冨士本由紀作品一覧

  • 愛するいのち、いらないいのち
    3.6
    1巻1,650円 (税込)
    元クリエイターの夫と築45年の団地で倹しく暮らす59歳の私。無職の男を養い、遠い実家で独居する惚けた父の介護に行き来する日々。入退院、施設探し、説得、契約、留守宅の管理。時間に、お金に、人間に、振り回され、仕事は、定年は、介護の終わりは……。そんな矢先、夫に癌が見つかる。神は老いた父の死を願うような不埒な私に、罰として私の一番大切なものを奪うことに決めたのだ。還暦女のリアルな日常が胸を衝く、切実小説。
  • 圏外同士
    4.0
    「アラカン男の鼻息とアラサー女のため息」。男(秀一郎)/喫茶店で見かけたいい女(乃絵)に勇気を出して話しかけ、調子にのって自分が社長をやっている某食品メーカーの子会社(食品メーカーの備品を扱う業務)に社員として雇って、愛人を囲ったつもりで得意げになり、社員たちから密かにばかにされている。 女(乃絵)/生活苦から喫茶店で声をかけられた秀一郎に誘われるまま、その会社で働き出すも、聞いていたのとは違うショボい会社。男の「自分の女」感がうざい。デザイナーの夢を復活させ、しばらく放棄していた服作りをまた始める。2006年に単行本刊行された“知られざる傑作”を満を持して文庫化!

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