あらすじ
平成の30年を経て、大きく変化を遂げた大学。少子化に過疎化、国による各種の改革などにより、令和に入ってさらにその姿は激変の中にある。一方で、銀行員から企業経営者、経営学部教授を経て学校法人理事まで務めた著者によると、大学の評価に使われてきた「指標」にも激変は同様に起きており、それに伴い、今までの「偏差値頼り」の大学序列は変わらざるをえないと喝破する。今回その提言に沿った新書を刊行。融資する銀行員、学校のトップや教職員の立場、そして学生から見て強い大学・危うい大学とは? なぜ近畿・関西地区の私大が関東私大に先駆けて浮上を遂げたのか? 今、足元で新しく生まれつつある「新・大学序列」で、その大学の価値を見定めよ!
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Posted by ブクログ
少子化より先にコロナ禍が大学経営を襲っている。これを危機と捉えるかチャンスと捉えるかが生き残れるからしい。でも基本は教育機関としての大学であること。まぁ良い大学が残ってほしいですが。
Posted by ブクログ
2021/7/17 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2021/10/1〜10/3
企業退職後に大学教員となった著者による大学分析。外部者、学生、教職員、経営者という四つの視点から分析しているのが興味深い。この後、18歳人口がますます減少していくが、10年後いったいどうなっているだろうか。
Posted by ブクログ
各大学を比較するうえでの指標とか、規模が大きい大学ほど格付けが高い傾向にあることなどが知れたのは収穫だった。
その一方で、終盤に筆者自身も指摘しているけど、大学の存在意義は序列を高めることでも競争に勝ち残ることでもなくて、市民への教育とか社会で活躍できる人の輩出なのだから、その本質についてもっと深掘りしてほしいと、読んでいて感じた。
また、筆者も指摘している通り、昨今は大学の(渋々の?)情報公開も進み各種メディアの分析力も高まり、大学が比較されやすくなっていることはある一面ではいいことであると思う。しかし、比較されやすくなっているということはモノサシが標準化されてきていて大学の多様性が損なわれてしまうよなという心配がある。
科研費採択の多寡や就職率などの数字には現れない大学ごとの校風とかポリシーがあるはずで、大学側はそれを磨く努力を、社会の側はそこに着目する努力をするようになってほしいと思った。