かがちはかおる作品一覧

  • 臆病オメガのいとしい縁
    完結
    4.8
    女性向けタウン誌の編集者、五十嵐律は二十九歳。独身だが、彼には十四歳になる息子の縁がいる。――オメガである律は中学三年で縁を産んだ。放課後の学校で起きた、初めての発情。居合わせたアルファの友人と見知らぬベータの生徒ふたりに犯され…。それ以来、アルファを、そしてアルファの理性を狂わすおのれの身体を嫌悪するようになった律だが、皮肉なことにそうして生まれた縁もオメガで…。思春期を迎えた縁が自分と同じ道を辿るのではないかと過剰に心配しては、彼とぶつかる日々。そんなある日のこと。律は、弱冠三十一歳でイベント会社を経営するやり手社長、栗原聡一朗を取材することになった。『若くて見目がよくて仕事のできる』典型的なアルファの栗原に、つい辛辣な態度をとってしまう律だったが、逆に栗原はそんな律を面白がりプライベートにまで踏み込んでこようとする。栗原の真っ直ぐな口説きに、頑なな律の心も少しずつほどけていき…。
  • 異国の王子は主従を娶る
    完結
    -
    ヴィオンがカルセニア王国第四王子エリアス付きの侍従となって六年が過ぎた。エリアスは二十二歳だが、見た目も中身も幼くまるで永遠の少年――公務にも就かず離宮でひっそりと暮らす『王家のお荷物』だ。この六年間、ヴィオンは一日中エリアスの相手をして過ごし、そしてエリアスが遅い性の目覚めを迎えてからはその性処理までも手伝うようになっていた。募る虚しさを紛らわすように深夜、城を抜け出しては男漁りをするようになったヴィオンはある晩、南方の国ファインハルスから来たという精悍な男とめくるめくひと時を過ごしたあと、ほんのいたずら心で自分はこの国の第四王子であると告げる。ところがそれからほどなくして、エリアスに縁談が舞い込んだ。相手はファインハルス王国第三王子のバルドゥル――なんとあの夜のヴィオンの行きずりの相手だった。こうしてヴィオンは、輿入れする主君エリアスとともにバルドゥルの城へ行くことになったが…。
  • 異世界で守護騎士の剣に転職しました
    完結
    4.3
    歯科技工士の陸はある朝、取引先の歯科医院の院長夫人に刺され……。気づけば、まるでファンタジーゲームのような異世界にいた。そこは剣と魔法が存在し、時折魔物が人々を襲う中世ヨーロッパ風の国。守護騎士のエドが剣の精霊を召喚する儀式を行って現れたのが陸だったのだ。剣の姿を取ってみてくれと言われるが、もちろん陸にはそんな変身はできず困惑するばかり。儀式のやり直しを求める声もあるなかエドだけは陸をかばってくれ、しばらく生活を共にすることになった。すると不思議なことに陸は普通の食事では満足が得られず、エドと触れあったり口づけたりすることで腹が満たされることに気づく。エドとの絆を深めることこそが剣の精霊である陸に必要な力であるらしい。そんな折、陸はエドの口利きで鍛冶工房に顔を出すようになり、そこで最強の剣を作る工程を学ぶことに…。果たして陸はエドの剣になれるのか!?
  • 異世界龍神の夫選び
    完結
    3.3
    気づくと見知らぬ世界。そして頭には二本の角が生えていて…。出勤途中だった青年は『龍神様』に転生していた。お世話係は、端麗な顔立ちの堅物の官吏エイメイと彼に仕える少年ショウレン。干ばつが続き食料危機に瀕しているこの嘉の国に雨をもたらすためあなたは天から降りてきた、一日も早く力を取り戻してほしい――と二人から言われるのだが、そのためには人との交合、つまり誰かを選んで夜伽することが必要と知らされ…。
  • 犬嫌いは狼王子と契りを結ぶ
    完結
    4.3
    小国エルスーリアンは隣国からの干渉を阻むため、軍事大国である獣人国オイラッドと同盟を結ぶことになった。その条件として提示されたのが、王子をひとりオイラッドに送り、向こうの王子と義兄弟の契りを結ぶ…というもの。こうしてエルスーリアン第三王子のジェレミアは侍従エーリクとともにオイラッドへと赴くことに。だが、ジェレミアは幼い頃、野良犬に襲われたことがあり犬が大の苦手。狼に似た獣人が暮らすこの国でうまくやっていくことができるのだろうか…と不安でたまらない。出迎えてくれたのは第三王子オドゥと第四王子ムング――礼儀正しく理性的なオドゥ、そして押しが強く子供っぽいムング。どちらも勇敢で優れた戦士だという。さっそく執り行われた両国の同盟締結の調印式の後、国王から二人のうちのどちらかを選んで契るように言われ、己はただの人質だと思っていたジェレミアはこれが婚姻であったことを知り、ひどく戸惑うのだが…。
  • お前はただのセフレだろ
    4.0
    1巻330円 (税込)
    あいつはただのセフレだ――。 敦博と晃己は大学時代からの友人だ。けれど、社会人になってから肉体関係を持ってしまい、気がつけばもう五年もセフレとして付き合っている。 友達とセックスしてしまったら、ただの友達に戻れるのだろうか? 本当の気持ちをごまかしながら身体を重ねる、不器用な友達同士の恋。
  • オメガですが番が欲しいので婚活します
    完結
    -
    インテリア小売店に勤務するオメガの一音は二十六歳。「番」が欲しい!…と、ある日婚活を決意。さっそく評判の良い有料マッチングサイトに登録したのだが、メッセージを送ってくるのはベータばかり。どうやら婚活市場にはアルファが少ないらしい。そんな折、思わず目を瞠るほど恰好いい男性――三十歳・商社勤務の超エリート、賢悟から連絡が…。だが彼は一音の望むアルファではなくベータだった。後ろめたさを覚えながらも交際を始めた一音だが、賢悟のあたたかな人柄を知るにつれどんどん惹かれていく自分に気づく。そうしてオンラインデート、実際に会ってのデートと進んでいくなか、終わったはずの発情期が再燃しついに賢悟と一夜を共にしてしまう。番になれないベータとは結婚できない…悩む一音。そこへ念願のアルファ男性からマッチングの希望が届いて…。
  • 鏡よ鏡、……って俺ですか?
    完結
    5.0
    会社員の阿川類は引越しを終えたある晩、風呂場の鏡に映る見知らぬ男の姿に仰天した。豪奢な軍服姿で凛々しく美しい顔立ちをした男が、類に向かって己の苦悩を打ち明けてくる。つい声をかけてしまった類に、男は悠朱国の皇帝、志儀と名乗り、どうか悪縁を断ち切る力を授けて欲しいと言う。どうやら鏡を通して異世界に繋がってしまったらしく、類は『鏡の尊』と呼ばれるはめに。特別な力などあるはずもない類だったが、志儀のつらそうな瞳が頭から離れず、風呂場で顔を合わせるたび彼の相談に乗ってやることにした。やがて次第にわかってきた志儀の悩み――それは、二度の結婚の失敗と信頼していた人物の裏切り。志儀の心情に共感を覚え、思わず「あなたの力になりたい」と言った瞬間、類の身体は鏡に中に吸い込まれ志儀のもとへと飛んでいた。突然現れた『鏡の尊』に驚きながらも、皇帝・志儀は類を新しい小姓としてそばに置いてくれることになったのだが…。
  • 籠の鳥は楽園を見ている
    -
    巫子は神託を求める者と交わり、その恍惚の中で神を見るという――。 行方不明の両親を捜すため、神託を求めてオダラ神殿を訪れたローギ。そこへ現れたのは、美しい巫子スターリャだった。ローギはスターリャとの行為に溺れ、神殿に通い始める。これは愛なのか、それとも愛ではないのか? ボーイズラブファンタジー。
  • 神様の宝珠
    完結
    -
    住宅設備機器メーカーの営業マン・水無月七生は極度の高所恐怖症。それは幼い頃、マンションのベランダから転落しそうになった自分を助けようとして母親が亡くなったことに因るものだった。ある晩、仕事帰りに神主のような恰好をした青年から突然、「その宝珠を僕にくれ」と言われ襲われる。そこへひとりの男が現れ、恐怖におののく七生を抱えて空を飛び一緒に逃げてくれた。そうしてパニックからようやく我に返った七生に、直垂姿で頭に耳のついたその美丈夫・雄黄は信じがたいことを告げる。なんと七生の中には強い力、いわゆる「宝珠」が眠っていて、最初に七生を襲った青年は神のひとりの諏佐彦。雄黄が仕える神・嵯峨彦とは対立関係にあって、雄黄は七生が諏佐彦に奪われないよう守るために遣わされてきたというのだ。こうして、神の眷属である狐の雄黄とともに共同生活を送ることになった七生。神同士の争いに巻きこまれ、さらに過去のトラウマの真相が明らかになっていく中で、真摯に七生を支えてくれる雄黄との関係も少しずつ変化していく。
  • 転生したらスマホアプリになってしまった
    完結
    -
    死神の手違いで死んでしまった青年は、霊界にも行けず死神が作ったアプリの中で魂だけ生きながらえることに…。それからまもなく、誰かがそのアプリをダウンロードしてくれて、華奢な身体とかわいい顔立ち、そして「真央」という名前をもらった。ダウンロードしてくれたのはハウスメーカー勤務の営業マン、暁人。スーツの似合うイケメンだ。こうして真央は暁人がアプリを立ち上げるたび彼と会話ができるようになった。ところが、暁人が課金して真央の服を着替えさせた瞬間、真央はスマホから現実世界へと、暁人の部屋へと飛び出してしまう。どうやら課金すると一日限定で実体化できるらしい。真央は朝に晩に暁人とお喋りをして少しずつ彼のことを知っていき、時には課金して実体化させてもらい外でのデートを楽しんだり…そしてついにはエッチなことまでしてしまう関係になった。しかし、この課金システムには恐ろしい落とし穴があって…。
  • ネガティブ男子の着ぐるみラブ
    完結
    3.0
    通信関連企業の子会社に勤める堀坂周は、外見も中身も地味で人づきあいが苦手な眼鏡男子。もちろんランチもいつもひとり。だが、優秀で女子社員からの人気も高い二年後輩の鎌田春喜だけは、なぜか断っても断ってもランチを誘ってきたり妙に絡んできたり…と周もいささか困惑気味だ。そんな周にもひとつだけ至福の時間がある。それは、小さな遊園地『こどもプレジャーパーク』で公式キャラクターのうさぎの着ぐるみ・プレジャー君の中に入って子どもたちに風船を配ること。そう、幼い頃からかわいいものが大好きだった周は毎週土曜日、会社に内緒で着ぐるみバイトをしていたのだ。ところがある日、いつものようにプレジャー君を演じている周の前に、5歳ほどの男の子を連れた鎌田が現れて…。鎌田は独身のはずだが、もしかして隠し子がいるのか!? 動揺した周の仕草で、中の人が周であると鎌田から見抜かれてしまい窮地に陥る羽目に…。
  • 猫は茜色の空に君を追いかけて
    完結
    -
    江戸の材木問屋の跡取り息子、喜之助に拾われた一匹の野良猫――茜と名付けられ、大層かわいがられたが、喜之助は若くして病に倒れ帰らぬ人となってしまう。「死んだら生まれ変わる。そうすればいつかまたお前に会える」――喜之助のその言葉を信じ、生まれ変わりを探し続けているうちにいつしか数百年が過ぎ、茜は妖になっていた。そんなある日のこと、茜はひとりの青年に拾われた。名は松屋孝佑。顔は似ていないが喜之助だ、彼の生まれ変わりに違いない。喜ぶ茜だったが、残念ながら孝佑には前世の記憶はなかった。ちゃんとご飯もくれるしかわいがってもくれるが、ただそれだけ。もっと特別な存在として孝佑に愛されたい! そう念じていたら、とうとう茜は深夜のいっときだけ人の姿をとれるようになった。そのうえ、孝佑が男同士のまぐわいをパソコン画面で見ながらこっそり自慰をしているのを知ってしまい、茜は孝佑との交尾をこい願うようになって…。
  • ハダカで恋していたいから。
    4.3
    いつも恋愛が長続きしない菜摘は、頼まれて出席した合コンで、ガタイがよくて真面目そうな年下青年、翔大と出会った。 チャラいといわれる自分とは正反対の彼に一目惚れし、酔ったふりをして家に連れ込んだ。 そのまま童貞をいただくことには成功したものの、身体の関係だけではなく、彼と本当の恋がしたくなった。 でも、翔大になかなかいい返事をもらうことができず…? ※こちらの作品には、紙版に収録の口絵・挿絵等のイラストは収録されておりません。
  • 花は咲かずに散るばかり
    -
    1巻550円 (税込)
    女装した少年を売る茶屋「露や」。売られてきた少年は「雪」と名づけられ、美しい男娼「白菊」と出会う。 白菊は気性が激しく、仲間の男娼たちとも、仕切り役とも喧嘩する有様だった。 そんな白菊に、いつしか雪は惹かれ始める。しかし雪もまた、自分の身を売らねばならぬ時が来る……。
  • (ビッチな)柊君はいつも憂鬱
    -
    シティホテルで働く柊は、ストレスが溜まるとセックスしたくなるビッチ体質。 ある日、常連客である権藤と寝ているところを上司の久慈に見つかってしまう。 久慈は柊にとって一番セックスしたい相手なのだ。 「仕事はクビ? 久慈さんからも嫌われちゃったの?」 悩み多き柊君の、エッチな恋の行方は。
  • 真冬さんはどうしようもない
    1.0
    1巻440円 (税込)
    社内恋愛はやめようと誓ったはずなのに、元上司・吉村遼平と不倫している高崎真冬。 取引先の営業・西河原達己にも迫られていて、彼に惹かれつつも吉村との不倫を清算する勇気はない。 恋愛下手で流されやすく、どうしようもないけれど愛おしい。 そんな真冬が本当の恋愛を手に入れるまでの物語。
  • 酔いが醒めても愛してくれる?
    完結
    4.0
    やってしまった…。目覚めると見知らぬゴージャスな部屋…大きなベッド…そして隣にはキラキラの微笑みで自分を見つめる超いい男――。大手建材メーカーの総務部勤務の諒には困った性癖があった。それは酒を飲むと男とセックスしたくなること。昨夜は諒のいる支社に異動してきた瀬戸遊馬の歓迎会だった。遊馬は創業者一族のご子息で将来の経営陣候補。今回の異動も研修と支社の視察が目的だ。そんな本来は接点すらない雲の上の人から勧められるままつい一杯飲んでしまい…いつの間にやらホテルで抱かれてしまった。そして月曜。諒をランチに誘いまるで恋人のように接してくる遊馬。実は自分はゲイではなく、一杯でも飲むとこうなってしまうのだということを打ち明ける諒だったが、なぜか遊馬からの誘いは止むこともなく…この関係はいったい何…? 混乱する諒はある日、遊馬の元カレと思しき営業部の辣腕社員・久住の存在を知ってしまい…。

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