あらすじ
高齢者が怒りっぽくなる理由には「身体的理由」「社会的理由」「個人的理由」という3つの側面があります。本書では、アンガーマネジメントの見地から、怒りの真相を紐解きます。
また、老害になりやすい人の特徴をあわせて解説。老害予備軍度診断など、年齢を問わず自分は大丈夫だと思っている人にこそ読んでほしいコンテンツ満載です。
※世界保健機関(WHO)の定義では、65歳以上の人のことを高齢者としています。
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Posted by ブクログ
怒りっぽくなる理由: 身体的、社会的、個人的理由
・身体的理由: 加齢で前頭葉の機能が衰えると感情を抑えられず怒りっぽくなる。また、認知機能の低下による記憶力低下などにより今までできたことができなくなることは大きなストレスとなる。
・社会的理由: 立場の変化、社会での弊害
・個人的理由: 執着、孤独感、自己顕示欲(全て背景には「不安」がある)
・怒られるのは私への攻撃とは限らない。自分に非がなくても怒りをぶつけられることはある。怒りは身を守るためにある感情。
怒りへの対処ステップ
1. リクエストを見つける
2. べきを見つけて、相手に事実を伝える。正論は言わない
3. 相手のマイナス感情を見つけ、寄り添う
4. 関わるか判断する
執着: 執着していることとその度合いを書き出す。「失う事への不安」「過去の自分を失う事への不安」がある。
孤独感: 一人ぼっちへの不安
自己顕示欲: 誰からも必要とされなくなる不安。社会の役に立ちたいという気持ちが強い証。人のために役に立ちたい一方で、出来る事が減ってくる虚しさ。そのことを受け入れられないと、自我の崩壊となり不安から自己顕示欲が強くなる。老いへの抵抗と言える。
ポイント:
⑴自己受容: 最終的には自分で自分を受け入れ、認めなければ満足することはない。それが孤独感を手放す確実な方法。自分で自分を認めるからこそ他者との健全な関係が築ける
何もしない時間をもつこと: 常に何かをしている=意識が対象に向かう。しかし、何もしないという事は、意識の対象がなくなり「孤独感」「不安」を感じる。あえて何もしない時間を持つことで、情報に過敏にならなくなり、何もない事に耐えられるようになる。