戦記(ノンフィクション)作品一覧

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  • 太平洋戦争日記(一)
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    真珠湾攻撃、文学者愛国大会、シンガポール陥落、「得能物語」出版、ガダルカナル戦、山本司令長官戦死、学徒戦時動員法――昭和を代表する文学者である伊藤整が、大学ノート18冊にわたって記した日記である。本書は著者の没後、昭和58年に刊行された。第一巻には、昭和16年12月1日から昭和18年6月30日までの日記が収められている。
  • 遥かなインパール
    4.0
    太平洋戦争末期、劣勢の戦局を挽回すべく、ビルマから東インド・インパールへの侵攻作戦が強行された。多くの人命の損失を招き、日本陸軍史上有数の悲惨な戦いとなったインパール作戦を枠組みに、主力部隊・祭兵団歩兵第六十連隊の行動に焦点をしぼって、その軌跡を忠実にたどる。風化してゆく戦争の現実と、激戦地におかれた兵士たちの人間的真実を描きとどめた入魂の戦場小説。
  • 真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝
    4.3
    海軍機動部隊の精鋭360機を率いハワイ奇襲作戦を陣頭指揮し、ミッドウェー海戦で重傷を負い、原爆投下直後の広島で被害調査に従事し、厚木基地にマッカーサーを迎え、ミズーリ号での降伏調印式に立ち会った淵田美津雄は、戦後キリスト教に回心し仇敵アメリカへ伝道の旅に出る。激動の時代を生き抜いた男の真実とは。
  • 新聞と戦争 上
    4.5
    日本が、満州事変から日中戦争、太平洋戦争、そして敗戦へと向かうなか、新聞はなぜ戦争を止められなかったのか。なぜ逆に、戦争協力の深みに入っていったのか――。朝日新聞が自身の「暗部」を、元記者や関係者への聞き取りをはじめ、国内外の総力取材によって検証、日本ジャーナリスト会議大賞を受賞した多角的ノンフィクション。当時の紙面や貴重な戦争写真資料もふんだんに掲載。
  • 空母瑞鶴――日米機動部隊最後の戦い
    -
    排水量2万9800トン、全長257メートル、最大速力34ノット、最大搭載機84機――日本海軍随一の“幸運艦”と呼ばれながら、わが身を賭したオトリ作戦に出撃、ついに全身に敵弾を浴びて南海の水底に沈んだ空母「瑞鶴」――その最後の戦い・エンガノ岬沖海戦の全容を、多数の証言と日米史料を解析して精密に再現する海戦ノンフィクション。
  • マルヌの会戦 第一次世界大戦の序曲 1914年 秋
    4.0
    政治家と軍人の軋轢、第一線の兵士の辛苦、失策、偶然、そして英雄的行為……。錯綜する戦況を俯瞰し、臨場感たっぷりに人間模様をも再現。大戦の帰趨を決した「奇跡」の舞台裏を活写する、稀有の戦記発掘。〈主要線戦闘地図収録〉
  • 21世紀の戦争論 昭和史から考える
    4.3
    いまこそ歴史を武器に変えるとき! 「歴史が人間によってつくられる限り、われわれはまた、同じような判断ミスを犯すだろうし、似たような組織をつくる」(半藤一利) 「戦後70年が経って、戦争が遠くなったのではなく、新たな戦争が近づいていると感じています」(佐藤優) 昭和史研究とインテリジェンスの第一人者が、731部隊、ノモンハン事件、終戦工作、昭和陸海軍と日本の官僚機構・・・昭和史の中に組み込まれている悪の構造を顕在化させることに挑んだ。 目次 第一章  よみがえる七三一部隊の亡霊 第二章  「ノモンハン」の歴史的意味を問い直せ 第三章  戦争の終わり方は難しい 第四章  八月十五日は終戦ではない 第五章  昭和陸海軍と日本の官僚組織 第六章  第三次世界大戦はどこで始まるか 第七章  昭和史を武器に変える十四冊
  • 轍―特攻せず―
    4.0
    死を覚悟し、戦闘機で敵艦隊に体当たりする「神風特別攻撃」―。いわゆる「特攻」。太平洋戦争末期、戦況悪化に伴い、日本海軍連合艦隊司令部は特攻主体の作戦を決定し、米軍の沖縄上陸に備えた。その中で、特攻を拒否し、「正攻法」を訴えた航空部隊があった。静岡県焼津市の藤枝海軍航空基地(現・航空自衛隊静浜基地)で誕生した「芙蓉部隊」。指揮官の美濃部正少佐は「夜間攻撃の合理性」を説き、出撃を繰り返した。美濃部元少佐が晩年に書き上げた自分史を元に、関係者に話を聞いた。 日本各地の新聞社のコンテンツを電子書籍化するプロジェクト「ニューズブック」シリーズ第3弾。 本書は2015年1月1日付から8月27日付までの静岡新聞の連載記事「轍―しずおか戦後70年」の一部を1冊にまとめたものです。
  • ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争(上)
    4.2
    十年の歳月をかけて取材執筆、ハルバースタム最後の作品 1950年、北朝鮮軍の南進により勃発した朝鮮戦争。反共の名の下に、参戦を決定したアメリカだったが、それは過酷極まりない戦争への突入だった。スターリン、金日成、トルーマン、マッカーサー、毛沢東―時の指導者たちが抱いた野望と誤算、彼らに翻弄され凍土に消えた兵士たちの血の肉声…その全てから、あの戦争の全貌に迫る。 【目次】 第1部 雲山の警告 第2部 暗い日々―北朝鮮人民軍が南進 第3部 ワシントン、参戦へ 第4部 欧州優先か、アジア優先か 第5部 詰めの一手になるか―北朝鮮軍、釜山へ 第6部 マッカーサーが流れをかえる―仁川上陸 第7部 三十八度線の北へ
  • 千の証言 あの戦争を人々はどう生きたのか
    4.0
    筆舌に尽くしがたい戦禍と長い苦難の道のり。日本人はあの戦争(第二次世界大戦)をどう捉え、どんな思いで生きてきたのか?2014年から毎日新聞とTBSテレビの共同で戦争の悲惨さと平和の尊さを次の世代に伝えていく大型プロジェクト「千の証言」が2015年、話題になった。本書はその「千の証言」として毎日新聞に寄せられた数々の体験を編んだ記録的価値のある1冊。戦後70年を過ぎ、戦争体験者の高齢化につれ、戦争の記憶がどんどん風化していく今、戦争にまつわる証言をあらためて発信し、これまで口をつぐんできた多くの体験者から得た体験を伝える。戦争にまつわる「一枚の写真」「思い出の品」「心に残る風景」「忘れられない言葉」......。戦争を経験したご本人のみならず、家族、遺族からの声も掲載。
  • 肉弾 旅順実戦記
    5.0
    日露戦争の激戦から瀕死の重傷を負いながら生還した一将兵による実戦記。戦場の有様と兵士たちの心情を描いた本作品は世界的に評価され、各国で翻訳された。だが、ここから生まれた「肉弾」という造語はやがて精神主義の標語として悲惨な戦争に迎えられていく。稀代の問題作を、百余年を経て新字新仮名にて初文庫化、初電子書籍化した。 〈解説〉長山靖生
  • 翼に日の丸 外伝 極光篇
    -
    大戦中、単機米国本土上陸を果たした海軍搭乗員の「英雄的行為」。華々しい新型機をよそに、最終型の零戦を与えられた熟練パイロットの矜持。新鋭夜間戦闘機「極光」の偵察員席で、漆黒の闇の中からBー29を発見する人間レーダーと呼ばれた男の静かな闘い。真珠湾から終戦まで、日の丸と対峙し続けた米軍パイロットの意地と誇り。過酷な戦場となった空の片隅で、珠玉の活躍ぶりを見せた名脇役の機体と男たちを描く11の物語。
  • パリは燃えているか?〔新版〕 上
    4.3
    第二次大戦末期、ヒトラーは命じた。「パリを敵の手に渡すときは、廃墟になっていなければならない!」パリの街なかには爆薬が仕掛けられ、市街で激しい戦闘が繰り広げられた。世界が愛する文化の都は、戦火の荒波に翻弄されて――膨大な調査に基づきパリ攻防の真実を描いたノンフィクション。
  • 天気晴朗ナレドモ浪高シ 日露戦争の実相を読み解く
    -
    故司馬遼太郎氏の歴史的名著『坂の上の雲』の愛読者は多い。しかし、その中で描写された戦場や兵器、また戦闘の具体的な様相など、小説の背景となった日露戦争自体を全体的にとらえられている人は意外なほど少ないのが実情だ。そこで本書では、地図や表、写真を駆使し、これらすべての事柄、事件の推移を解説。「多くの日本兵が斃れた二〇三高地とはどのような場所だったのか」「旅順要塞をめぐる戦いにはどれだけの兵力と戦力が投入されたのか」「日本海海戦で活躍した艦船はどのような規模のものだったのか」など、『坂の上の雲』の副読本としての立場を担うものである。また、これまであまり知られていなかった、戦争にまつわる数々のエピソードも紹介。国の行方を想い、時に迷い、時に失敗を重ねながら、それでも雄々しく祖国を動かしていこうとした彼らの清廉かつ逞しい生き様は、何となく生き消沈し、疲れ果てている現代日本人を大きく勇気づけるだろう。
  • 原爆と16歳の決死隊隊長の苦難の70年
    -
    1945年8月9日、 人類史上2発目の核兵器が長崎に投下された。その渦中、会社の命により編成された。 「決死隊」の隊長として、地獄の中をさまよった。原爆を受けた市民の悲惨さ、想像を超えた苦痛、救助活動隊員としてみた現実はあまりにも悲惨であり、決死隊の結成、隊長へ任命と14歳~16歳の少年が行うにはあまりにも重い任務であった。 実体験をもとに描き綴った貴重なノンフィクション。
  • 安くてかんたん やさい飯
    完結
    -
    使い切りレシピに、ワンコインレシピ、みんな大好きな定番メニューに、おつまみ、スイーツまで節約料理のヒントがぎゅっとつまったやさい派レシピの決定版!肉も魚も卵も乳製品も使いません。
  • フィリピン新人民軍従軍記
    -
    いまなお活動を続ける共産ゲリラ「フィリピン新人民軍」。宗教、民族、階級闘争……、テロリズムを生む様々な問題を内包したこのゲリラに従軍し、その実態を克明に記録した衝撃作! 80年代前半、マルコス政権下で虐げられる住民たちの素顔に接し、その喜怒哀楽に潜むナショナリズムを鮮明に描く。戦後の東南アジアにおける対日感情の真実と、その微妙な変貌をも浮き彫りにした著者渾身のデビュー作。
  • みんなの戦争証言
    5.0
    「平和を願うなら。知ろう、経験者が語る戦争の真実を」(カンニング竹山) いつのまにか戦争が始まり、いつのまにか敵を倒したニュースに高揚し、いつのまにか家族は兵隊さんになって戦場に行き、いつのまにかわたしたちの住む街は焼き尽くされた。70年前、日本中の誰しもが経験した「日常生活の中の戦争」、それが本書のテーマです。“悲しい”や、“辛い”ことばかりにスポットを当て、センセーショナルな戦争のエピソードだけを際立たせるのではなく、昭和16年の真珠湾攻撃よりも前から、時間軸に沿って細かく証言をお聞きすることで、日常生活のいたる所に入り込む戦争の影を見つけることができる。そして、今 を生きる私たちにも、“戦争の始まり”を感じることができる、と考え、太平洋戦争を経験された方々へのインタビューを行ない、本書にまとめました。教科書には書いていない、哀しみ、苦しみ、小さな喜び、沢山の思い出……。自分の国がどんな歴史の上に成り立っているのか、先人たちは何を感じ、どのように考えていたのか? 日本の未来を創る若者たちに必ず伝えなければならない、70年前の太平洋戦争のリアルが詰まった証言集です。◆証言者 宝田明(俳優)、田原総一朗(ジャーナリスト)、清水千壽子(山の手大空襲罹災者)、岩井フサ(元陸軍病院看護婦)、加藤武(俳優)、尾崎健一(元少年通信兵)、赤木春恵(女優)、吉本淳一(元特攻隊員/「零戦」「秋水」パイロット)、石田アヤ(東京大空襲罹災者)、岩井忠正(元 特攻兵器「回天」「伏龍」乗組員)、谷川清澄(元 駆逐艦「嵐」水雷長)、波多江たま(「二二六事件」将校の妹)、笹本恒子(日本初の女性報道写真家)、むのたけじ(元朝日新聞記者)
  • 写真で見る激戦!!太平洋戦争 新装版
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日米開戦へ―戦争へと突き進む日本、炎に染まる真珠湾―米太平洋艦隊壊滅!! 南方資源を確保せよ!―蘭印油田地帯を制圧!! 連合艦隊永遠に…―落日の艨艟たちなど、一三四六日の激闘! 栄光の軌跡がいま甦る!! 永久保存版写真ドキュメント。貴重な写真で綴る太平洋戦争史!!※電子版では、紙で出版された内容と一部異なる場合や、削除及び修正している写真、イラスト、ページなどがある場合がございます。予めご了承の上、お楽しみください。
  • 群青に沈め
    3.7
    昭和19年、潜水特攻隊伏龍に志願した少年を待っていたのは、予想を超えた戦時の「日常」だった。上官のイジメに怒り、ライスカレーをむさぼり、友人の溺死に涙する――戦時下の青春を描く新世代の戦争文学。
  • シベリア抑留 祖父の足跡をたどって
    -
    旧ソ連が戦後、60万人近い日本軍の兵士らを強制労働に駆り出し、多数が犠牲となったシベリア抑留。著者(32歳)の祖父もまた抑留者の一人だった。だが、祖父は生前、シベリアでの体験を話すことはほとんどなかった。抑留後の足跡をたどり悲劇を振り返るとともに、戦争体験を受け継ぐ意義を見つめ直した、心に迫るルポルタージュ。読売新聞京都府内版連載(2015年8月16日~21日)。「目次」から(1)酷寒の地 何を見た(2)肉体むしばむ「地獄」(3)重いノルマ 死の労働(4)遺体 失われた尊厳(5)生還 語り継ぐ使命
  • 米軍が恐れた「卑怯な日本軍」 帝国陸軍戦法マニュアルのすべて
    4.0
    沖縄戦の直後、アメリカ陸軍は兵士向けに、日本軍との戦闘用マニュアル『卑怯な日本軍』を刊行した。その小冊子には、太平洋戦争の末期、アメリカ軍が日本軍に対して抱いていた「卑怯」というイメージがあふれている。 本書の第一章では、その記述や写真・図版をもとに、アメリカ軍がいかに、日本軍の不意打ち、地雷、トラップといったゲリラ戦術を警戒していたのか明らかにする。 第二章以降では、逆に日本軍が作成した対アメリカ戦闘用のマニュアルを紹介する。対米戦マニュアルの原型は対中国戦向けであり、日本軍の戦法についていえば、日中戦争と日米戦争は不可分であった。また、対米戦法の模索をみながら、日本の軍人たちがどこに勝機を求めていたのかを考察。 気鋭の歴史学者が、マニュアルを読む日米兵士の立場から、あの戦争について考える。当時の両国兵士の意識を知ることは、日米関係の将来を冷静に考えるためにも必要ではないだろうか。
  • 外交官の一生
    2.5
    満州事変時の吉林総領事、上海事変直後の上海総領事、そして日中戦争勃発時の東亜局長と、悪化の一途を辿った日中関係の最前線にあって、軍部独走に抗しつつ和平の道を模索しつつも、最後は敗走のビルマ大使として終戦を迎えた外交官が、日記をもとに綴った第一級の記録。 〈解説〉加藤陽子
  • 夢声戦中日記
    4.0
    活動写真の弁士を皮切りに、子役時代の高峰秀子らと映画で共演するなど昭和を代表する芸能人であり、文筆家としても知られた著者が、真珠湾攻撃から東京大空襲にいたる約三年半の日々を克明に綴った記録。終戦までの四ヵ月を収録した既刊『夢声戦争日記 抄 敗戦の記』の姉妹篇。 〈解説〉濱田研吾
  • 痛みの道標
    4.2
    戦後70年、命の重さを問う渾身の人間賛歌。  ブラック企業に追い詰められ多額の借金を背負った達希(27歳)は発作的に飛び降り自殺を図り、15年前に死んだ祖父の霊に助けられる。祖父は生前心残りの「人探し」を一緒にすることを条件に隠し財産で借金の肩代わりを提案。そこから祖父の霊とのボルネオへの旅が始まる。  そこで出会ったのは、個性豊かな人々と悲惨な戦争の記憶。将校でも戦闘機乗りでもない大多数を占めた一般兵士の彼らの戦死とは、飢えや伝染病で命を落とす悲惨なものだった。  やがて一行は赤道の街に到着。そこには、この旅に祖父が託した本当の目的が隠されていた。今まで決して口にすることのなかった、「知られざる謀略事件」とは・・・・。そして、そこに隠された、祖父の過去にまつわる真実とは・・・・・。
  • 検証ゼロ戦。名機・零式艦上戦闘機のイフを検証する。10分で読めるシリーズ
    -
    10分で読めるミニ書籍です(文章量12,000文字程度=紙の書籍の24ページ程度) 「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」をコンセプトに個性あふれる作家陣が執筆しております。 自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。 是非、お試しください。 書籍説明 太平洋戦争中に日本が製造した航空機の中で最も多い1万機以上が作られた、日本海軍の零式艦上戦闘機(零戦)。 デビュー時には零戦13機が中国空軍の戦闘機27機を損害ゼロで壊滅させ、太平洋戦争では開戦時の真珠湾攻撃から大活躍した名機である。 太平洋戦争開戦からの3か月で、日本海軍は565機の敵機を撃墜したが、零戦はその内の83%となる471機を撃墜したと言われている。 零戦は優れた格闘戦性能や、大威力の20ミリ機銃、長い航続距離を兼ね備えており、有力な後継機がなかなか生まれなかった。 そのため、太平洋戦争中期からはF6Fヘルキャット、F4Uコルセア、P38ライトニングなどの有力戦闘機に押されるようになり、 最後は戦闘爆撃機や特攻機として終戦まで使われた。 零戦の栄枯盛衰はそのまま太平洋戦争の栄枯盛衰と言ってもいいほどであり、今日でも最も有名な日本製航空機の一つである。 今回はこの零戦にまつわるイフの妥当性を検証してみたい。 零戦は有名機であるため、批判も多い。代表的なものは「20ミリ機銃は命中率が低く、失敗だった」、 「機体強度が弱く、逃げ出す敵を追えなかった」、「航続力が長い代償として、防弾がなく人命軽視だった」、 「発動機換装が遅れたために、欧米の新型機に圧倒された」というものだろう。 本書ではこれが妥当な指摘だったか、検討していく。 なお、本書で書かれたことも「解釈」の一つであり、 この本で書かれたことを無批判に真実だと考えてはならないのは、もちろんである。
  • 14歳〈フォーティーン〉満州開拓村からの帰還
    3.6
    「昭和」を見つめ、一貫して戦争や国家を問うてきた著者の原点となったのは、1945年、14歳での敗戦体験だった。家族と渡った満州・吉林。敗戦後の難民生活は一年に及ぶ。「棄民」ともいうべき壮絶な日々、そして一家での日本への引き揚げ……。14歳という多感な少女が軍国少女となり、日に日に戦争に巻き込まれていく様を、自身の記憶と膨大な資料から丁寧に回顧し綴る。【目次】少女の行程/澤地家家系図/吉林市の街中の地図/はじめに/第一章 十四歳の少女/第二章 秘密/第三章 王道楽土/第四章 戸籍謄本/第五章 学徒動員・無炊飯/第六章 水曲柳開拓団/第七章 八月十五日・敗戦/第八章 いやな記憶/第九章 蟄居の日々/第十章 内戦下/第十一章 旧陸軍兵舎/第十二章 日本へ/おわりに
  • 東京裁判の全貌
    3.7
    現代に至るまでの日本人の戦争観と歴史意識の原点にもなった極東国際軍事裁判。絞首刑七名、終身禁固刑十六名という判決において何がどのように裁かれたのか、その全経過を克明に解き明かす。
  • 歴史 上
    3.5
    紀元前5世紀の古代地中海世界。スパルタ陣営との大激戦、ペロポネソス戦争で疲弊したアテナイでは屍が累々とし、人びとは疫病と困窮のなか、運命の手の弄ばれるままになっていた。この混迷から立ちあがった著者が綴った大戦の長大な記録が、本書『歴史』だ。四半世紀におよぶ激闘で諸国の力がぶつかりあうなか、何が失われ、何が生まれていったのか? 迷信や伝説を典拠としたヘロドトスと異なり、夥しい資料を駆使し、多様な視点を盛り込むことで実証的「歴史学」の礎を築いたとされるトゥキュディデスが、透徹した眼差しで古代地中海の姿を活き活きと記した不朽の名著。
  • 生きて帰ってきた男 ある日本兵の戦争と戦後
    4.3
    戦争とは、平和とは、戦後日本とは、いったい何だったのか。戦争体験は人々をどのように変えたのか。徴兵、過酷な収容所生活、経済成長と生活苦、平和運動への目覚め……とある一人のシベリア抑留者がたどった人生の軌跡が、それを浮き彫りにする。著者が自らの父・謙二の語りから描き出した、日本の20世紀。

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  • 太平洋戦争全史
    -
    膨大な破壊と殺戮の悲劇はなぜ起こり、どのような戦いが繰り広げられたか――太平洋戦争の全貌を豊富な写真とともに描く決定版。現代もなお日本人が問い続け、問われ続ける問題は何かを考えるための好著。
  • 日本人が知っておくべき「戦争」の話
    4.4
    僕らのじっちゃん、ばっちゃんの名誉のために、ニッポンの「戦争」の話をしましょう! 日本は決して「侵略国家」ではありません! 中国、韓国、そしてアメリカなどの“外国目線”ではなく、自らの歴史観を持つことが大切なのではないでしょうか。 明治維新から、日清・日露戦争、満州事変、日米開戦まで、戦後70年間、教科書や新聞、テレビが伝えてこなかったホントの「大東亜戦争史」を語る一冊!! ■ 平和ボケだった!? 「鎖国」の時代のニッポン ■ いちゃもんをつけて、「清」に戦争をふっかける「イギリス」 ■ 独立する気概のない韓国。併合するしかなかった…… ■ 「軍部の意のままだった」は本当か? ■ 「お金持ちを皆殺しに!」共産主義の恐怖 ■ 7割の戦力さえあれば、英米にも勝てた!? ■ ヒトラーがかすむほどの独裁者、スターリンと毛沢東 ■ 「武器によらない戦争」を仕掛けるアメリカ ■ 石油の禁輸は、「宣戦布告」と同じである ■ 白人支配に立ち向かった、アジアのリーダー国・日本 ■ 戦後、日本人の「精神」も焼け野原になってしまった…… ■ 本来、何の問題もない「靖国問題」 他
  • 彷徨える英霊たち 戦争の怪異譚
    5.0
    戦場で命を落とした者たちはなぜ、霊魂となってもなお祖国へと帰ろうとするのか。ガダルカナル、ニューギニア、フィリピン、硫黄島、朝鮮半島、そして沖縄。さまざまな場所で、戦死者たちを、その家族たちを長年にわたり取材してきた著者が〈怪異譚〉を通して綴る鎮魂の記。
  • ノモンハン 元満州国外交官の証言
    -
    一九三九(昭和一四)年夏、満州とモンゴルとの国境で、ソ連軍と日本軍が激突し、合わせて二万近くの戦死者を出したノモンハン事件は、現代日本も抱える「国境問題」を、軍事力で解決しようとして起こった悲劇だった。停戦後の国境確定交渉に参画した外交官が綴る「事件」の深層。〈解説〉田中克彦
  • 日本海軍が敗れた日(上) マリアナ沖海戦終了まで
    -
    昭和19年6月、マリアナ沖海戦を主とする「あ」号作戦で、連合艦隊は米軍に完敗し、組織ある作戦能力を失い、また海軍の主戦力となる有力な航空部隊の再建も絶望的となった。これは太平洋戦争において、日本の敗北が決定的となったことを意味した。マリアナ沖海戦に参加した海軍参謀が初めて語る太平洋戦争の真実。

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  • 日本海軍機関科将校の反乱未遂 組織を揺るがした差別問題の真相
    -
    「機関科問題」と聞いて、その意味が理解できる人は、かなりの海軍通であろう。本書で扱った命題は、普通の戦史には決して出てこない、“裏面史”である。だが、明治期以来の日本海軍史を通じて、軍首脳が頭を痛め続けてきた大問題であり、「海軍のガン」と呼ばれていたほどのものだったのだ。それは一言で言えば、「組織内差別」であった。具体的には、「同じ軍艦に勤務している士官であるのに、海軍兵学校卒のほうが海軍機関学校卒よりも偉いという規定があり、機関科士官の中に不満が堆積した状態が慢性化していた」というものだ。海軍は、軍紀の乱れと士気の低下を生む元凶となっていたこの問題を重視し、長年にわたって様々な施策を繰り返したが、ついに問題解決を見たのは、大東亜戦争の終戦間際であった。今日まで、海軍関係者が書くに書けなかった問題の全貌を、ついにまとめあげた、貴重な一冊である。

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  • スターリンの対日情報工作
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日独防共協定の内容を締結前から完全に把握していたクリヴィツキー、東京を基点に強大な情報網を築き上げたゾルゲ、そして、一九四一年六月に始まった独ソ戦以後の日本の動きについて、核心に迫る情報をモスクワに流していた日本人スパイ「エコノミスト」。スターリン体制下におけるソ連の対日情報工作の多面的な実相を描く。
  • 昭和史1926-1945
    4.6
    授業形式の語り下ろしで「わかりやすい通史」として絶賛を博した「昭和史」シリーズ戦前・戦中篇。日本人はなぜ戦争を繰り返したのか-。すべての大事件の前には必ず小事件が起こるもの。国民的熱狂の危険、抽象的観念論への傾倒など、本書に記された5つの教訓は、現在もなお生きている。毎日出版文化賞特別賞受賞。講演録「ノモンハン事件から学ぶもの」を増補。
  • 奇跡的勝利だった真珠湾攻撃。より完璧な勝利はあり得たか?20分で読めるシリーズ
    -
    20分で読めるミニ書籍です(文章量14,000文字程度=紙の書籍の28ページ程度) 「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」をコンセプトに個性あふれる作家陣が執筆しております。 自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。 是非、お試しください。 書籍説明 1941(昭和16)年12月8日に開戦した太平洋戦争。 開戦初頭に行われた日本海軍空母機動部隊によるハワイ真珠湾奇襲攻撃は、 在泊していたアメリカ太平洋艦隊に戦艦4隻沈没などの大きな打撃を与えた。 この攻撃で日本海軍は空母艦載機29機と、真珠湾内に進入した特殊潜航艇5隻を失ったが、 主要艦艇は無傷であり、まず完勝と言っていい海戦であった。 しかし、この著名な海戦は戦後、大きな批判を受けることとなる。 主なものでは「宣戦布告をしない奇襲攻撃を仕掛けたことで、米国の戦意を高揚させた」、 「戦艦ばかりを狙っていて、真珠湾内の軍用インフラ(燃料タンクや港湾設備など)を破壊しなかった。 第二次攻撃をして破壊すべきだった」、「米国空母を1隻も撃沈できなかった」、 「開戦時にハワイを占領する機会を逸した」などである。 本書ではこれが妥当な指摘だったか、検討していく。 なお、本書で書かれたことも「解釈」の一つであり、 この本で書かれたことを無批判に真実だと考えてはならないのは、もちろんである。 著者紹介 安藤 昌季(アンドウマサキ) 東京都生まれ。ショップ店員、俳優業などを経て、ゲーム会社の出版部門編集者となる。 独立後、無電源系ゲームライター&ゲームデザイナーとして、ゲームブック兼TRPG『ホワイトカオス』や、 読者参加ゲーム『はがき戦国』シリーズ、『魔王國年代記』などを幅広く手がける。 2011年からは歴史・鉄道系の企画・執筆業も担当し、「教えてあげる諸葛孔明」(角川ソフィア文庫)や 「夢の新幹線もの知り学習帳」(玄光社)などを執筆したほか、「旅と鉄道」(朝日新聞出版)、「鉄道ぴあ」 「エアラインぴあ」(ぴあ株式会社)など、多数の媒体で絵を活用した乗り物記事作りに取り組んでいる。 その他、いすみ鉄道、銚子電気鉄道、ポッポの丘、消防自動車博物館、 レトロぶーぶ館のキャラクター「上総いすみ」「くもなしあかり」「下総おうみ」「波乃めぐみ」「月乃すばる」の企画原案も行っている。
  • 戦場の名言集 いま胸を打つ遺言
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    心をふるわせる指揮官の言葉。涙をさそう特攻隊員の手紙。同胞愛、郷土愛、家族愛に満ちあふれた91の言の葉がおりなす、美しい日本人の記録。山本五十六のような指揮官から無名の一兵士の言葉まで、ノンフィクションの名手が厳選。極限の状況下で残された言葉は、生きるヒントになる。
  • ポツダム看護婦 (上)
    -
    「戦争が激しくなったら、外地に女性も行くようになるかもしれないわよ」  太平洋戦争時、軍籍を持って、つまりは「女性兵士」として戦地へ出兵された日本人女性たちがいた。この歴史的事実を知る者は少ない。  九〇歳を超えた現在も、無二の親友として交流の深い二人である、鰐淵照子と大賀幸子。彼女たちは、血と火薬の匂いが煙る最前線において、一体何を見て、何を感じたのか。  本書は、数奇な運命をたどり、戦地をくぐり抜け、青春時代を送った二人の女性の物語である。 プロローグ 第1章 元気少女・照子とご令嬢・幸子 第2章 タイピストの職務に就く 第3章 照子が戦地で目にした戦争 第4章 照子と幸子、海軍省で出会う ●村上和巳(むらかみ・かずみ) 1969年、宮城県生まれ。中央大理工学部卒。医療専門紙記者を経て、現在は国際紛争、安全保障、医療・科学技術などを取材するフリージャーナリスト。著書に『化学兵器の全貌』(三修社)、『大地震で壊れる町、壊れない町』(宝島社)、共著に『戦友が死体となる瞬間 戦場ジャーナリスト達が見た紛争地』(三修社)、『タリバン戦争の謎』(祥伝社)など。最近は東日本大震災に専念。震災関連共著『3.11絆のメッセージ』(東京書店)、『風化する光と影 東日本大震災特別レポート』(マイウェイ出版)。国際ジャーナリスト連盟(IFJ)2012 JAPAN AWARD 東日本大震災部門奨励賞受賞。
  • 情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記
    4.4
    太平洋戦中は大本営情報参謀として米軍の作戦を次々と予測的中させて名を馳せ、戦後は自衛隊情報室長を務めた著者が、その稀有な体験を回顧し、情報にうとい日本型組織の欠陥を衝く。
  • 原爆の軌跡 The Road from Trinity
    -
    アメリカ人未来予測学者と日本人カメラマンが巡る《五つのゼロ地点》  《投下国》の未来予測学者と《被爆国》のカメラマンが、国境を越えて共同取材した異色のフォト・エッセイがついに電子書籍化! 20世紀後半を核の時代に変えたA-Bomb(原子爆弾)の最初の爆発地ニューメキシコ州トリニティサイト、広島、長崎、原爆投下予定地の小倉、原爆誕生地のロスアラモス……。《五つのゼロ地点》を巡る旅の記録。 ●執筆:ポール・サフォー(Paul L. Saffo) 1954年、カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。ハーバード大学法学部、ケンブリッジ大学法学学士課程、スタンフォード大学法学博士課程卒業。カリフォルニア州パロアルトのシンクタンク・未来研究所(Institute for the Future)特別研究員として技術変化の研究を進める傍ら、知的所有権の弁護士としても活動。現在はスタフォード大学で教鞭をとりながら多方面で活躍中。日本での出版は『シリコンバレーの夢』『シリコンロード』(監修)など。未来予測学者、弁護士、エッセイスト。 ●撮影:小平尚典(こひら・なおのり) 1954年、福岡県北九州市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒。1981年、新潮社「FOCUS」誌創刊スタッフとして参画。日本写真家協会会員、米国海外特派員協会会員。早稲田大学理工学部非常勤講師。著書に『4/524 日航123便御巣鷹山墜落事故写真集』『おやさと写心帖』『シリコンロード』、共著に『神が創った楽園タヒチ』『アトランタの案山子・アラバマのワニ』『誰でもないもの』『そうだ、高野山がある。』など多数。フォトジャーナリスト、メディアプロデューサー。 ●翻訳:日暮雅通(ひぐらし・まさみち) 1954年、千葉県千葉市生まれ。青山学院大学理工学部卒。日本推理小説作家協会会員。著作権エージェント、出版社編集者などを経てフリーに。著書に『シャーロッキアン翻訳家 最初の挨拶』(原書房)、訳書にアーサー『テクノロジーとイノベーション』(みすず書房)、ハート=デイヴィス『サイエンス大図鑑』(河出書房新社)など多数。翻訳家、コラムニスト。
  • 零戦 搭乗員たちが見つめた太平洋戦争
    5.0
    あの戦争を生き残った零戦搭乗員は、終戦時に約三七〇〇名を数えたが、現在ではわずか約二〇〇名となった。生存者の高齢化が進む中、NHK取材班は四年の歳月を費やしインタビューを重ね、後世に語り継ぐべき番組として結実させた。戦争とはいかなるものか、死線を越えた男たちの「最後の証言」がここにある。NHK『零戦~搭乗員たちが見つめた太平洋戦争』(2013年放映)を書籍化。
  • 新装版 小説太平洋戦争 (1)
    5.0
    和平のため奔走する首相・東条英機だが、ルーズベルト大統領は対日戦争の肚を固めていた。開戦か和平か混乱する中、山本五十六は連合艦隊司令長官就任の祝賀会の席で「天命を待つのみでは祖国の安泰は期しがたい」といってのけた。報道班員として従軍した著者による、太平洋戦争全史を描いた唯一の大河小説。【内容は山岡荘八歴史文庫版「小説太平洋戦争」と同一です】
  • おじいちゃんが孫に語る戦争
    4.2
    田原さんがふたりの孫に語って聞かせた日本の近現代史。「私の知らないこといっぱいあって、この本を読んで、戦争のこと勉強して、すごくよかった」トットちゃん。――黒柳徹子さん(女優、ユニセフ親善大使)すいせん!小学校5年生の夏に終戦を迎えた著者が、同じく今年5年生になった双子の孫、朗人くんと正人くんに、日本の戦争史を語ってきかせました。イラストもたくさん使ってわかりやすく解説しています。
  • 賊軍の昭和史
    3.6
    薩長(さっちょう)史観に隠された歴史の真実! “官軍(かんぐん)”が始めた昭和の戦争を“賊軍(ぞくぐん)”が終わらせた!! 鈴木貫太郎(関宿)、石原莞爾(庄内)、米内光政(盛岡)、山本五十六(長岡)、井上成美(仙台)……など、幕末維新で“賊軍”とされた藩の出身者たちの苦闘を通して「もう一つの昭和史」を浮かび上がらせた異色の対談。 奥羽越列藩同盟など、幕府方につき新政府軍(官軍)抵抗した藩は、維新後「賊軍」としてさまざまな差別を受けた。その藩士の子息たちは、陸軍、海軍で薩長閥によって非主流派に追いやられ、辛酸をなめることになる。 やがて昭和に入り、日独伊三国同盟に反対した海軍の米内、山本、井上の賊軍トリオは、主流派である薩長閥に抗しきれず開戦を迎える。 そして、“官軍”が始めた無謀な戦争により滅亡の瀬戸際まで追い込まれた日本を救ったのは、鈴木貫太郎、米内光政ら賊軍出身者だった――。 新視点からあの戦争の真相を読み解き、いまに続く“官軍”的なるものの正体を明らかにする。 ★著者の言葉 半藤一利 「あの戦争で、この国を滅ぼそうとしたのは、官軍の連中です。もっとも、近代日本を作ったのも官軍ですが……。 この国が滅びようとしたとき、どうにもならないほどに破壊される一歩手前で、何とか国を救ったのは、全部、賊軍の人たちだったのです。」 保阪正康 「太平洋戦争を批判するとき、実は薩長政権のゆがみが継続していた点は見逃せないのではないでしょうか……。 薩長閥の延長にある軍部を(賊軍の官軍的体質といったものまで含めて)批判するという視点がそのまま持ち込めるように思います。」
  • 卑怯者の島 戦後70年特別企画
    4.4
    日本人よ、これが戦争だ! 『ゴーマニズム宣言スペシャル戦争論』で戦後日本人の戦争観を覆した小林よしのりが、戦後70周年の節目に、初の戦場ストーリー巨編に挑む。舞台は天皇皇后両陛下も訪問したパラオ・ペリリュー島を想定した南の島。玉砕戦に臨む日本兵を主人公に、壮絶な戦闘シーンと極限の人間ドラマを描ききる。日本の戦争ドラマにありがちな「反戦平和」や「お涙頂戴」などのお約束をすべて排除し、戦争のリアルだけを追及したこの作品は、『プライベートライアン』や『地獄の黙示録』といった戦争映画に比肩するスケールと迫力を持つ。究極の戦争ドラマに、血湧き肉躍り、心震える! フィックス型EPUB337MB(校正データ時の数値)。 【ご注意】※お使いの端末によっては文字が読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立読みファイルをご確認いただくことをお勧めいたします。
  • 零戦の誕生
    4.0
    貴重な新証言の発掘による、新たなる事実! 零式戦闘機のメカニズムと名もなき戦士たち。零戦の誕生に携わった数多の青春群像を紙上に蘇らせた戦記ノンフィクションの白眉
  • 暁の珊瑚海
    4.6
    井上成美が統率した日米、世紀の海空戦! 史上初めての空母対空母の決戦「珊瑚海海戦」の5日間の攻防。人間井上の戦略観を基底に日米文明の対決を描く。錯誤の海戦の全貌とは
  • 松本清張への召集令状
    4.7
    昭和18年の秋、家族六人を支える中年の版下職人、松本清張のもとへ突然の召集令状がきた。34歳にして戦場へ送られた体験がこの作家の根底に残した深い傷へ、担当編集者だった著者が迫る。
  • 特攻とは何か
    4.0
    自爆テロには断じて非ず、あの戦法の真実を描く 太平洋戦争末期に散った若者たち。彼らの悲劇はなぜ生まれたのか? 特攻の生みの親・大西瀧治郎海軍中将たちの苦悩と葛藤を描きだす
  • 敷島隊の五人 海軍大尉関行男の生涯(上)
    -
    神風特攻隊の先駆けとなった若者たち レイテ島沖で米空母に体当りをし、若い命を閉じた神風特別攻撃隊敷島隊の五人の若者たちは、何を思い、いかに生きようとしたのか
  • 奇聞・太平洋戦争
    -
    太平洋戦争の敗戦から70年、あの戦争とは何だったのか。戦争にまつわる物語は、戦場の兵士たちにだけあったわけではない。花街の名物女将が語った軍人の素顔やシベリア抑留者たちの厳しい現実、日本の裏側、ブラジルの移民の太平洋戦争、日中戦争について書いた小学生の作文など、動乱の時代を生きた市井の人々の体験談から日本人にとっての戦争の真実を明らかにしていく。
  • ガダルカナル戦記(一)
    4.0
    あの戦争において、なぜ日本は敗れたのか。戦闘の実相のみならず、日本軍が抱えた宿命ともいえる精神構造を、生き残った将兵の肉声をもとに解明した傑作戦記。第一巻は、米軍による本格反攻の幕開けとなったガダルカナル島急襲から、奪還のため急派された陸軍の精鋭一木支隊を待ち受けた悲劇までを描く。第2回(1980年)講談社ノンフィクション賞受賞作。
  • 靴の話 大岡昇平戦争小説集
    3.4
    太平洋戦争中、フィリピンの山中でアメリカ兵を目前にした私が「射たなかった」のはなぜだったのか。自らの体験を精緻で徹底的な自己検証で追う『捉まるまで』。死んだ戦友の靴をはかざるをえない事実を見すえる表題作『靴の話』など6編を収録。戦争の中での個人とは何か。戦場における人間の可能性を問う戦争小説集。
  • 東京裁判の大罪
    3.0
    東京裁判は犯罪である 我々日本人は、戦後70年たった今でも、“A級戦犯”という屈辱的な文言と思考から脱却できない。我々自身がこうだから、諸外国、なかんずく中国、韓国から「歴史認識を改めろ」などと、いわれなき攻撃を受けてにわかに反論できない。自国の歴史を侮蔑し、かつての日本人を恥多き悪人とする者は、東条英機や他の“A級戦犯”を批判していれば、自分の思考は健全だと高を括っている。本当は、いかに東京裁判がおよそ裁判の名に値しない“犯罪”であったかを大検証して、この世紀の茶番の無効を発信し、我々の側の歴史認識に確信を新たにすることが急務である。 東京裁判の大罪と“A級戦犯”のまやかし、本書はこの二点を明らかにするために書かれた。 《章目次》 第1章 中国・韓国はA級戦犯をどう利用しているか 第2章 靖国神社参拝は、日本人の宗教行事 第3章 A級戦犯という“まやかし” 第4章 東条は何ゆえ戦犯か 第5章 満洲事変を東京裁判が扱ったのは誤り 第6章 エゴの塊アメリカ 第7章 戦争責任とは何か
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く
    4.4
    最強メンバーは1万2000ページに及ぶ 激動の記録をどう読んだか? 初めて明らかにされた幼少期、軍部への抵抗、開戦の決意、聖断に至る背景、 そして象徴としての戦後。天皇の視点から新しい昭和史が浮かび上がる。 第一章 初めて明かされる幼年期の素顔 第二章 青年期の栄光と挫折 第三章 昭和天皇の三つの「顔」 第四章 世界からの孤立を止められたか 第五章 開戦へと至る心理 第六章 天皇の終戦工作 第七章 八月十五日を境にして 第八章 “記憶の王”として
  • 戦艦長門対各国戦艦十番勝負。掛け値なしで世界最強の戦艦「長門」。10分で読めるシリーズ
    -
    10分で読めるミニ書籍です(文章量11,000文字程度=紙の書籍の22ページ程度) 「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」をコンセプトに個性あふれる作家陣が執筆しております。 自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。 是非、お試しください。 まえがきより 第二次世界大戦における最強の戦艦は、日本海軍の大和型戦艦である。 米国戦艦の電探射撃を重視する向きは、「アメリカ戦艦の方が強い」と主張するかもしれないが、 それを最大限認めたとしても、大和が就役した1941(昭和16)年12月16日から、 MK.8レーダーを搭載したサウスダコタ級戦艦インディアナが就役した1942(昭和17)年4月30日までは、 大和が間違いなく世界最強だから、「世界最強の戦艦」であったことは疑いがない。 このように「世界最強」とは、刻一刻と移り変わるものである。 そして、日本海軍でもっとも長く「世界最強」であったのは、長門型戦艦の長門であった。 今回は、この優秀な戦艦長門について検証し、歴史の楽しさを味わっていただきたい。 著者紹介 安藤 昌季(アンドウマサキ) 東京都生まれ。 ショップ店員、俳優業などを経て、ゲーム会社の出版部門編集者となる。 独立後、無電源系ゲームライター&ゲームデザイナーとして、ゲームブック兼TRPG『ホワイトカオス』や、 読者参加ゲーム『はがき戦国』シリーズ、『魔王國年代記』などを幅広く手がける。 2011年からは歴史・鉄道系の企画・執筆業も担当し、 「教えてあげる諸葛孔明」(角川ソフィア文庫)や「夢の新幹線もの知り学習帳」(玄光社)などを執筆したほか、 「旅と鉄道」(朝日新聞出版)、「鉄道ぴあ」「エアラインぴあ」(ぴあ株式会社)など、 多数の媒体で絵を活用した乗り物記事作りに取り組んでいる。 その他、いすみ鉄道、銚子電気鉄道、ポッポの丘、消防自動車博物館、 レトロぶーぶ館のキャラクター「上総いすみ」「くもなしあかり」「下総おうみ」「波乃めぐみ」「月乃すばる」の企画原案も行っている。
  • 天皇の軍隊
    -
    日本人にとって「軍隊」とはなんだったのか。大日本帝国軍隊は、天皇に直隷するまさに「天皇の軍隊」であった。天皇は軍人の「頭首」として、斃れた将兵の魂魄を守る者としても存在した。しかし、天皇の名による軍隊生活の実態とは…。徴兵の恐怖感、凄惨な私的制裁、兵士たちの性生活と花柳病、遺された家族の貞操…。戦争が長期化するなかで、軍隊は大衆化し、軍官僚は肥大化して「天皇の軍隊」は大きく変質していった。(講談社学術文庫)
  • 沖縄決戦 高級参謀の手記
    3.0
    太平洋戦争時、日本で唯一地上戦が展開された沖縄戦の全貌。四十三年ぶりに復刊した本書は、十八万の米上陸部隊を迎え撃ち潰滅した第三十二軍司令部唯一の生き残りである著者が苛烈な戦いの経緯を描くとともに、現代日本人にも通じる陸軍の宿痾を鋭く指摘した「日本人論」でもある。 〈解説〉戸部良一
  • 十二月八日と八月十五日
    3.0
    開戦と終戦の日。人々は何を考えたか 太平洋戦争開始の1941年12月8日。終戦の玉音放送が流れた1945年8月15日。人々は何を考え、何を発言し、何を綴ったか。
  • れんげ草畑 ある女の子の「終戦」の記憶
    -
    1945年8月15日、太平洋戦争終結。それは、その女の子にとっては部屋が明るくなってうれしいという程度のものでした。もうアメリカ軍の爆撃を避けるために灯火管制を受けなくていいのだということです。本当に戦争が終わったとわかったのは、翌春、九州の小さな村のれんげ草畑の中でした。戦中戦後を通して子供の目に映った戦争の姿を克明に描いた、ほかに類を見ない戦争体験記。

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  • 日米開戦の正体 なぜ真珠湾攻撃という道を歩んだのか
    4.0
    それは日露戦争勝利の時から運命付けられていた?!……。なぜ、日本は勝てる見込みのない戦いを仕掛けたのか? 「史上最悪の愚策」―真珠湾攻撃はどのように決断されたのか? いつ、開戦回避が不可能となったのか? ベストセラー『戦後史の正体』の著者(元外務省国際情報局長)が、膨大な資料と当時の人々の証言から解き明かした歴史の真相!この教訓が岐路に立つ現代日本に何をもたらすのか。戦後70年特別企画、話題の書を同時電子化!
  • ミッドウェー海戦。常識の嘘。勝算乏しい日本海軍勝利の可能性とは?赤城、加賀、蒼龍、飛龍を救う鍵は瑞鶴にあり。10分で読めるシリーズ
    -
    10分で読めるミニ書籍です(文章量9,000文字程度=紙の書籍の19ページ程度) まえがき 1942(昭和17)年に日本海軍とアメリカ(米)海軍との間で行われたミッドウェー海戦。日本海軍は主力空母「赤城」「加賀」「蒼龍」「飛龍」を全て失い、米海軍は空母「ヨークタウン」を失ったのみであった。 この海戦は、太平洋戦争のターニングポイントとも言われている。日本が失った空母4隻は侵攻作戦に不可欠のものであり、ハワイなどの米軍根拠地を攻撃するためには無くてはならないものだったからだ。 この戦いは歴史家の秦郁彦氏は「90%日本側が勝つ戦い」と評したほどで、日本側有利だったというのが定説だ。日本側の参加艦艇は関連作戦も含めるなら戦艦11、空母8、重巡洋艦11、軽巡洋艦10、駆逐艦67、潜水艦23の計130隻、その他輸送船団、補給船団など合わせて199隻という大艦隊であった。 対する米側は空母3、重巡洋艦7、軽巡洋艦1、駆逐艦15、潜水艦19の計45隻(その他駆逐艦1、給油艦2も参戦)を中心に、ミッドウェー島の航空部隊112機も参戦した。 戦闘艦艇だけで比較しても、日本130、米国45であり、日本側の兵力は3倍近い。当時の実質的な主力艦艇であった大型空母でも日本4、米国3であり、パイロットの訓練度も日本が有利だったとよく言われている。 著者紹介 安藤 昌季(アンドウマサキ) 東京都生まれ。ショップ店員、俳優業などを経て、ゲーム会社の出版部門編集者となる。独立後、無電源系ゲームライター&ゲームデザイナーとして、ゲームブック兼TRPG『ホワイトカオス』や、読者参加ゲーム『はがき戦国』シリーズ、『魔王國年代記』などを幅広く手がける。2011年からは歴史・鉄道系の企画・執筆業も担当し、「教えてあげる諸葛孔明」(角川ソフィア文庫)や「夢の新幹線もの知り学習張」(玄光社)などを執筆したほか、「旅と鉄道」(朝日新聞出版)、「鉄道ぴあ」「エアラインぴあ」(ぴあ株式会社)など、多数の媒体で絵を活用した乗り物記事作りに取り組んでいる。その他、いすみ鉄道、銚子電気鉄道、ポッポの丘、消防自動車博物館、レトロぶーぶ館のキャラクター「上総いすみ」「くもなしあかり」「下総おうみ」「波乃めぐみ」「月乃すばる」の企画原案も行っている。
  • 父がいた幻のグライダー歩兵部隊~詩人竹内浩三と歩んだ筑波からルソンへの道~
    -
    父が第二次大戦時にフィリピンのルソン島に出征したことは、子どもの頃からお風呂の中で何度も何度も聞かされていた。所属したのはグライダーで相手を急襲する空挺特殊部隊だったそうで、先輩方がスマトラ島パレンバンに落下傘で舞い降り大活躍した話に、心を躍らせていた。 そんな日々から半世紀を経た最近、90歳を超えた父が古い水筒を発見したことをきっかけとして、著者はふたたび戦時中のルソン島と向かい合うことになる。 すると父も忘れていたであろう、あるいは一兵士として知るよしもなかったかもしれぬ、驚くべきドラマの数々が姿を現しはじめた。 本書は、「骨のうたう」を遺してルソン島で戦没した詩人として広く知られている、三重県生まれの竹内浩三と著者の父正雄が、同じ部隊写真に写っていたと判明したことが起点となっている。そして空挺部隊兵士たちが遭遇した苛烈なる戦いとその顛末、とりわけ竹内浩三の出征からその戦死までの足取りについて、新資料を次々と発見しながら辿ってゆく、リアルタイムの検証ドキュメンタリーである。 弱冠23歳で命を散らした竹内浩三は、日本を発ってからの動向についての記録がほとんど残されておらず、また彼の所属した部隊についても「全員切り込みを敢行、全滅」と伝えられていた。 ―おいおい、一緒にいた部隊が全滅しているのなら、ここにいる俺の親父は何なんだ。どうなっているのだ。(本文より) 巻末に竹内浩三が姉に宛てて送った「筑波日記」に登場する人物の写真や、浩三最後の写真など、貴重な新資料を公開している。
  • 第二次世界大戦 合本版
    -
    強力な統率力と強靭な抵抗精神でイギリス国民を指導し、第二次世界大戦を勝利に導き、戦時政治家としては屈指の能力を発揮したチャーチル。抜群の記憶力と鮮やかな筆致で、本書はノーベル文学賞を受賞。第1巻から4巻までの豪華合本版。 ※本電子書籍は、「第二次世界大戦 1~4」の合本版です。
  • 検証戦艦武蔵。武蔵と大和のあまり知られていない特徴。潜水艦を攻撃できた?航空戦艦武蔵?10分で読めるシリーズ
    3.0
    10分で読めるシリーズとは、読書をしたいが忙しくて時間がない人のために、10分で読める範囲の文量で「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」を基本コンセプトに多くの個性あふれる作家様に執筆いただいたものです。自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。是非、お試しください。 まえがき アメリカ・マイクロソフト創業者のポール・アレン氏により、フィリピン中部のシブヤン海の海底1000mから発見された戦艦「武蔵」。旧日本海軍が1942(昭和17)年に完成させた戦艦であり、同型艦「大和」と共に世界最大の大和型戦艦が発見されたとして注目を集めている。 「武蔵」は基準排水量6万4000トンの巨体に、これも世界最大の46cm砲9門を備え、最大で650mm(560mm説もある)もの重装甲を備えた艦で、ギネスブックには「世界で最も被弾した軍艦」として紹介されている。 「武蔵」の耐久力は驚異的なもので、同時代の戦艦が魚雷3~4発の命中で致命傷を負う中、魚雷20本、爆弾19発の命中弾(諸説ある)を受けながらも、6時間以上も浮いていたとされている。 本書ではこうした「武蔵」や同型艦の「大和」をあまり知られていない観点から紹介して行こうと思う。 なお、本書で書かれたことも「解釈」の一つであり、この本で書かれたことを無批判に真実だと考えてはならないのは、もちろんである。
  • 江田島海軍兵学校 世界最高の教育機関
    4.3
    かつて世界三大兵学校のひとつと称され、若者たちの憧れとなった最高の教育機関が広島・江田島に存在した。卓越したリーダーシップと世界でも通じる人間性を養うその教育を、最後の生徒だった著者が克明に再現する。 ※本書は二〇〇六年に講談社より刊行された単行本『江田島海軍兵学校 究極の人間教育』に、書き下ろしを加えたものが底本です。
  • 日本が戦ってくれて感謝しています アジアが賞賛する日本とあの戦争
    3.8
    感謝!賞賛!の声、声、声 日本人よ、自分の国を愛しなさい! ●ラダ・ビノード・パール極東国際軍事裁判判事 「同じ有色人種である日本が、北方の強大なる白人帝国主義ロシヤと戦ってついに勝利を得たという報道は、われわれの心をゆさぶった。(中略)私はインドの独立について思いをいたすようになった」 ●S・S・ヤダヴ全インドINA事務局長 「インドの独立には国民軍の国への忠誠心が大きな影響を与えました。しかし我々国民軍を助けてくれたのは日本軍でした。インパールの戦争で6万の日本兵士が我々のために犠牲となってくれたのです。我々インド人は子々孫々までこの日本軍の献身的行為を決して忘れてはいけないし、感謝しなければならないのです」 ●グルモハン・シン氏 「日本の兵隊さんは命を張って私たちを戦場から逃がし、戦ってくれました。いまこうして私たちが生きていられるのも、みんな日本の兵隊さんおかげだと思うと感謝の気持ちでいっぱいになります。一生この気持ちは忘れることはできません」 (第1章【インド】より)
  • 太平洋戦争の肉声(1)開戦百日の栄光
    3.0
    戦後七十年の特別企画として、これまで「月刊文藝春秋」やその増刊に掲載された戦争体験者の手記や記事を再編集、戦後レジームからの脱却が叫ばれるいまあらためてあの戦争とは何だったのかを考えるシリーズ全四巻。第一巻の「開戦百日の栄光」では、昭和十九年のロンドン海軍軍縮予備交渉に臨んだ山本五十六のインタビューや真珠湾攻撃成功後の機動部隊の航空参謀だった源田實の手記や加藤隼戦闘隊の奮戦ぶりを伝える記事など、華々しい戦果を伝える名将たちの証言を中心に構成。
  • 岡田啓介回顧録
    3.5
    日清・日露戦争に従軍し、昭和五年のロンドン軍縮条約に際しては軍縮に賛同する「条約派」として尽力。内閣総理大臣時代に二・二六事件に遭遇、間一髪で暗殺を免れる。戦争末期に和平工作に参加。常に中枢にあって大日本帝国の興亡を見つめ続けた海軍軍人の語る回想。  〈解説〉戸高一成。
  • 合本 太平洋戦争の肉声【文春e-Books】
    -
    戦後七十年の特別企画として、これまで「月刊文藝春秋」やその増刊に掲載された戦争体験者の手記や記事を再編集、戦後レジームからの脱却が叫ばれるいまあらためてあの戦争とは何だったのかを考えるシリーズ全四巻。
  • 鎮魂戦艦大和(上)
    -
    世界最大級を誇り、日本の希望の象徴であった戦艦大和は沈んだ。その最期を見届け、奇蹟的な生を得た著者が、艦と運命を共にした三千余名と「大和」の鎮魂の為に書き記した二つの生と死の軌跡。死を覚悟した彼らの悲痛な祈りに、いま我々は耳を傾けねばならない。「臼淵大尉の場合」「祖国と敵国の間」の2作を収載。下巻「戦艦大和ノ最期」。
  • 東京大空襲を忘れない
    4.0
    東京大空襲では、約280機のB29が32万発とも言われる焼夷弾を落として東京を焼き尽くし、およそ10万人もの市民を無差別殺戮しました。5人の空襲体験者の証言は、胸に深く訴えます。焼夷弾の兵器としての残忍さ、当時の小中学生の学校や家での暮らし、疎開先の様子にまで話を広げます。祖父祖母ですら戦争を知らない世代となった今日、この本の存在意義は小さくないといえそうです
  • 零戦は、なぜ最強なのか?工業力の差をものつくりの精神で凌駕した世界最強の飛行機。10分で読めるシリーズ
    3.0
    10分で読めるシリーズとは、読書をしたいが忙しくて時間がない人のために、10分で読める範囲の文量で「役立つ」「わかりやすい」「おもしろい」を基本コンセプトに多くの個性あふれる作家様に執筆いただいたものです。自己啓発、問題解決、気分転換、他の読書の箸休め、スキルアップ、ストレス解消、いろいろなシチュエーションでご利用いただけます。是非、お試しください。 まえがき 70年前の太平洋戦争において、戦時中の数ある著名な兵器のひとつに「零戦」という戦闘機があった。 「零戦」とは、それまで航空兵器において世界から後進国と認識されていた日本が、当時の航空機設計では類を見なかった独創的発想と、血のにじむような設計過程を経て、 太平洋戦争中期に至るまで、欧米列強のどの戦闘機も寄せ付けなかった世界に誇る日本の傑作戦闘機である。 太平洋戦争は、それまで行われてきた戦争の概念を大きく変える一大転機となった戦争でもあった。 太平洋戦争以前に行われてきた戦いの様相は海での戦いを例と挙げると、大きな大砲を積んだ鋼鉄の戦艦同士が遠距離から大砲を打ち合い雌雄を決する「大艦巨砲主義」であった。 しかし太平洋戦争に入ると戦いの様相は一変する。それまでの「大艦巨砲主義」から、航空機を主力とする「航空決戦」が主となっていったのである。 航空母艦や陸上基地から、戦艦が追いつくことのできない高速で長距離を一気に移動し、敵艦船や敵陸上基地を爆弾や魚雷で攻撃を行える「航空機」が戦場の主人公となったのである。 その空の戦いにおいて「零戦」は、欧米列強から「神秘的」「東洋の魔術」とも言われ、太平洋戦争中期に至るまで欧米列強の戦闘機を全く寄せ付けず、「零戦と出会ったら戦わずに逃げろ」とまで言わしめたほどであった。 毎年8月の終戦記念日が近づくにつれ取り上げられることも多く、昨今では、小説や映画のモチーフに用いられる等、今もって多くの人々を魅了してやまない「零戦」であるが、ではいったい、零戦とはどんな飛行機であったのだろうか?
  • 三国志姜維伝 諸葛孔明の遺志を継ぐ者
    3.8
    魏・呉・蜀、三国が並ぶ中華動乱の時代。天才軍師・諸葛孔明に見いだされ、その才能を受け継ぐといわれた武将、姜維(きょうい)。強大な敵軍が迫る中で、師への思いと祖国を守るために、姜維は戦い続ける。三国志の最後を飾る名将の物語。
  • 特攻基地 知覧
    4.3
    太平洋戦争の狂気の舞台となった薩摩半島の知覧飛行場。機体に二五〇キロ爆弾を装着し、死の道へ突進した若き特攻隊員たちの残酷なドラマ! 「語られない真実」を緻密な取材で綴る。賛美と否定の間で、闇に葬られようとする戦争の内実を、丹念に掘り起こしたノンフィクション。
  • パラオの恋 芸者久松の玉砕
    -
    太平洋戦争末期、パラオ・ペリュリュー島の激戦で死んで行った兵士の中にひとりの美しい女性がいた―彼女はその後ひそかに『ペリュリューのジャンヌダルク』と呼ばれ、人々の記憶の中に生き続けていた。五年に及ぶ取材を経て、この伝説の女性の実像をみごとに描き切った著者渾身の作!!
  • 陽炎型駆逐艦
    -
    排水量2500トン、全長118メートル、速力35ノット、航続力18ノット5000浬、魚雷16本。護衛に輸送に獅子奮迅。ただ一隻、太平洋戦争を生きぬいた雪風に代表される艦隊型駆逐艦、激闘の記録!
  • 暗号に敗れた日本 太平洋戦争の明暗を分けた米軍の暗号解読
    -
    太平洋戦争開戦直前の日米交渉、真珠湾攻撃、ミッドウェー海戦、山本五十六連合艦隊司令長官機の撃墜、大和特攻……。約40年前、戦史研究家の野村實がもらした言葉、「あのころに、どれだけ米軍が日本側の暗号を読めていたのか、実は本当のところはほとんどわかっていないんだよ」という一言から、著者(原)の「暗号解読の実像を明らかにする」研究の旅は始まった。以来、何度もの米国の新たな史料公開の度に、暗号解読の事実発見を繰り返し、一歩一歩、実像に近づいて行った。本書では、貴重な米国史料を多数実例として示しながら、太平洋戦争時の米軍の日本外交暗号、日本海軍暗号の解読ぶりを明らかにする。また、当時の暗号についての基礎知識を、電波工学の権威である北村新三が解説し、日米の暗号戦のすべてを描いた、決定版的一冊である。

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  • 戦後70年へ終わらぬ「戦後」 ナチスの亡霊は生きている
    -
    第2次世界大戦が終結して2015年で70年を迎えます。戦後の歴史は、その悲劇を踏まえて幕を開けたはずですが、今日に至るまで戦火がやむことはありません。いまも世界のどこかで銃声、砲弾がとどろき、軍人だけでなく多くの市民が殺害されています。  果たして、私たち人類は何を反省してきたのでしょうか。  毎日新聞ストーリー編集部では随時、<戦争と平和>をテーマにルポルタージュ記事を提供しています。原爆、パレスチナ、沖縄……。  なかでも好評だったのがベルリン支局のベテラン外信記者によるナチス関連のルポルタージュでした。  同じ敗戦国として、がれきのなかで戦後史をスタートさせてきた親近感もあるのかもしれません。あるいは、日本が中国、韓国などから「歴史責任」を問われているなか、国家の判断としてホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)に手を染めたドイツはそれ以上に糾弾されてきたことへの関心もあることでしょう。  ここに収録したルポは、「ヒトラーの財宝伝説」「ロンメル将軍の財宝を追え!」「ナチ残党支援組織『オデッサ』の闇」――の3本です。いずれも、日本人に知られていなかった「戦争秘史」、それに伴う「ドイツの苦悩」が描かれています。  同時に、ルポを読む楽しさも味わっていただければと思います。
  • 目からウロコの太平洋戦争 複雑な戦史がスッキリわかる!
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    太平洋戦争が終結して半世紀以上の年月が流れている。しかし、この戦争のもつ意味や問題は今でも取りざたされている。太平洋戦争とは一体どのような戦争だったのだろうか。二度とおこしてはならない悲劇の歴史ではあるが、この戦争なくして現在のアジアや日本を語ることはできない。とくに日本にとっては軍国主義から民主主義国家へと変貌を遂げた、大きな転換のきっかけともなっているのだ。だが、中学・高校では時間的な制約もあって、近現代史、ことに太平洋戦争はあまり学ばれることなく通過してしまう。本書は太平洋戦争の原因から経過、結末などをわかりやすい文体で綴った入門書となっているので、誰にでも無理なく読める一冊。また、当時の日常生活や国民が統制された現実などを、豊富な写真と資料で展開している。語り継ぐべき教訓は、次代へしっかりと伝えていくべきだとする、歴史の認識が新たになる好著。

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  • 検証、戦艦大和。やっぱり大和はすごかった。大和への批判を検証すると逆に大和の偉大さがわかる。10分で読めるシリーズ
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    本書は戦艦大和の評価を検証したものです。大和は大艦巨砲主義時代の産物であり、時代遅れの無用の長物として役に立たなかったという批判があります。本書では、主な批判4点に注目し、それを検証、考察いたしました。その結果は、一般的に持たれている印象とは程遠いものでした。是非本書で戦艦大和の本当の姿を感じてください。 まえがき 近年、映画やゲーム、まんが、小説などのヒット作が立て続いたことで、日本海軍が注目されている。日本海軍の象徴は艦艇であれば大和型戦艦、つまり戦艦「大和」とその同型艦「武蔵」だろう。大和は世界最大最強戦艦として建造されたが、建造目的である「敵戦艦と交戦して、これを撃沈する」を達成する機会に恵まれなかった。米軍の上陸した沖縄を救うために特攻出撃し、ほとんど戦果なく航空攻撃で撃沈された悲劇的な最後は有名である。 大和は有名なだけに批判も多い。大きいばかりで役に立たない「世界三大無用の長物」として「万里の長城、ピラミッド、戦艦大和」を挙げる向きもあるほどである。 本書では、世間で挙げられている大和型戦艦への批判の妥当性を検証する。公平に検証することで、正当な批判と難癖を分けることは、物事を正しく捉えるためには必要なことである。 なお、本書で書かれたことも「解釈」の一つであり、この本で書かれたことを無批判に真実だと考えてはならないのは、もちろんである。 どんな批判を受けているのか 大和型戦艦への批判は、大体以下の通りである。 1.速力が最大27ノットと、同世代の他国戦艦や空母よりも遅く、空母の護衛ができなかった 2.副砲の配置や水中防御など、防御面で欠陥があった。 3.レーダー照準射撃を搭載している米国戦艦よりも、射撃システムで劣っていた 4.太平洋戦争の大半は航空機同士の戦いに終始した。戦艦などの大型水上艦は過去の遺物であり、建造費用の高い大和型戦艦を作るなら空母や航空機を作った方がよかった。 ではこれが妥当な批判なのかについて、検証していこう。
  • 明と暗のノモンハン戦史
    4.3
    1990年前後から、ノモンハン戦史に関する旧ソ連軍側の第一次資料が利用できるようになったことから、在来のノモンハン戦像が大きく揺らいだ。著者が本書を執筆しようと考えたのも、この動きが進んで、日露(ソ)双方の資料がほぼ出そろったと見定めたからである。従来までの日本側資料中心の研究では、「日本軍の人的損害はソ蒙軍の約二倍」「ソ連の圧倒的勝利、日本の惨敗」という「既視感」が定着していた。しかし、旧ソ連側の資料が公開されるにつれ、ソ連側の人的損害などが日本軍を上回っていたことが判明し、「日本が勝っていたのではないか」という議論が盛んにされるようになってきた。著者の今回の研究では、数字だけを見ての判断ではなく、「何を目的に戦われたのか」「その目的をより達成しえたのはどちらか」というような視点から、新たにノモンハン戦を掘り下げてゆく。戦史研究の上で見落とせない一冊である。

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  • 戦争と人間 歴史が語る20の教訓
    4.0
    21世紀を迎えた今日、戦争やテロの恐怖はますます増大している。人類発生以来、絶えることのなかった「争い」の歴史。数多の経験則を積み上げながら、人間はなぜ「戦争」を放棄する英知を持ち得ないのか。本書は、古今東西の歴史に“臨床例”を求め、戦争の根源的要因に解明のメスをふるった文明評論。ローマ帝国、スパルタ、カルタゴから始皇帝、モンゴル、インカ帝国まで、20の具体例をもとに戦争発生のメカニズムを読み解いていく。とりわけ本書の特徴は、各項ごとの論旨を明確に掲げたことにある。スパルタの巻では<教育>、十字軍の巻は<文化衝突>、ヒトラーの巻は<宣伝>……のように、戦争という“怪物”の様々な性格や要素が見事に因数分解されて提示されるのである。長年にわたり世界各地を旅し、実際に古戦場や帝国の遺跡にたたずみ、「戦争と人間」の問題を考察し続けてきた著者ならではの力作。著者撮影の貴重な写真も満載した好著である。

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  • 特攻の真意 大西瀧治郎はなぜ「特攻」を命じたのか
    3.5
    神風特攻隊から70年。大西瀧治郎中将は、なぜ「特攻」を命じたのか。「特攻隊の英霊に曰す 善く戦ひたり深謝す」。昭和20年8月16日、大西瀧治郎中将はそう書き遺して自刃した。自ら企図した特攻を「統率の外道」と称しながら、なぜ数多の若者に死を命じなければならなかったのか。生存者の証言をもとに、特攻の父と呼ばれた男の謎に迫る衝撃のノンフィクション!
  • なぜアメリカは日本に二発の原爆を落としたのか(PHP文庫)
    3.0
    第二次世界大戦中、アメリカは何を考えて大量殺戮兵器である原爆を製造したのか?なぜ軍事的に壊滅状態だった敗戦間際の日本に原爆を投下したのか?史上空前の“無慈悲な仕打ち”はどのようにして日本に加えられたのか?「日米双方の犠牲者を少なくし、戦争を早く終わらせるため――」という原爆投下の理由は本当だったのか?本書は、40年以上にわたって日米関係を取材してきた“ワシントン情報”の専門家である著者が、原爆の開発・製造と日本への投下に関する非公式記録の発掘ならびに、関係者の新証言をまとめた一冊だ。「真珠湾攻撃前からアメリカは日本への原爆投下を考えていた」「皇居・京都への原爆投下も話し合われた」「なぜ広島と長崎が実験の場所に選ばれたか」「日系人の強制収容は原爆投下への第一歩だった」「日本は抑止力を持っていなかった」など、既存の通説を覆すと同時に、日本人が今まで目を背けてきた“真実”を明らかにする。
  • アボジが帰るその日まで
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 イ・ヒジャさんのアボジ(父)、イ・サヒョンは1944年2月15日に日本軍からの徴用命令を受けた。京城(ソウル)で、輜重兵第49連帯特設勤務大101中隊に編入され中国へ送られる。1945年6月11日中国南部全県で破傷風のため死亡。日本政府は徴用者の戦死を、家族に知らせなかった。朝鮮に残された家族は夫や父の帰りを待ち続けた。ヒジャさんがそれを知ったのは、1989年、『被徴用死亡者連名簿』によってだった。
  • ぼくらはアジアで戦争をした
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 5人の戦争体験者から聞く日本の軍隊の姿。日本は「アジアの光」ではなく、「闇」であり「絶望」であった。私たちが埋葬してきた歴史、強姦や「生体解剖」などの事実を明らかにする。
  • ミッドウェイ
    3.9
    戦争へと突き進む時局に押され、憧れの女性への思慕も個人の夢も捨て去り、戦闘機乗りに身を投じた日米の若者たち。爆撃を受け火だるまになる空母、次々と飛び立つ戦闘機。はからずも同じ女性の影を追っていたとも知らずに、降旗とロバート、それぞれの想いがミッドウェイの空に交錯する……。太平洋戦争の分岐点となった激戦ミッドウェイ海戦に正面から取り組んだ、著者渾身の戦記小説。
  • インテリジェンス1941 日米開戦への道 知られざる国際情報戦
    4.4
    後戻りできなかったのは、なぜか 1941年12月8日、真珠湾攻撃――日米開戦は不可避だったのか。近年新たに公開された史料を元に、日・米・英・独・ソなど各国が行っていた諜報活動=「情報戦」の実態と、数多の人物たちの思惑と欲望が複雑に絡み合いながら、真珠湾攻撃にもつれ込んでいくまでの様を生々しく描く。昨年12月8日に放送され好評を得たNHKスペシャルの書籍化。 ■目次 プロローグ 開戦前夜 第1章 謎のスパイ・ニイカワ 第2章 スパイ・マスターの誤算 第3章 チャーチルの影 第4章 コード・ブレイカー 第5章 独ソ戦錯綜する情報 第6章 ダブル・エージェント 第7章 ポイント・オブ・ノーリターン 第8章 真珠湾潜入 第9章 ワシリエフ文書 第10章 N工作 エピローグ スパイたちのその後

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  • もうひとつの核なき世界
    4.0
    原爆、帰還兵、原発。核をめぐる真実のルポ。  2011年3月。福島第一原発事故により、それまで原発依存の生活を送ってきた日本人は、改めて生活のあり方を問われるようになった。事故から3年以上経つ現在も、故郷に帰れない人々がたくさんいるという現実。それほど、「放射能汚染」の被害が甚大であることを、私たちは日々実感させられている。  本書は、2009年のオバマ大統領の「核なき世界」という演説に端を発した「核」をめぐるルポルタージュ。この演説後もアメリカ政府が年々核兵器関連予算を拡大していること。劣化ウラン弾による被曝の後遺症に悩まされながらも、何の補償も与えられないどころかその声すら無視される帰還兵たちの存在。戦争勃発以降、イラクで増え続けるがん患者や先天性障害児。そして唯一の被爆国として、広島・長崎を中心に反核メッセージを世界に発信し続けながらも、原発輸出に力を入れ続けてきた日本。それらの現実を、著者は丹念に取材しながら、「核」とはいったい何を指すのか、その根本からを考え直すべきだと訴える。  文庫化にあたり、原発事故を経た現在の視点で、著者が新たなメッセージを加筆。いまこそ日本人が読むべき、真実のルポ。
  • 帰還せず -残留日本兵 六〇年目の証言-
    4.0
    東南アジアで元日本兵が語った祖国と戦争。 戦後60年を経てなお東南アジア各国に残る、日本人元兵士たち。 「どうして故郷へ帰らなかったのですか?」 その問いに古い記憶をたどりながら、ある人はやむなき事情で逃亡兵になったいきさつを、ある人は過酷な戦闘体験で日本と決別した経緯を語った。 タイ、ベトナム、インドネシア・・・・・・。現地に足を運んで聞き出した、14人の証言。しかし本書刊行時点では、そのほとんどが故人となっている。 日本に帰らない選択をし、戦後60年異国で年老いていった人たちの戦争体験を聞くために南へ! 彼らと50ちかく年の離れた著者にとって、「祖国とは何か?」という謎解きの旅であった。 あらためて「日本が海外で戦争することの意味」を考える、一級の資料にして珠玉のノンフィクション。(2014年発表作品)
  • 第二次世界大戦ヒトラーの戦い 第一巻 舞い上る鷲
    -
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 ヨーロッパに展開された壮大、複雑、そして過酷な第二次大戦のすべてを、精緻に描き出す歴史大巨編。第1巻はナチス党結成から独裁体制確立、レーム粛正まで。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • 戦争責任者の問題
    -
    第二次世界大戦において筆舌に尽くしがたい甚大な被害を出してしまった日本。日本中が騙されていたというが、騙したのは誰なのか? 騙されたほうには責任はないのか? 一人の芸術家として不覚にも巻き込まれてしまったある事件を通じて寄稿した、今だからこそ読んでおきたい心に響く名文。
  • 零式戦闘機
    3.9
    設計主務、堀越二郎34歳。開発スタッフの平均年齢20代。国家の存亡を賭けた新鋭機は、若者たちの手によってつくられた――。 日中戦争後期から太平洋戦争を通じ、5年もの間日本海軍の主力戦闘機として戦い抜いた零式艦上戦闘機、通称零戦。今また映画『風立ちぬ』や百田尚樹さんの小説『永遠の0』などで注目を集めていますが、この高性能戦闘機が世に出るまでには、若い技術者たちの長く苦しい闘いがありました。彼らは、技術後進国という厳しい条件下で、いかにして外国機をしのぐ新鋭機をつくり出したのか? 『風立ちぬ』主人公のモデル、堀越二郎氏へののべ40時間にわたるインタビューをはじめ、当事者たちへの徹底取材に基づいて書き上げられ、1977年に刊行された長篇ノンフィクション。「零戦」を知るのにこれ以上の本はなく、当時を知る人のほぼすべてが鬼籍に入ってしまった今、これからも書かれることはないでしょう。
  • ガマ 遺品たちが物語る沖縄戦
    5.0
    沖縄本島に無数あるガマ(壕)。戦後、その洞窟で遺骨を掘り続けている人々がいます。そこからは、学用品や日用品も掘り出されます。それは、アメリカ兵から身を隠して暮らし、爆弾や毒ガスを投げ込まれて息絶えた人々の存在を、いまに伝える痕跡なのです。そのなかから、「すずり」「目覚まし時計」「アルバム」をめぐる現在と過去の物語を描きます。モノたちから浮かび上がるのは、最期の瞬間まで人間であろうとした命の証です。
  • 海軍特別攻撃隊 特攻戦記
    -
    一機一艦、必中の肉弾攻撃。レイテ湾の米艦隊めがけ史上初の体当りを敢行――。世界を震撼させた神風特別攻撃隊の第一陣であった。祖国の明日を信じ、流星に似た光芒を放って突入する情況を、つぶさに活写する「特攻発動!」。他に太平洋の空に海に、決然と死についた若人たちの真情と祈りを万感の想いをこめて描く特攻戦記四篇。
  • 四本の火柱 高速戦艦勇戦記
    3.0
    狂瀾怒涛の太平洋全水域において武勲赫々、帝国海軍の花形と謳われた高速戦艦、比叡・霧島・金剛・榛名。その名艦の歴戦のさまを、ミッドウェー、南太平洋、ソロモン沖、レイテ沖等の壮烈な海戦に追いながら、大艦巨砲の戦艦群が辿った栄光と悲劇的末路を描破する長篇海戦記。ほかに真珠湾奇襲作戦を立案した黒島亀人少将の波瀾の後半生を活写した「仙人参謀」を収録。

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