小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ一昔前なら”ディストピア小説”として描かれていたテーマが、現代では”ユートピア小説”として作られたことは一つの時代の変遷なのかなぁ、とかなんとか。
『タイタン』の世界観は今より進んだ未来なので、その価値観の是非を問うことはもちろん出来ない。100年前には男色が罪だった国があるように、100年後の自分たちが「仕事をするなんて!」と言わない可能性なんてどこにもないのだな。
そしてそういった当たり前の価値観が消え去るからこそ、「仕事」というモノの意義が改めて問われる。「仕事とは──影響すること」なんてのは、シンプルながら納得しかないね。答え自体より答えを出す過程に意味はあったわけで。
表題の『タ -
Posted by ブクログ
「やばい」という言葉が使われている本は、何となく信用がおけないと思ってしまいますが、ご安心ください、内容はしっかりしています。読者の敷居を低くするための、戦略です。
第一章 設定がやばい
第二章 ブスがやばい
第三章 モデルがやばい
…
と、次々と「やばい」であおってきますが、「源氏物語」の異端性と革命性は伝わってきます。
源氏物語が書かれた時代を正確に知ることはできませんが、現代人が思う源氏物語より、当時の人が思う源氏物語の方がずっと価値があったのだろう、ということに改めて気づかされました。
大河ドラマ「光る君へ」と重ねて読んでみることをお勧めします。 -
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この小説は同名の生配信舞台の内容がもととなったもの。
私は元々、山本幸久さんの著作が好きなので、大好きな映像作品を山本幸久さんが小説化してくれたなんて最高過ぎではないか!!と、1秒も迷わずレジへ持って行った。
リスペクトを持って映像をほぼそのまま小説化した印象だが、オリジナルストーリーが加えられている部分もある。
ここが映像と小説の差となってくるので、評価のしどころだと思うが、ほぼ完璧なオリジナルストーリーだったと言わざるを得ない。
ネタバレをせずに書くと、映像では見せていなかったけど絶対に存在する人の視点を追加している。
あの物語にはこういう人がいて、こういうことがラジオとともに生まれ -
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ありがとう、小市民!
巴里〜が面白くて短編集こそ、このシリーズの持ち味が活きるじゃん!長編完結しても問題無いじゃん!なんて思っていたけど、いざ2人の物語が閉じられると、とても寂しい…。
自分はここ数ヶ月に一気読みしたニワカだけど、初期からの長年のファンの方の感慨は計り知れない…笑
とにかくそれくらい本作は傑作だった!
2人とのお別れの作品でついにオリジンが語られ、出会いと別れとが同時に訪れるような切ない構成。丁寧かつフェアに、一つずつ論理が積み上げられる密室。そしてなんとも言えない余韻に満たされる静かなラスト…。
短編集が出たとしても、きっと高校生活以降が描かれることはないだろうという予感があ -
面白かった!
作者さんの文体にも慣れw、本巻も一気読みでした。
このくらい拗れまくってくれた方が、読み応えがあっていい⁈w
お気に入りの作家さんになりました!
また新作が出たら、是非読ませて頂きます。
面白かったです!
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超★5 黒人保安官が凶悪事件に挑む… 重厚な人種問題を描いた社会派警察小説 #すべての罪は血を流す
■あらすじ
アメリカ南部ヴァージニア州チャロン郡、元FBIタイタスは黒人ながら選挙で選ばれた保安官であった。彼は日々街の治安を守っていたが、ある日学校で銃撃事件が発生してしまう。殺害されたのは人気のあった先生で、犯人は先生の携帯電話を調べろと言い残して自害してしまう。先生の携帯電話からは、思いもよらなかった写真が保存されており…
■きっと読みたくなるレビュー
超★5 今回も鬼エグな傑作、人種差別の問題をリアルに切り取った警察小説です。
これまでS・Aコスビーは、街のギャングなど悪者目線での -
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ネタバレp38〜40
自分で決心してゆく
世界の全ての素晴らしさを味わい、しかもスプーンの油を忘れない
p53
言葉によらないことばを、言葉を用いずに理解することができれば世界を理解することができるだろう
p100
生きるということについて記されている。
↓
過去にも未来にも生きていない。今だけにしか興味がない。人生は、今私たちが生きているこの瞬間だからです。
p157
夜明けの直前に、最も暗い時間がくる。
p168
「普通、死の脅威は、自分の人生について、人に多くのことを気づかせてくれるものだ」
砂漠に行ってみたい、ピラミッドを見てみたい、大いなる魂や言葉によらないことばを感じてみたい -
Posted by ブクログ
やっぱり、面白い、読みやすい。
今回も、5つの短編で紡がれていく形式。
ほんの少しネタバレ
ときめきっ子タイム
ゼゼカラに憧れてる小学4年生の北川みらいが主人公。ゼゼカラにファンができてることに、喜びを感じた笑
成瀬慶彦の憂鬱
成瀬の父目線の話し。成瀬の両親は、どんな人だろうと思ってた部分もあり、そこが明かされて、成瀬が出来上がったことに妙に納得させられた。
成瀬が京大に受かるまでの話し。
やめたいクレーマー
呉間言実目線の話し。くれまことみ…
クレーマーの言葉が実るって…
なかなかの名前設定笑
フレンドマートで働く成瀬。何をしても成瀬らしさ全開。
クレーマーにも影響を及ぼす。
コ