あらすじ
科学×ミステリー!
学校でおこる事件のナゾを
科学の力でときあかせ!
きっと科学が好きになる短編集。
パーフェクトな小学校の児童会長・彰吾にはひみつがある。
それは、変人の理科教師、キリン先生が、じつは父親であることだ。
彰吾は、学校でおこるさまざまなナゾを、
キリン先生の科学的アドバイスで、ときあかすことができるのか!?
暗い理科準備室にひびく、わらい声の正体は? <わらう人体模型事件>
転校生がえがいた緑色の夕日のなぞ <太陽は何色? 事件>
ぬれぎぬをきせられた彰吾の運命は!? <消えたリップクリーム事件>
とつぜん赤いなみだを流す人形のひみつ <人魚姫のなみだ事件>
の4話を収録。
デビュー作にして、ヒット作「まっしょうめん!」シリーズにつづく、
あさだりんの新作です。
監修 髙柳雄一(多摩六都科学館 館長)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
※現在出ている3巻までまとめての感想です※
教育図書教科書6年生紹介本。
鈴木彰吾は自他ともに認めるパーフェクトな小学校の児童会長。クールで知的な雰囲気で、スタイルも顔も良い。みんなの前で喋ることは得意だしサマになる。実は運動はそこまで得意じゃないんだけど…まあバレないくらいにはできている。鏡を見て思う。ほーらオレって今日も決まってるぜ。
しかし突然学校のみんなに秘密ができてしまった。今年から彰吾たちの学校にも集に何度か教えに来る変わり者の理科講師のキリン先生が実の父親だってこと。
キリン先生は背は高いけどひょこひょこ歩くし、体力は無いし、いきなり歌い出すし、なんでも理科で答えるから会話もビミョーに通じない。パーフェクトなオレにあんなユニークな父親がいるなんて知られたらきっとからかわれてしまう。
児童会長である彰吾のところには、生徒たちからの相談事や、小学校内のナゾが持ち込まれる。
理科室の人体模型が笑ったんだ!
クラスメートが緑色の太陽を見たって言うけど、そんなことあるの?
登り坂をボールが上がっていったんだ。
クールで知的な児童会長として謎解きに乗り出す彰吾に、キリン先生がその答えを示してくれる。
もしかしてオレの変わり者のお父さん、背は高いし(オレのお父さんだしな)、メガネを取ればかっこいいし(オレのお父さんだしな)、噛み合わないかのような会話だってよく聞いたら理科の面白い話をしてくれるし、なんといってもナゾの向こうにある真実を明かしてくれる、実はすごいお父さんなんじゃないのか!?
そんな「一見噛み合わないが、実は通じ合ってる」お父さんと息子くんが解いてゆく日常のナゾのお話。
現代児童書で、学校の身近な謎を主人公たちが解いてゆくものっていくつかありますが、その中でも読みやすいし、登場人物も良いし、謎とその科学的解説も良い。
「冷蔵庫が壊れたときにジュースを冷やす方法」とか、「エセ科学詐欺に引っかからないように」など役に立つことも楽しく知ることができます。
そしてキリン先生やPTA役員さんが「頼れる大人」で、彰吾たちが「信頼してもらえる子供」というのもいいですね。小学生でも詐欺に引っかかることもある。そんなときは頼れる大人に正直に話してね。大人は子供を見守りたいんだよ。
さすが教科書紹介本です。