怪異怪談研究会作品一覧

  • 怪異怪談探索ハンドブック 誰でもできる!異なる世界の調べ方
    NEW
    5.0
    怪異怪談を研究する大学教員から気鋭の在野研究者まで、成果を挙げている書き手たちはどのように調べ、書いているのか。本書では、フィールドワークはもちろん文献調査、インターネットを駆使した情報収集など、各分野の第一人者がそれぞれの得意領域を担当して、現場で磨き上げてきた探索のコツや秘伝を一挙に公開する。 ひとくちに怪異怪談を調べるといっても、求められるアプローチは多様だ。農山村での聞き取り、博物館や図書館、自治体史、文化遺産を生かした調査、古典籍や雑誌、小説などの様々なジャンルの資料の収集・整理、辞書・事典の扱い、テキストマイニング——調査の進め方に応じて押さえておきたい実践的な「コツ」が数多くある。 身近な暮らしのなかでふと浮かんだ疑問を出発点に、すぐそばにある怪異を捉え、調べ上げるまでの道筋を丁寧にガイド。研究としてまとめ、継続するためのヒントやつまずきやすいポイントを乗り越える工夫をもフォローする。学生や研究者はもちろん怪異に興味がある読者も幅広く使える、怪異怪談を調べて考えるための入門書の決定版。充実したブックガイドも所収する。
  • 怪異と遊ぶ
    4.0
    日常を逸脱した存在や現象である「怪異」は、恐怖の対象として忌避されてきた。しかし同時に、怪異は好奇心を刺激して多くの人々を魅了してきた。私たちはなぜ「怖いもの見たさ」で怪異をのぞき込み、怪異と戯れてしまうのだろうか。 怪談師、心霊術、分身、透明人間、キューピッドさん、『トワイライトシンドローム』、妖怪と地域文化、「意味が分かると怖い話」――多様なジャンルの事例から、怪異と遊びとの関係性を描き出す。 怪異を自らの手で日常生活へと呼び込む心性に迫り、怪異が単なる恐怖の対象ではなく娯楽や趣味として受容されてきたことを、文学研究や民俗学、社会学、宗教学などの視点から照らし出す。作家・川奈まり子との座談会も所収。 執筆者(以下、執筆順) 大道晴香/伊藤龍平/斎藤 喬/一柳廣孝/永島大輝/構 大樹/今藤晃裕/橋本順光/橋迫瑞穂/市川寛也/川奈まり子
  • 〈怪異〉とナショナリズム
    -
    人々を政治的・社会的・文化的に統合し均質化する近代の国民国家は、非合理な他者の一つとして〈怪異〉を排除した。だが〈怪異〉はそのような近代社会と緊張関係をはらみながら様々に表象され、ナショナリズムにときに対抗し、ときに加担してきた。 戦前・戦後の文学作品、怪談、史跡、天皇制、二・二六事件、マルクス主義と陰謀論、オカルトブーム――〈怪異〉にまつわる戦前・戦後の小説や史料、事件、社会的な現象を取り上げて、「戦争」「政治」「モダニズム」という3つの視点からナショナリズムとの関係性を読み解く。 〈怪異〉とナショナリズムが乱反射しながら共存した近代日本の時代性を浮き彫りにして、両者の奇妙な関係を多面的に照らし出す。
  • 〈怪異〉とミステリ 近代日本文学は何を「謎」としてきたか
    3.8
    近年、ミステリジャンルでの「怪異」の増殖が目立つ。探偵小説や推理小説など、人智による「謎」の「合理的解明」を主眼としたフィクション・ジャンルであるミステリは、人智が及ばない「非合理」な存在である怪異・怪談・怪奇幻想・ホラーとどのように切り結んできたのか。 岡本綺堂、江戸川乱歩、横溝正史、夢野久作、海野十三、久生十蘭、戸川昌子、小野不由美、綾辻行人、京極夏彦などのミステリの代表的な作家の作品はもちろん、四代目鶴屋南北や芥川龍之介、「故人サイト」やゲーム「逆転裁判」シリーズなどのテクストに潜む怪異を丁寧に分析する。 ミステリというジャンルで展開される「怪異」の 拡散と凝集、合理と非合理の衝突から、日本のミステリ小説の潮流を捉え返し、近現代日本の文化表象の変容をも明らかにする。

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