やまねさんのレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
どの視点で見るか
この物語は主に異形になった子供を持つ親の視点で進みます。その中で子供については親の視点でしか基本語られません。
つまり子供の心境などは物語後半まで読者である私たちの想像の中にしかありません。
私は現在学生ということもあり、母親視点で物語を追いながらも子供たちがどうしてそのようになってしまったのか、というのをかなり考える読み方をしました。
異形になった子供達も簡単に言えば私たちが家族や友人との関係で感じる苦しみを深くしたものを経験した人達と言えます。だからこそ少しの共感が子供の心境を考えることに繋がりました。例えば主人公の息子が高校に行けなくなった時、母親が何があったかを多く語れなかったのはきっと子供の話を聞かずに登校を強制し、理想をあてはめ続けたと想像したように。
しかし、一転してこれが子供をもつ親だった時。きっと私とは違う見方をするのだと思います。
私は知らない親だからわかる母親の気持ちや行動に意味を見つけることができると思います。
そういう意味でもとても深い作品でした。
また、母親が聖人という訳では無いのですが自分の行動を見直せたり、人を信じることができる人間として出来た人なので、あらすじで感じるほど読むのが苦しくなることはなく読みやすい作品だなと思いました。案外最後はスカッとって感じです。