ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • タイタン

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    ネタバレ

    一昔前なら”ディストピア小説”として描かれていたテーマが、現代では”ユートピア小説”として作られたことは一つの時代の変遷なのかなぁ、とかなんとか。

    『タイタン』の世界観は今より進んだ未来なので、その価値観の是非を問うことはもちろん出来ない。100年前には男色が罪だった国があるように、100年後の自分たちが「仕事をするなんて!」と言わない可能性なんてどこにもないのだな。
    そしてそういった当たり前の価値観が消え去るからこそ、「仕事」というモノの意義が改めて問われる。「仕事とは──影響すること」なんてのは、シンプルながら納得しかないね。答え自体より答えを出す過程に意味はあったわけで。

    表題の『タ

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    2024年05月26日
  • 魚神

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    ネタバレ

    容姿の美しい姉弟の物語。
    姿は見えないけれど、存在を必要とし、嫌われることに怯えていたのはお互い同じだったのだという姉弟愛が見え惹き込まれました。

    読み終えてから、もう一度冒頭のほうにある雷魚の伝説のお話を読み返しました……!

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    2024年05月26日
  • やばい源氏物語

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     「やばい」という言葉が使われている本は、何となく信用がおけないと思ってしまいますが、ご安心ください、内容はしっかりしています。読者の敷居を低くするための、戦略です。
     第一章 設定がやばい
     第二章 ブスがやばい
     第三章 モデルがやばい
      …
    と、次々と「やばい」であおってきますが、「源氏物語」の異端性と革命性は伝わってきます。

     源氏物語が書かれた時代を正確に知ることはできませんが、現代人が思う源氏物語より、当時の人が思う源氏物語の方がずっと価値があったのだろう、ということに改めて気づかされました。

     大河ドラマ「光る君へ」と重ねて読んでみることをお勧めします。

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    2024年05月26日
  • 君が夏を走らせる(新潮文庫)

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    ネタバレ

    読んでる時からすごい心があたたかくなる本
    この主人公のように居場所がなくて低い方に流れていってしまう子はいっぱいいるんだろうな
    バイト最終日にママ友(?)には伝えてもと思ったけど先輩がねだられて公園に連れてこられてまた新しい物語が始まりそうな気配もいいなと思った

    とにかく私もベランダからがんばれと応援したい

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    2024年05月26日
  • あの夜を覚えてる

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    この小説は同名の生配信舞台の内容がもととなったもの。
    私は元々、山本幸久さんの著作が好きなので、大好きな映像作品を山本幸久さんが小説化してくれたなんて最高過ぎではないか!!と、1秒も迷わずレジへ持って行った。

    リスペクトを持って映像をほぼそのまま小説化した印象だが、オリジナルストーリーが加えられている部分もある。
    ここが映像と小説の差となってくるので、評価のしどころだと思うが、ほぼ完璧なオリジナルストーリーだったと言わざるを得ない。

    ネタバレをせずに書くと、映像では見せていなかったけど絶対に存在する人の視点を追加している。

    あの物語にはこういう人がいて、こういうことがラジオとともに生まれ

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    2024年05月26日
  • ただいま神様当番

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    私に神様が来たら何をお願いされるかな?
    そんな事を考えずにはいられません

    初めて青山美智子さんの作品を読みました。そしてファンになりました。様々な人間模様が描かれ、とにかくあたたかい。どんな人でも生きてきた軌跡があるんだよなあと、世界に優しくなれそうな気持ちになります。
    ファンタジーとリアルのバランスも凄くいい。
    主人公によって豊かに変化する表現力に驚きました。
    私だったらどんなお願いをされるのか、模索していこうと思います

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    2024年05月26日
  • 川のほとりに立つ者は

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    その人にはその人の事情があるかもしれない。そう想像できる人間でありたい。天音の言動、行動にはいちいちイライラさせられることも多かったが、そう思ってしまうのは私が清瀬側だから?ちょっと運が良かっただけ。相変わらず寺地はるなさんの本は刺さります。

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    2024年05月26日
  • モモ

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    すばらしい想像力、空想力。

    小さい頃、読んでみたかったけど、読む自信がなくて読めなかった本。当時読んでいたら、どう感じていたかな。
    大人の今こそ、読んでよかった。

    YouTubeとか、アニメでは得られない世界観。
    子どもには空想や想像をもっと楽しんでほしい。

    たのしいと思うこと、夢中になること、夢見ること、大切にしてほしい。

    一人ひとりの人間に与えられる時間の豊かさ、美しさに感謝して、もっと人間らしく生きたい。

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    2024年05月26日
  • 冬期限定ボンボンショコラ事件

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    ありがとう、小市民!
    巴里〜が面白くて短編集こそ、このシリーズの持ち味が活きるじゃん!長編完結しても問題無いじゃん!なんて思っていたけど、いざ2人の物語が閉じられると、とても寂しい…。
    自分はここ数ヶ月に一気読みしたニワカだけど、初期からの長年のファンの方の感慨は計り知れない…笑
    とにかくそれくらい本作は傑作だった!
    2人とのお別れの作品でついにオリジンが語られ、出会いと別れとが同時に訪れるような切ない構成。丁寧かつフェアに、一つずつ論理が積み上げられる密室。そしてなんとも言えない余韻に満たされる静かなラスト…。
    短編集が出たとしても、きっと高校生活以降が描かれることはないだろうという予感があ

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    2024年05月26日
  • 風が強く吹いている(新潮文庫)

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    「俺たちの箱根駅伝」を読んで感化され、箱根駅伝繋がりでこの本に辿りついた。結論から言えば、やっぱり箱根駅伝は素晴らしいということ。
    陸上自体は個人競技でありながら、駅伝になるとチーム競技となる。そこには、一人ひとりの頑張りや思いもあるなかで、チームのために個を殺すことも必要となる。
    速い選手ではなく、強い選手となった「走」の成長には思わず涙した。

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    2024年05月26日
  • シャーロック・ホームズの冒険

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    中学生の頃ハードカバーの
    ホームズ全集なるものがあり読破しました
    懐かしく再読しましたがホームズの類稀な洞察力には脱帽です
    2世紀も前に書かれたものとは思えません
    ただ大人になった私にはホームズの傲慢な口ぶりがワクワク以上に気になりました
    年月を経ると見方も変わってきますね

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    2024年05月26日
  • すべてがFになる THE PERFECT INSIDER

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    すべてがFになる/森博嗣

    孤島にある研究所で起きる密室殺人。
    ミステリーです。

    28年前に書かれたとは思えない前衛的な世界観。
    現代に繋がる発言も多く面白かったです。
    文章量は多いですが読みやすく、
    内容がスッと頭に入ってきます。

    トリックが難しくて理解するのに時間がかかりました。
    プログラムに詳しい人はわかるのかな?
    最後の別れ方まで、犀川先生と一緒に
    掌の上で転がされました。。

    犯人の人生観(?)がサイコパスすぎて衝撃でした。
    生きているのがバグ、その発想はなかった…。

    とても面白かったです!!

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    2024年05月26日
  • 冴えない王女の格差婚事情2

    s

    面白かった!

    作者さんの文体にも慣れw、本巻も一気読みでした。
    このくらい拗れまくってくれた方が、読み応えがあっていい⁈w
    お気に入りの作家さんになりました!
    また新作が出たら、是非読ませて頂きます。
    面白かったです!

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    2024年05月26日
  • 俺たちの箱根駅伝 下

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    箱根駅伝を選手とテレビ局の視点で物語が進んでいくのが新しくおもしろかった。
    本番さながらのリアリティある展開に痺れた。
    テレビ局の視点では何を正しいとして判断していくかの難しさ、社内の人を動かす難しさを痛感した。

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    2024年05月26日
  • すべての罪は血を流す

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    超★5 黒人保安官が凶悪事件に挑む… 重厚な人種問題を描いた社会派警察小説 #すべての罪は血を流す

    ■あらすじ
    アメリカ南部ヴァージニア州チャロン郡、元FBIタイタスは黒人ながら選挙で選ばれた保安官であった。彼は日々街の治安を守っていたが、ある日学校で銃撃事件が発生してしまう。殺害されたのは人気のあった先生で、犯人は先生の携帯電話を調べろと言い残して自害してしまう。先生の携帯電話からは、思いもよらなかった写真が保存されており…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    超★5 今回も鬼エグな傑作、人種差別の問題をリアルに切り取った警察小説です。

    これまでS・Aコスビーは、街のギャングなど悪者目線での

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    2024年05月26日
  • アイネクライネナハトムジーク

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    短編集。それぞれの話ががっちりと結ぶわけではないが、人生と同じようにちょっとしたことがちょっとしたことにつながって、というように奇跡が連なる感じが心地良い

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    2024年05月26日
  • 変な家 文庫版

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    小説については、久しぶりに読んだが、面白かった。(1日で読み切った)

    間取りを実際に見ながら話を進められていたので、
    実際の情景を思い浮かべながら、読むことができ、より怖さが伝わった。

    図式化することで、イメージを持ちやすいということもまた学べた。

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    2024年05月26日
  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh

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    本当に素敵な作品だった。

    なんてピュアで、真っ直ぐな人柄。それは、世界のムナカタも奥様も。
    自分の使命に対して真っ直ぐ突き進むことで憧れすら追い越し、それでもなお1番は家族を大事にする主人公。どんな境遇であろうと、変わらず猪突猛進する夫に誠心誠意寄り添う奥さま。

    才能と運と周囲と、傲慢にならず直向きに人生を歩む夫婦に心打たれた。心が浄化される思いだった。

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    2024年05月26日
  • アルケミスト 夢を旅した少年

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    ネタバレ

    p38〜40
    自分で決心してゆく
    世界の全ての素晴らしさを味わい、しかもスプーンの油を忘れない

    p53
    言葉によらないことばを、言葉を用いずに理解することができれば世界を理解することができるだろう

    p100
    生きるということについて記されている。

    過去にも未来にも生きていない。今だけにしか興味がない。人生は、今私たちが生きているこの瞬間だからです。

    p157
    夜明けの直前に、最も暗い時間がくる。

    p168
    「普通、死の脅威は、自分の人生について、人に多くのことを気づかせてくれるものだ」

    砂漠に行ってみたい、ピラミッドを見てみたい、大いなる魂や言葉によらないことばを感じてみたい

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    2024年05月26日
  • 成瀬は信じた道をいく

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    やっぱり、面白い、読みやすい。

    今回も、5つの短編で紡がれていく形式。

    ほんの少しネタバレ

    ときめきっ子タイム
    ゼゼカラに憧れてる小学4年生の北川みらいが主人公。ゼゼカラにファンができてることに、喜びを感じた笑

    成瀬慶彦の憂鬱
    成瀬の父目線の話し。成瀬の両親は、どんな人だろうと思ってた部分もあり、そこが明かされて、成瀬が出来上がったことに妙に納得させられた。
    成瀬が京大に受かるまでの話し。

    やめたいクレーマー
    呉間言実目線の話し。くれまことみ…
    クレーマーの言葉が実るって…
    なかなかの名前設定笑
    フレンドマートで働く成瀬。何をしても成瀬らしさ全開。
    クレーマーにも影響を及ぼす。

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    2024年05月26日