都道府県擬人化マンガ ジャポニズム47

話題沸騰! 都道府県擬人化ギャグが登場!! 地味で内気な埼玉のもとに「チーム関東全員集合!」という東京からの手紙が届く。「憧れの東京さんに会える♪」と勇んで駆けつけた埼玉だが、そこで待ち受けていたのは、関東ヒエラルキーを見せつける、過酷な人間ピラミッドだった!!

何と日本の都道府県を擬人化してしまった漫画です。ギャグ中心でテンポの良い展開が魅力で、それぞれの都道府県あるあるが散りばめられています。

〈共通点〉

  • 『都道府県擬人化マンガ ジャポニズム47』も『はたらく細胞』も、キャラクターが完全な人間の姿で描かれている。

〈相違点〉

  • 『都道府県擬人化マンガ ジャポニズム47』はギャグ要素が多いのに対して、『はたらく細胞』はアクション系の要素が中心。

「鉄道」を擬人化! 『青春鉄道』

青春鉄道

青春鉄道

遅延、連結、ダイヤ改正。通勤・通学者を惑わす路線が、「実はこんなヤツらだったら!?」と思えば満員電車も楽しくなれる、かもしれない。 業界初の鉄道路線擬人化コミック!! 都内主要路線に加え、エリート新幹線路線を加えて乗り入れ開始!

こちらは鉄道を擬人化!鉄道好きには堪らない作品です。各鉄道ごとに実際のシチュエーションとリンクさせているところが面白いです。

〈共通点〉

  • 『青春鉄道』は鉄道の遅延やトラブル、『はたらく細胞』は身体の異変や外傷など、現実世界で起きている現象が物語の題材になっている。
  • 『青春鉄道』も『はたらく細胞』も、舞台化されている。

〈相違点〉

  • 『青春鉄道』はほとんどのキャラクターが男性、『はたらく細胞』は男女それぞれのキャラクターが登場する。

『はたらく細胞』終わりに

体内細胞擬人化漫画『はたらく細胞』が大人気である理由が、これらの魅力から納得いただけたでしょうか。構成としては、1話1話で身体の中に起こる異変別にテーマが設定されており、1話完結のストーリーとして進んでいくため、非常に読みやすいです。そして何より、私たち「人間」の身体の中の物語なので、読者全員がその世界の当事者であることも多くの読者を魅了する理由かも知れません。

単行本は5巻発売(2019年1月現在)されています!この機会にぜひ、読んでみてはいかがでしょうか!

  • はたらく細胞 1巻

    はたらく細胞 1巻

    肺炎球菌! スギ花粉症! インフルエンザ! すり傷! 次々とこの世界(体)を襲う脅威。その時、体の中ではどんな攻防が繰り広げられているのか!? 白血球、赤血球、血小板、B細胞、T細胞…etc.彼らは働く、24時間365日休みなく! 連載初回から大反響を呼んだ「細胞擬人化漫画」、待望の第1巻登場!