あらすじ
ふいに襲う殺人の幻視。
幻視者は「友」を止められるのか?
――恐怖と正義、友情の間で揺れる主人公の葛藤。
『記憶屋』の織守きょうやが描く、人間の闇を炙り出した渾身のサスペンス・ミステリ!
ある特殊能力のせいで、他人に関わらないように生きてきた久守一は、偶然、その力で美大生の佐伯が巷を騒がせる連続殺人犯だと知ってしまう。社交的で人当たりもよく、とても殺人犯には見えない佐伯は、捜査線上に浮かんですらいない。柄でもないと思いながらも、自分や後輩の身を守るため、犯行の証拠を探す久守。しかし、友達のふりをしているうち、佐伯に対して本当の友情を感じ始めてしまう――。
青依青・装画
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
サイコメトラー能力の主人公のサスペンス。
主人公は、体に触れると幻視で過去または未来のその人が経験したことが視える。
久守(くもり)。名前は曇り空とかけている。
世間を騒がせている連続通り魔殺人。
一人目の被害者は家出してネットカフェを泊まり歩いていた十代の女の子で、二人目の被害者は、六十代のホームレスの男性だった。二人とも、致命傷となる傷とは別に、身体の表面を何度も切りつけられていたという。
横断歩道でぶつかった男を幻視。
死体。
世間を騒がせている連続無差別殺人事件と状態は一致する。
その男は、自分の知り合い(真野という女性)がいるボランティア団体のところに迎う。
殺人犯は、たまたま、一度だけすれ違っただけの存在ではなくなった。 奴はこれから、真野のボランティア先に定期的に出入りするようになる。
それも、真野が一生懸命支援活動をしているホームレスたちが狙われている。以前俺が配った炊き出しの食事を食べていた人たちが、被害者になるかもしれない。
男は佐伯
ボランティアとして採用されたなら、これからも接触するチャンス。
主人公、佐伯を調べることに。
サイコメトリーで幻視。
佐伯は、死体の写真を撮っていた。
警察にいっても幻視は信じてもらえないが、写真の証拠を見つければ警察も動いてくれるはず。
佐伯は美大生。
描いている絵をみせてもらう。
この絵の人物は、真野に似ている。
通りすがりの女性が佐伯を殺害しようとしていることを幻視し、佐伯を間一髪で助ける。そこで佐伯の信頼を勝ち取る。
別のこと。
頼子、夫の殺害を計画していることを幻視。
頼子を説得し、殺害を思いとどませる。
夫を幻視。
幸せな二人の未来を幻視し。
未来を変えられたと思ったが、
加山頼子が、交通事故で亡くなった。
今は11月だ。佐伯は、加山たちが結婚したのはこの時季だったと言うが、幻視の中で加山は、6月に結婚記念日の花束を買っていた。確かにスマートフォンのカレンダーには、6月7日結婚記念日と表示されていたはずだ。 未来だけでなく、過去まで変わったのか? 幻視が「外れた」のか。俺が見間違えたのか?
あの幻視の中の加山がともに結婚記念日を祝おうとしていた相手は、頼子ではないのだ。 彼はこれから、他の誰かと結婚して、来年か再来年か、何年後かの6月に、その女性と一緒に黄色の花束で記念日を祝う。 俺が視たのは、その未来だ。
今回の一件でわかった。一度視えてしまった未来は変えられない。
幻視したクリーム色のニットの女性の顔は視えなかったから、彼女を探して警告することはできない。佐伯のほうを止めるしかない。
新たな被害者。
21歳女性坂口、今度ボランティアに入りたがっていた人。
今までの被害者
女性
ホームレス、ホームレス
女性
ホームレス殺しは練習?
佐伯の家にパソコン手伝いに。
佐伯が描いている絵は真野だった。佐伯が、真野に好意を寄せていることを知る。
佐伯、真野に呼ばれて家から出て、迎えに行く。
その時にカメラから殺人の証拠をみつける。
真野との帰り道、真野を触り、佐伯が襲われるところを視る。
警察に行く。
今日、襲われると知り美大に駆けつける。
しかし、
真野が、犯人だった。
ナイフを持った幻視、後から手を叩かれたとに、佐伯だと思ったが、真野だった。
真野は悪いことだと思っていないサイコパスだったので、今まで幻視できなかった。
佐伯、真野をストーキング。
写真とっただけ、死体。佐伯、絵の参考に。
佐伯がずっと犯人だと思っていたが、真野が犯人だったどんでん返しがあったのでよし。佐伯は写真をとってただけのストーカーというのはアンフェアぎりぎりだが。
後から肩を叩かれたのが佐伯だと思ったが、真野だったなどのミスリードはナイス。真野は、ボランティアサークルで、被害者たち全員と接点があったので、犯人としても納得。
途中の頼子夫婦の件とかは関係ないのでいらなかったかな。
Posted by ブクログ
身体に触れたら相手の秘密がわかる久守くん
佐伯くんを幻視したら連続殺人犯だった
最初の段階で、殺人犯じゃないんかもなぁとは
思ったんだけど
もしかして、久守くんを犯人にしてしまうん?
で、幻視者の眼は曇り空でした
というダークやオチを考えてた私
↑心が病んでます…
そしたら真野ちゃんが犯人やったわ
確かに最初の段階で肩に触れたのが
どっちか分からんようにしてあるやん
しかも何も悪いと思ってないから
幻視できんかったというオチ
やられたぁ
↑超ネタバレな感想ですみません
間にあった頼子さんの話は悲しかった
Posted by ブクログ
殺人者が隣にいたら…証拠を探すため家に二人きりなんて自分は怖くてできません。
いつ「気づいてるんだよね」と言われるかドキドキしてましたが、ラストは…
はい、しっかり騙されてしまいました。
そして作者が女性だったことに二度驚きました。
Posted by ブクログ
触れた人が秘密していることが視えてしまう能力「幻視」を持っている主人公が偶然その力で連続殺人犯を知ってしまう。柄にもない正義感で犯人に近づき犯行の証拠を探す主人公。しかし友達のふりをしているはずが犯人に本当の友情を感じてしまって…
好きなジャンルの結構チートな特殊能力がでてくるけど中々上手いこといかないミステリー作品。スタートから最後までハラハラドキドキしながら一気に読めた。
Posted by ブクログ
特殊能力をもった青年が、そのせいで連続殺人犯と思われる人間に気づき、犯行の証拠をつかむため友人となる…
と書くと素人探偵ものっぽいが、本人は特殊能力以外はただのぼっち大学生なので、危険は犯さない。そして犯人としての決定的証拠は見つからず、青年が能力を使ってわかることは断片だけ、ということから、当然ミステリ的には一筋縄でいくはずもなく。心の闇といってわかったふりをするのは簡単だが、その決定的な一点を除いては、魅力的で、自分にとって「いい友人」だったりする側面もあるのが人間の多面性。一点をもって全否定はできない…と葛藤するのも人間的。