小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
めちゃくちゃ感動したー!!!
選手たち、ひとりひとりが
どんな想いでここまで来て、
何を感じながら走っているのか…
一区間ずつ丁寧に描かれ、とても感情移入。
思うように走れなかった者。
本来の力以上に発揮した者。
箱根駅伝を機に陸上を引退する者。
ひとりひとりの溢れる想いが強く伝わってきて、
読みながら胸がじーんとしていた。
帯にもあるように、これぞ「魂の継走✨」
そして辛島さんの実況が素晴らしかった。
ドキドキハラハラのレース展開は
目の前で箱根駅伝を見ているような感覚になれた。
『俺たちの箱根駅伝』というタイトルの意味も、心から納得。
本当に最高に面白かった‼しばらく余韻に浸り -
Posted by ブクログ
今まで無かった視点でした。
安楽死を与える事は誰にとっての救いなのか?
そして、救われた人と同じ数だけ苦しむ人が増えてしまう・・・
下村さんの小説ですから 仕掛けが無いわけが無いと思い読み進めていくうちに、安楽死に関わる医師の少しずつゆっくりと蝕まれていく何かを少しだけ感じる事が出来ました。
何処からが安楽死=犯罪で、何処までが医療行為に当たるのかにも疑問を感じました。
安楽死を犯罪と定義しているのは法律で、法律は人の命が一番大事という前提で作られているため死に加担する行為を只々禁止しているだけであり、法律自体が人の尊厳を傷つけている可能性があるかもしれない・・・
一方で医療行為ではある -
Posted by ブクログ
本作単体ではホラーミステリ小説というよりはホラー寄りという意見が多いようですが、いずれにしてもホラー要素とミステリ要素があります。加えて本作でのホラー部分では心理的恐怖と物理的恐怖があり、ミステリ部分ではイヤミス的な面もあります。どの部分も一定以上のレベルにあるので、ライトノベル的な読みやすさであらゆるジャンルの面白さを味わうことができます。逆に言えばそれぞれのタイプを読み慣れた人にとっては物足らなさを感じる可能性もありますが、本を読み慣れない人に色んなジャンルの面白さを伝えられる利点は貴重なため★5としています。
“怪異がやってくる”というホラーの定番と、“若い女性の霊能者”というライトミス -
Posted by ブクログ
映画とは異なっていた。映画は、施設で働く職員側(またその家族)からの視点で描かれていたが、原作の小説は施設に住む方からの視点で描かれている。
重度の障害を抱える方が、どのようなことを実際に感じているか思っているかはわからないが、この小説で書かれてるような詩情的ではないにせよ、それに近いことを感じてるかもしれないなと思った。
特に痛みの記載については、行動障害を抱える方の抱える痛みに近いものがあるとしたらと思うと、何とも言えない気持ちが湧き上がってきた。
この本を読んで、障害を抱える方への支援について偉そうなことを思ってきたかもしれないと、反省させられた。
何か結論やヒントが分かるわけでは -
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ネタバレ単行本はもちろん発売されてすぐに読んだ。
ポリタスTVに出演された時の樋田さんの誠実で粘り強く、ジャーナリストとしては常に公正であろうとされていて、正義を追い求めるお人柄が滲み出るお話しぶりだったことに感銘を受けたからだ。
映画ゲバルトの杜の上映後のトークセッションでも、思わず慟哭こみあげる様子を見せられ、本当に地道に真摯に取り組まれている、その中でなにより人間性、人間は自由に生きるべきであるということが感じられこちらも込み上げるものがあった。
文庫では、文庫版のためのあとがきが追加されていて、とりわけ、代島監督の映画を観た後に読むと良いと思うし、当時のことを今も振り返り振り返り生きてこられた -
Posted by ブクログ
ネタバレ感動です。グッと心が熱くなりました。
同じ「集団」の中にも「組」があり、「組」の中にも「山方」「荷方」「積方」ある。職人たちは、受け持った仕事をひたすらやり遂げる。つまり、山方の一職人が積方をすることはまずない。だが、主人公である匡介は組の頭としてすべてを経験しなければならない。玲次も超一流の荷方でありながら、石を積ませてもこなせてしまう。その先を知っているからこそ仕事が「できる」 配慮ができる。ここの描写が私自身の仕事に繋がる(そうありたいとおもえる)もので心が動きました。
歴史小説を読み始めたのが最近で、数冊程度ですがおもしろい、歴史小説もっとよみたいという思いに拍車がかかった。 -
Posted by ブクログ
すごい本を読んだという実感がある。寝る間を惜しんでまで一気に読みきるという読書体験を久しぶりにした。
佐々木佳道や諸橋大也のことを、冒頭ではクソだなぁと思い、最後には可哀想だなぁと思うこと、勝手すぎる自分につくづくうんざりした。でも自分にとっての正しさなんてそんな範囲にしか存在しないもので、誰にもその人の正しさがあって、みんなそれぞれの正欲を飼いならしながら生きていくしかないのだと、ただそう思う。
夏月と佳道がセックスの真似事をするシーン、ただただ美しくて涙が出る思いだった。忌避されがちな”性欲”というもの、こんなにも切実で、生きていけるかどうかに関わるものなのに、二十数年生きてきてそんなこと -
Posted by ブクログ
ブラック企業に勤め、心身ともに疲れ果てた女の子がお花屋さんに転職することをきっかけに再起するお話。お花にまつわる短歌や花言葉も出てきて興味をそそられた。
主人公の女の子が、友達や家族に勇気づけられる場面、人との出会いの縁や周りの人のありがたみに気付き感謝を言葉にする場面で、心を動かされた。
自分の夢に向かって生きるのはリスクもあって怖いけど、ちゃんと向き合うことで後悔のない人生を送れるんだろうなと思えた。
物語の最後に私は鳥肌がたった。
~素敵だと思った言葉~
「大勢のひとに出逢えて、みんなが私を必要としてくれて、私もみんなが必要なんだって、気づくことができました。だから毎日毎日、生きている -
Posted by ブクログ
東野圭吾さんの作品は、江戸川乱歩賞を受賞したデビュー作『放課後』をリアルタイムで読んだのですが、正直あまり面白いとは感じず(特に、犯人の動機とラスト)、それ以降長い間読んでいませんでした。
その後、読もうと思った切っ掛けは忘れましたが『仮面山荘殺人事件』がとても面白かったので、
『容疑者Xの献身』
『ナミヤ雑貨店の奇蹟』
と読み進め、今回、本書『流星の絆』を読みました。
文庫本で617ページと少々分厚いのですが、両親を殺された兄妹の犯人捜しと絆のストーリーに引き込まれて、「長いな」という印象は全く感じることなく、最後まで楽しませてもらいました。
とりわけ、妹「静奈」と真犯人と目星を付けた男性