向かう 向う作品一覧

  • ソウルの位牌
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    【すばる文学賞受賞作】父の位牌と古ぼけた一枚の写真を手に、ソウルへと向かう。かつて海軍兵学校入学を志しその折り、父が朝鮮人であることを知って以来35年…。ソウルの街から大田から、叔父が叔母がいとこたちが集まってくる。写真の中の親類たちとの、温かく、懐かしい、初めての“再会”。「すばる文学賞」受賞の表題作ほか「海の向うの血」、「鉦」を収録。
  • Find Me
    完結
    4.3
    【世界的ベストセラー小説「君の名前で僕を呼んで」続編‼】 息子のエリオに会うため、ローマへと向かう列車に乗っていたサミュエル。 途中の駅で乗車して来た息子と同年代の女性・ミランダと出会う。 彼女の積極的で歯に衣着せぬ物言いに、戸惑いつつも……。 一方、ローマからパリに移り、クラシックのピアニストとしての才能を開花させていたエリオ。 音楽と向う日々を送っていたが、とある演奏会でふた回りも歳の離れた弁護士のミシェルと出会うことに。 ユーモアたっぷりで優しいミシェルに、惹かれ始めていく…。
  • フォカッチャは夕暮れに焼ける
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    1巻275円 (税込)
    とても短い物語の中に、入れ子状態でいくつもの想像力が重なり合う物語。 春の朝、朝食を終えた作家は、その日に書かねばならない短い小説について考えています。熱いコーヒーを飲み、窓の外に広がる空を見て、彼は他者と自分との対照の物語を思いつきます。そうして、彼が書いた「小品 1」は、想像上の女性との朝食の風景。しかも、その女性は小説の中でも想像上の人物なのです。さらに、コーヒーカップを手にした彼は、「小品 2」の着想を得ます。喫茶店に向かう彼女を、喫茶店のテーブルの向うに座る彼女を想像し、その彼女が消える物語。果たして、「小品 3」は必要なのか分からないまま、作家は更に想像するのです。 底本:『この冬の私はあの蜜柑だ』講談社 2015年11月 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『珈琲が呼ぶ』(光文社)、『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)などがある。

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