小説・文芸 - 倉山満作品一覧

  • 史上最強の平民宰相 原敬という怪物の正体
    4.0
    日本の政治はなぜこれほどまでにダメになったのか? 菅首相にまで続く自民党政治をつくったのは原敬だった。 「平民宰相」として知られる原敬は、藩閥政治を打破した大正デモクラシーを象徴するかのようなイメージでとらえられてきた。 しかし、実際の原敬は、怪物としかいいようのない最強の政治家だった。 並みいる明治の元勲たちが、原によってなぎ倒された。 伊藤博文や西園寺公望は踏み台にされ、山本権兵衛は傀儡でしかなく、 山県有朋や桂太郎は跪かされ、寺内正毅や大隈重信は叩きのめされる。 そんな原敬をなぜ今取り上げるのか。 それは、原が現代の日本の政治を決めた存在だったからだ。 自民党政治の根源は自民党にあるわけではなく、長所も短所も、原が実質的につくった政友会にあった。 今の日本の政治、特に「何回選挙をやっても必ず自民党が勝つ」という体制は、元をたどればすべて原敬に行きつく。 「最初の本格的政党内閣」をつくったと多くの歴史家に評価される原敬の政治とは実際にはどのようなものだったのか。 最後に凶刃に斃れるまでの原敬という希代の政治家の一生をその暗部も含めて描き切った傑作評伝。 [目次内容紹介] 第一章 青年期――寡黙な怪物の誕生と雌伏 第二章 怪物政治家の誕生──大臣、議員、政友会幹部へ 第三章 日露戦争と桂園時代──怪物、遂に政権を奪取 第四章 怪物の死闘 第五章 怪物の「是々非々」の政治とは? 第六章 怪物、最強の宰相に 終 章 原と政友会が残したもの
  • 大隈重信、中国人を大いに論ず
    3.5
    現代にも通じる、大隈重信の中国・中国人観 ●数千年の歴史がまるで1日のようにあるだけで、まったく進化の跡がない ●あの大国が滅ぶことがあるとすればそれは自滅である ●小児の時から聖人の金の言葉に親しんでいるのに、その通り実現できないまま今日に至る 現職首相が、なぜここまで過激な本を出版したのか? 本書は、大隈重信が現職首相の際に口述し、若き日の堤康次郎が書き起こし、出版したものである。現代人が読めば、「ネトウヨ」と断じるに違いない中身である。 中国人の民族性を、歴史・社会・習俗などから説きおこしてこき下ろしつつも、結論は意外と穏当である。現在の日中関係を考えるときの参考になるのではないか。 現職首相が出版した「ネトウヨ」本、まずはご堪能いただきたい。(倉山満「はじめに」より)
  • 大間違いの織田信長
    4.2
    ◆戦後民主主義のヒーローとしての信長の真実の姿は歪められている? ◆真実の信長像を知ることで、新たな日本史の歴史観が構築される! ◆気鋭の保守の論客倉山満が挑む新境地! ◎信長は権威をないがしろにしたのか? ◎信長は室町幕府を滅ぼしたのか? ◎信長は革新的な人物だったのか? ◎信長は戦争の天才だったのか? ◎権威主義者、勝ちきれない男、土下座名人、無類の働きもの、セコイ……etc. 従来の信長像が打ち砕かれる! ■明治までのエリートには、人の上に立つ者の覚悟がありました。 だから、世界史の奇跡と言われる明治維新を成し遂げ、日清日露の両大戦を勝ち抜き、世界の誰にも媚びないで生きていける強い国、大日本帝国を築き上げました。 しかし昭和になり、エリートが「試験で優秀な成績を取った人」というわけの分からない定義に変わってしまい、 結果、陸軍も海軍も官僚たちも“自称エリート”たちの庇い合いばかりで、誰も責任を負わないまま、敗戦という取り返しのつかない大失敗をおかしてしまいました。 それでも戦前は、まだいい。少なからずの指導者たちが、自らの命を絶ちました。(中略)翻って現代日本、実にグダグダな時代です。 戦争に負けて、負けっぱなし。殴り返す気力すら、失っている。アメリカの持ち物にされたばかりか、ロシアや中国までが「それを俺に寄越せ」と小突き回しに来る。 あまつさえ、韓国や北朝鮮にまで舐められている。 元をたどれば、占領軍のダグラス・マッカーサーが日本人をそういうふうに去勢したのでしょうが、いつまで七十年前の占領軍に責任を押し付けるのか。 いいかげん、自分で強くなる、自分で賢くなる努力を始めるべきではないのでしょうか。 このグダグダな現代を、どう生きるか。私はそのヒントを、本書で織田信長に求めたいと思います。(本文より) ◆本書の内容 はじめに なぜ信長に学ぶのか 第一章 織田信長は戦後民主主義の英雄なのである 第二章 君にもなれる織田信長(今こそ学ぼう! 兵法経営) 第三章 信長は権威主義者だった 第四章 信長は勝ちきれない男だった 第五章 信長はものすごい働き者だった 第六章 信長は日本史最高の土下座名人だった 第七章 信長はものすごくセコイ男だった おわりに 私はなぜ、こんなに織田信長が好きなのか
  • 現代中国がわかる最強の45冊 知識ゼロから学ぶための必読書ガイダンス
    -
    メディアは日々、評論家、教授、作家、コメンテーター、ジャーナリスト……を登場させるが、誰が、何が、正しいのか危うい情報を垂れ流している。 SNSでは誰もが好き勝手な言論を拡散させている。 多くの人は、日々流れてくるトピックや現象、用語をなんとなくは知っているつもりだが、正確には理解できていないものである。 「学生時代にもっと勉強しておけばよかった……」あるいは、 「いまから改めて学びたいが何を読めばいいのかわからない」…… そんな知識ゼロからスタートする読者が、何が本当なのかを見極めるためのまっとうな方法論を伝える本を出そう。 そうしてできた本書は、学生ならば学科を超えたアカデミアへ誘い、ビジネスマンやシニア層の学び直し欲求にも応える教養シリーズ、第一弾のテーマは「現代中国」。 古典から実用書まで、「まったくその界隈に知見のない大学一年生に対して提示する本を挙げる」という設定で著者が選んだブックガイドです。 こんな大学の授業を受けてみたかった!と学びのとびらを開かれる一冊。 「第一線級の著者の皆さんが、基本的な知見がない読者にも向けて 書いている本を多く選んでみました」 ──中川コージ 「本書は、飛ばさずに最初から順番に読んでほしい。どの順番に学んでほしいかも中川先生が練りに練っているので」 ──倉山 満 <目次> Chapter1 現代中国を「どこから学べばよいのか?」がわかる概論書 Chapter2 中国の政治について理解するための入門書 Chapter3 現代中国=共産党という視点で「中国経済」を読み解く Chapter4 中国語を本格的に勉強してみる Chapter5 サイバー領域と安全保障 Chapter6 リアルな現代中国の人々 Chapter7 中国人の歴史観、思想形成の背景を知る Chapter8 台湾問題とは何か
  • 工作員・西郷隆盛 謀略の幕末維新史
    3.8
    この男、日本を揺さぶり、時代をこじ開けた! 日本人に最も愛される偉人の「大河ドラマ」では決して描かれない陰の貌。明治維新150年の我が国の計を、今、西郷が問う。人脈を張り巡らし、相手を己の意思で動かすために情報を集め、周到かつ果敢に駆け引きに臨む――。偉丈夫のイメージに隠された「工作員」という新たな西郷像を軸に繙かれる、激動の幕末維新史。
  • 政争家・三木武夫 田中角栄を殺した男
    4.4
    「金脈問題」で退陣する田中角栄の跡を襲った、「クリーン三木」の正体は、想像を絶する「政争の怪物」だった。翼賛選挙を非推薦で勝ち上がり、戦後の混迷する政局を泳ぎ回った稀代の策略家の実像とは? 「綺麗事を武器にしろ」「昨日の敵は今日の友」「もっと火を大きくしてこい」……三木武夫の権謀術数の数々を生き生きと描き出し、かつて日本政治にあったはずの「政治の定跡」をよみがえらせんとする文庫書き下ろし意欲作!
  • 日本史上最高の英雄 大久保利通
    4.4
    ペリー来航から倒幕、維新へと歴史は一直線に繋がっていたわけではない。繋いだのは大久保利通がいたからだ。大久保の前に立ちふさがったのが怪物・徳川慶喜だった。板倉勝静、原市之進を片腕として幕末の十年を振り回す。この三人に何度も叩きのめされる大久保。そして、最後の敵は皮肉にも盟友・西郷隆盛だった。大久保が西郷を殺してまでもやり遂げたこととは? 幕末の動乱から明治国家の成立まで――「未来への意思」を貫いた男の真実を描く快作!

最近チェックした本