• 今度こそわかるくりこみ理論
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    そんなに甘い本ではない

    タイトルに期待してこれ一冊サッと読めば、と考えると裏切られる。最初の調和振動子の例から一歩先に進んだ瞬間に、フェルミの黄金律(相互作用のある量子力学の摂動計算)、熱力学的極限での状態密度など、適当に入門書で分かった気になっている程度の理解では確認もままならない既知の結果が引用される。
    したがって、本当に理解するためには自分の理解を越えた式に出会うたびに、別途その導出を別の教科書で調べて納得する必要がある。別にこれはネガティブな評価ではなく、この分野の性質上当然のことではあるが、そこを何か魔法のようなショートカットを期待して読むと落胆するかもしれない。
    逆に言えば、この本で分からない式が出て

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    2017年02月18日