あらすじ
江戸時代の大坂・道頓堀。穂積成章は父から近松門左衛門の硯をもらい、浄瑠璃作者・近松半二として歩みだす。だが弟弟子には先を越され、人形遣いからは何度も書き直させられ、それでも書かずにはいられない。物語が生まれる様を圧倒的熱量と義太夫のごとき流麗な語りで描く、直木賞&高校生直木賞受賞作。
※この電子書籍は2019年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
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Posted by ブクログ
2022/10/7
おんもしろい!
芸術家の業の話、大好物!
今回は人形浄瑠璃作家。歌舞伎作家もいるけど。
書かずにいられない人たち。
歌舞伎は役者のもの、人形浄瑠璃は作家のもの。なるほど。
もちろん人形を動かす人も大事、裏方も大事だけど。
今も映画は監督のものとか言うものね。
私、1回だけ文楽見たことあるんよね。
楽しめたし楽しめた私やるなと思った思い出。
私はフィクションを摂取してなんとか生きてる人間なので、フィクションを作り出す人は命の恩人です。
ありがとう。
Posted by ブクログ
2019年上期直木賞受賞作。
江戸時代の大阪、人形浄瑠璃の作者・近松半二の人生を描いたエンターテイメント。
歌舞伎や能、狂言は、見たことがありますが、人形浄瑠璃はありません。
以前、母がもの凄い昔に見た時の話を聞いたことがあります。人形を操る人が見えなくなって、人形が生きているように見えるくらい、その世界に引き込まれた。と。
「妹背山婦女庭訓」は、そんな浄瑠璃だったのかもしれませんね。一度見てみたくなりました。