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だんだんと…
善悪の屑から読んでいて、だんだんと、そして着実に毒が薄まっているのを感じます。
作者は実在の事件(多くは未解決の惨殺事件や、犯人が厳罰を受けていない事件)をモデルにした犯罪者たちを復讐代行人に直接的な方法で裁かせていますが、時間の経過とともにもはや書きたいことがなくなってしまったのではないかと強く感じます。
作者の、実在する犯人たちや事件そのものへの極端とも言える怒り、恨みといった毒が、作中での復讐劇をドス黒く染め上げていて、それこそがこの作品の魅力であったのに、作中でそれが発散されてしまっていったことで、作者の気持ちが薄れ、同時にこの作品の魅力も削がれてしまったようにも思えます。