あらすじ
ナチ収容所で15年の短い生涯を終えたアンネ・フランク.第二次世界大戦が終わって70年以上が経過した今もなお,世界各地で戦乱の犠牲者はあとを絶ちません.なぜ,アンネや世界中の何の罪もない普通の人々が殺され,傷つけられ続けなければならないのでしょうか.アンネの生き抜いた時代を巡る旅を通して平和の意味を考えます.
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Posted by ブクログ
この著者が、あのアンネ・フランク一家を自らの命をかけて助けたというミープ・ヒースに直接会い、話を聞いたということが知れただけで、既に物凄い価値がある。
遺憾ながら彼女は2010年に逝去してしまった。
しかしながら、彼女が語るアンネ・フランクの姿は、たとえ戦争が終わって何年経とうとも後世の人間を引き留め、往時に想いを馳せようとするのだ。
ヒトラーが苦労人だったことや、隠れ家を密告した人はいなくて、SSが偶然見つけたかもしれない、なんてこともこの本から知れたことだ。
とにかく著者の取材範囲が広く、深い。
1985年5月、西ドイツ大統領の ワイツゼッカーの演説
「過去に目を閉ざす者は、現在においても盲目である。」
その言葉が頭に深く刻み込まれた。
戦争、ホロコーストを知らないこと、それは当時に生きていないのだから当たり前で、仕方の無いこと。
しかし、知らないからどうでもいいと他人事として流してしまっては、事が前に進んでいかない。
誰もが当事者意識を持ち、過去を自分のこととして受け止め、問題意識を持つことで、戦争を起こさせない世界を作る、保っていくことに繋がるのではないか、と思う。
本書のジャンルは岩波ジュニア新書だが、中身はかなり骨太で大人向けである。
お気に入りの1冊になった。