【感想・ネタバレ】なめくじに聞いてみろ 新装版のレビュー

あらすじ

本格推理(ミステリ)+活劇小説(アクション)の最高峰!
――日下三蔵氏(ミステリ・SF評論家)、絶賛!

読み始めたらやめられない、これぞ「活字のジェットコースター」

天才科学者・桔梗信輔が発明した奇抜な殺人方法を闇に葬れ! 息子の信治は父の死後、出羽の山中から東京へと向かった。目指すは父から技術を伝授された十人を超える殺し屋たちの抹殺。奇想天外な武器を操る者たちに、悪事に無縁の青年はどう立ち向かうのか? 国産アクション小説の金字塔、ついに復刊!

【日下三蔵氏によるミニ解説】
岡本喜八監督が惚れ込んで「殺人狂時代」(1967年)として映画化したことでも知られる国産アクション小説の金字塔、久しぶりの復刊です。翻訳ミステリの編集者として007シリーズの原作小説を日本に初めて紹介した都筑道夫は、その本質を「大人の紙芝居」と表現しました。日本を舞台にその面白さを再現することをねらって書かれたこの作品には、攻撃と反撃(アタック&カウンターアタック)のアイデアが惜しげもなく投入されていて、まるで読み始めたらやめられない「活字のジェットコースター」のようです。謎解きの面白さと冒険活劇の面白さを一冊で堪能できる贅沢な大人のためのエンターテインメントを、ぜひ手にとって見てください。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

殺し屋とのアクションシーンについての描写はすごく多いというわけではなかったと思います。主人公と仲間たちとのドタバタ感もある会話や対決の準備の過程であったり、意外なものが殺人道具になったりするのが面白かったです。当時と今では地名が結構変わっていることや、今ではなかなか聞いたり読んだりすることのない言葉を知ることも出来ました。

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2025年05月08日

Posted by ブクログ

相当古い作品だが、ケレン味しかない刺客たちとのケレン味まみれのバトルは現代でも通用するものがある。一つ一つのバトルが短いのが残念、もっと熱い勝負を堪能したかった。
作者の特長でもあるが、軽妙かつ練達な文章がぶっ飛んだ内容にマッチして心地よい。
60年代の空気を感じ取れるのも興味深い点。

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2023年08月24日

Posted by ブクログ

設定や話の展開セリフの内容は、いかにもなハードボイルドなアクション小説なのだけれど、とにかく語り口が軽妙で飄々としていて、2020年代からすると一周回って洒脱な感じがする。
それは本編のみならず岡本喜八の解説(というより映画化の経緯)も同様で、とにかく読み口の楽しい本だった。

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2022年11月25日

Posted by ブクログ

アクション要素がふんだんに盛り込まれたエンタメ小説。時代がかりの気障な言い回しはクセになる。

だが、テンポは良いものの、展開が少し平坦。12人の殺し屋と対決するのだから、そうなるのは仕方ないのだが、もう少し捻りが欲しいところ。
殺し屋が繰り出す殺人方法も思っていたほど奇抜ではなく、また倒し方もイマイチ面白味がない。

帯には「本格推理+活劇小説」と書いてあり、質の良い本格推理と息を呑むアクションが融合された一気読み間違いなしのエンタメ小説、というようなものを期待していたのだが、「本格推理」要素はほとんどない。
楽しめたのは間違いないが、やや物足りない。

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2021年11月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ひとりの天才科学者が、12人の殺し屋たちに12種類の奇抜な殺人道具を託して死んだ。残された息子は、父の負の遺産を葬るため、12人の殺し屋を次々に探し出し、殺害していく…という筋の娯楽小説。
昨今のライトノベルのような突飛な設定、持って回った気障な台詞回し、トランプや蝙蝠傘、マッチといった日用品を改造した殺人道具の登場、殺しと濡れ場の連続と、すべての演出が過剰であり、その過剰さこそを楽しむための作品。
初心な印象だった主人公が急にハードボイルドになるなどキャラクターがブレブレだったり、ご都合主義が多かったりと粗はあるものの、全体にテンポが良く、楽しく読むことができた。

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2021年07月28日

Posted by ブクログ

色々な殺人術が登場するのが面白かった。
凧とかが登場する殺人術は、この小説が書かれた時代が昔である事を象徴していると思いました。

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2025年01月27日

Posted by ブクログ

桔梗信治(ききょう・しんじ)は、さまざまな殺人方法を研究していた父親が死んだあと、殺し屋として活動をしている父の弟子たちと決闘し、父ののこした「飢えた遺産」をこの世から抹消しようとします。そんな彼が、自動車泥棒の大友や情報収集組織の鶴巻啓子、女スリ師の佐原竜子などの協力者を得て、つぎつぎと奇抜な殺人方法を駆使する相手と戦うエンターテインメント作品です。

著者がミステリ作品を執筆しているということもあって、さまざまな殺人の方法があつかわれているのが読みどころでしょうか。とはいえ、リアリティを重視するよりも、アクション・シーンのおもしろさに重点が置かれています。テンポの良い展開もあいまって、一気に読める内容の作品でした。

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2022年01月20日

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