社会学 - 白桃書房作品一覧

  • 面白くて刺激的な論文のためのリサーチ・クエスチョンの作り方と育て方 論文刊行ゲームを越えて
    5.0
    著者は、「良いリサーチ・クエスチョンはそれに対する答えと同じくらいに価値があり、時には答えそれ自体よりも重要である」と言う。しかしながらこれまで、実践的なリサーチ・クエスチョンの作り方、また研究に取り組む中でそれをどのように練り上げていくのかについて、十分検討されてきたとは言い難い。  本書は、こんにちの社会科学では、ほとんどすべての領域において、膨大な量の研究が発表されているにもかかわらず、その多くは、その影響の及ぶ範囲という点で、かつてのように大きな成果をあげていないとする。このような状況は、研究者たちの同調的な傾向によって生まれてきたとして、「ギャップ・スポッティング」(先行研究の中に各種のギャップを見出し、その穴埋めをするというような意)が孕む問題を取り上げた上で、「問題化」という手法を提案する。そして、批判的思考を心がけ、型にはまらない独創的なリサーチ・クエスチョンを提起していくことの重要性を強調する。  より魅力的でインパクトがある研究が増えていくとともに、広い視野を持った有能な研究者が育っていくことを願い、本書は執筆された。この著者たちの研究は、昨年弊社が刊行し、日本でも大きな話題となった『経営学の危機』でも随所に言及されている。同様の問題意識を持つ本書は、研究者たちの大きな注目を集めると同時に、これからの研究に力を与えてくれるだろう。

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  • クリエイティブ・ジャパン戦略 文化産業の活性化を通して豊かな日本を創出する
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    情報経営イノベーション専門職大学(iU)学長、中村伊知哉氏推薦! ─クリエイティブ産業の力を最大化する政策と戦略とは。日本の知見がここに集結! 芸術や文化にまつわる産業、いわゆるクリエイティブ産業は、21 世紀に入ってから、グローバル化の一層の進展やデジタル技術の発展の強い影響を受けている。それ以前から大きなプレゼンスを示してきた米国だけでなく、韓国もそのトレンドにうまく乗り、韓流ドラマや K-POP は世界を席巻している。 日本のクリエイティブ産業においては、アニメやマンガ、ゲームなどが、ニッチながらも世界的に高い評価・人気がある。これに着目した「クールジャパン政策」は、2000年代から経済産業省で取り組みが始まり、当初、コンテンツ輸出の一段のてこ入れに力点を置いていたが、その意図通り成功したとは言えない。一方でインバウンド観光は、外国人観光客数がコロナ禍前を上回るなど劇的な成功を収めつつあり、クールジャパン政策は現在その力点を変え、また、他省庁も巻き込む形で進められている。 本書は日本において、この産業が持つポテンシャルを最大限に発揮させるための政策・施策と、現場における現状と可能性について、これまでの取り組みを十分にレビューしながら、社会全体の豊かさを実現するため、政策や法制度、またコンテンツ産業の産業戦略・経営戦略、さらには地域計画など、さまざまな角度から分析・検証し、今後の課題を提示する。 特に本書がユニークなのは、1つのテーマについて2人の、気鋭の研究者・実務家が、その専門性を活かし違った視点から接近している点であり、文化を担う産業を論じるにあたって求められる多様な構えに対応している。また扱う分野で分類された3部からなる構成となっている。 中央・地方の政策関係者はもちろん、クリエイティブ産業に関わる方が考えを深め、戦略を検討する際に有用。

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