匿名さんのレビュー一覧
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最終話のやり取りを見る為の全て
先にアニメから本作を知り、アニメを見終えた後、数日OPのソナーレを繰り返し聴きながら電車に揺られ、原作の漫画を読みました。
楽しい、悲しい、嬉しい、寂しい、苦しい。
感情を表現する言葉はたくさんある筈なのに、言葉にできない何かというものは、確かに、お腹の底や喉の奥や、もう何処にもいない誰かの姿にあって。
そうした何かをそれでも形や声にしたくて、言葉を重ねていく。
登場人物のひとりひとりが、悩み、抱え、時々誰かとその何かを見せあったり、寄りかかったり、弾かれたり、踏み躙られたり、励ましあったり、とても大切にしあったりする。
その姿がどうしようもなく、痛ましく、とても尊く、眩しく感じました。
最終話の槙生さんと朝さんの言葉のやり取りを見るために、私はこの本作を読んだのだと、強くそう感じました。
人が持ちうるその醜さを、その歪さを、傲慢さを、息苦しさを分かり合えなさを知りながら、それでも人を人として、大切にしようとしてくれる物語でした。
本作に触れられて良かった。また数ヶ月後、数年後、忘れた頃、思い出した時に、何度だって読み返したいなと思う作品です。