海音寺潮五郎 - セールの検索結果
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「天と地と」シリーズ【全5冊合本版】
「これはおれの子ではないのかも知れない」為景は思った。生まれた赤ん坊は、輝きの強い眼を持つ男の子で、虎千代と名づけられた。のちの謙信である。百姓出の娘松江、忠臣金津新兵衛らに守られて育ち、14歳で春日山城での防戦に初陣を飾った景虎は三条勢を次々に打ち破り、毘沙門天を熱烈に信仰、女を近づけず、律僧のような日々を送るが、兄晴景は、その名声の高まりに不快の思いを強めてゆく。やがて兄は弟を暗殺するために忍びを放ち、景虎は20歳で兄を倒して春日山に入城、長尾家当主となった。 父を亡くした景虎は、武田晴信が北進に進攻してきたことを知る。両軍の対決が繰り返されるなかで将軍の権威は失墜、政情はますます不穏の気配を見せていく。そして永禄4年、上杉・武田両軍は川中島で一大決戦の時を迎えるが……! ※本作品は「天と地と」シリーズ全5巻を収録しています。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。 -
忠直卿行状記
越前宰相・忠直には、沸々たる不満がたぎる。二代将軍・秀忠の兄・秀康の長子に生まれ、大坂の陣にも東軍随一の戦功をたてながら、恩賞は薄かった。「血統から言えば、わしが将軍となって当然の身分ぞ!」忿懣は忠直を酒色に走らせて、やがては狂乱の殺戮をほしいままにする。愛妾の一国とともに罪人の処刑を見物し、鮮血のなかに盃を傾け、果ては罪なき家臣に無理難題をつきつけて成敗する。残虐の裡に無上の快楽を求めていた。忠直の妻は、秀忠の娘・勝姫である。狂気の中に身を滅亡の淵に追い込もうとする夫の行動を、彼女は江戸に告げた。独自の新解釈による「忠直卿行状記」ほか9篇を収録。 -
兵児一代記
椎原真平は、薩摩のボッケモン(勇敢者)である。年少の頃から気に奔った奇行で知られた。薩英戦争では、素ッ裸に赤ふんどし姿で伝令を務め、唯ひとり砲台に居残って、届かぬ弾丸を英艦に射ち続けた。――「チェスト!」真平には万事が気合いである。鳥羽伏見の戦では、緊張の対陣のなかで、ノコノコ敵陣に煙草の火を借りに行く。「見事やりとげたら、宮川町の女郎をおごいやんせ」。真平は、中村半次郎と賭けをしていたのであった。――やがて、時代は明治維新に転換する。彼は、酒と女に溺れていた。風雲は、西南戦争に向って妖しく流れてゆくのに……。木強かぎりない薩摩っぽを描く「兵児一代記」ほか。