きくち正太 - 無料作品一覧
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3.9茨城の水戸で創作ビストロのシェフをしていた荒井光治は、東京のフレンチレストランに憧れ、自信満々に上京を決意。それを聞いた常連客の河村は、【ガストロノミ―】が料理の最高峰と信じていた彼を、《とある居酒屋》へと招待する。後日、荒井が連れられて行ったのは、緑が残る武蔵野の片隅に佇む古民家だった。小さな女の子に案内され、噂にたがわぬ美人女将・おせんと対面。店の設え、立地、雰囲気に圧倒される中、最初に饗された料理は「枝豆、漬物、煮貝」……そんな居酒屋メニューに期待を削がれた感じの彼だったが、それは若きシェフが心尽くしのおもてなしと「和食」の奥深さを痛感する序章であったのだ――。
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5.0今日も打ち合わせのスタートは「最近の美味かったもの」の話から……新装開店の第1話に提案されたのは、東北旅で思い出深い「牛タン焼肉」。これを思う存分、おうちで堪能したいというものだ。編集者に異論などあろうはずもなく、まずは食材の購入から始まるのだが、まさか塊で買ってくるとは驚くばかり。炭火を熾し、仕込んだ厚切り牛タンを焼けば、ビールの無限ループに突入。ただ、新たに「旅」の要素が加わった<きくち家の普段日常>はプロローグに過ぎなかった。 屋久島で出会った「カメの手&芋焼酎」、駅弁の代表格「タコ飯」、東塩釜の仲卸市場で堪能したかった「海鮮丼」、旅のお供に欠かせない「海苔を巻かない握り飯」などなど、旅の思い出と一緒に<おうちごはん>として完全再現。美味しすぎる《ほろ酔いごはん》を作って、飲んで、食べまくります。