もうひとつの核なき世界

もうひとつの核なき世界

627円 (税込)

3pt

4.0

原爆、帰還兵、原発。核をめぐる真実のルポ。

2011年3月。福島第一原発事故により、それまで原発依存の生活を送ってきた日本人は、改めて生活のあり方を問われるようになった。事故から3年以上経つ現在も、故郷に帰れない人々がたくさんいるという現実。それほど、「放射能汚染」の被害が甚大であることを、私たちは日々実感させられている。
本書は、2009年のオバマ大統領の「核なき世界」という演説に端を発した「核」をめぐるルポルタージュ。この演説後もアメリカ政府が年々核兵器関連予算を拡大していること。劣化ウラン弾による被曝の後遺症に悩まされながらも、何の補償も与えられないどころかその声すら無視される帰還兵たちの存在。戦争勃発以降、イラクで増え続けるがん患者や先天性障害児。そして唯一の被爆国として、広島・長崎を中心に反核メッセージを世界に発信し続けながらも、原発輸出に力を入れ続けてきた日本。それらの現実を、著者は丹念に取材しながら、「核」とはいったい何を指すのか、その根本からを考え直すべきだと訴える。
文庫化にあたり、原発事故を経た現在の視点で、著者が新たなメッセージを加筆。いまこそ日本人が読むべき、真実のルポ。

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もうひとつの核なき世界 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    核というものがある限り、被爆する人が増え続けていることを忘れてはいけない。
    核は、広島、長崎だけの話ではない。

    0
    2016年11月24日

    Posted by ブクログ

    核廃絶を目指す人類の前に、二つの難題が立ちはだかる。一つは核被害者の多様化。もう一つはオバマがプラハ演説で触れた<核なき世界>の意味。一つ目の意味は、もはや被爆者は広島・長崎だけではないということ。湾岸戦争での劣化ウラン弾被害、チェルノブイリ原発事故といった、被曝者が多様化したことで、被害者目線で見

    0
    2014年09月07日

    Posted by ブクログ

    堤氏の本は今までのアメリカシリーズと繋がっており、覇権国家であるアメリカが中心に書かれている。アメリカの学校教育の偏りにより、核兵器の現実が知らされていないこと、「はだしのゲン」のような話はアメリカ人はほとんど知らないことなど。今後のメディアのあり方が問われている。

    0
    2019年06月27日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     原発や核開発について語る場合、「フクシマ」前と後では決定的に違いがあるのが普通だ。だが、一連の「アメリカルポ」で名を馳せている著者はぶれない。3.11の直前に出版された本書は、「フクシマ」後の世界にも通用する。
     通常、「核兵器」には分類されない劣化ウラン弾の後遺症に焦点を当てた前半は出色。オバマ

    0
    2015年01月24日

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