【感想・ネタバレ】楊貴妃伝のレビュー

あらすじ

「在天願作比翼鳥 在地願為連理枝」――白居易の傑作「長恨歌」に歌われた玄宗皇帝と愛妃・楊貴妃。寵愛をほしいままにし、権力さえも手中にした貴妃の、波瀾に満ちた短い生涯。時が移っても、変わらぬ人間の業を、絢爛な絵巻のごとく流麗に描き出す。唐代の壮大な叙事詩にして、今なお熱く胸を打つ傑作長編小説。

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Posted by ブクログ

井上靖作品を読むのは「額田女王」以来2作目ですが、時の権力者に愛された女性を描いた作品という点では同様でありながら、この楊貴妃伝はかなり趣の違う作品だと感じました。解説でも触れられていますが、心理描写が少なく、淡白すぎるくらいに淡々と話が進められていきます。一見欠点のようですが、これがフィクションでありながら歴史を見るかのような感覚にする効果を生んでいると思います。さらに比較すると、額田女王は自分の役目に誇りを持った女性の物語で、楊貴妃伝は自分に与えられた役割に覚悟を決めた女性の物語。という気がします。

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2013年06月24日

Posted by ブクログ

世の中で一番権力を持っているのは、権力者の愛妃、か。自分の腕の中の権力者が、無力に見える楊貴妃。
そういう女の権力は、日本だと北条政子とか淀の方、が思い浮かびますね。井上靖は女性を主人公にした歴史小説としえて「淀どの日記」というものも書いているそうで、読んでみたいと思います。

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2010年06月20日

Posted by ブクログ

楊貴妃は色っぽく艶めかしく書かれているのですが、彼女視点で話が進んでいく事もあって結構人間くさくて好感が持てました。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

悪女なんかじゃない楊貴妃がここにあります。息子の后だった楊貴妃を玄宗皇帝が召し上げ、寵妃とする。そこに彼女の意志はないが、召されたからには愛情を獲得せねばならない。絶頂から落ちてゆく権力者を眺め、最後には殺された女性の物語。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

世界3大美女の楊貴妃。
それ以上の事は知りませんでした。
どういう人なのか知りたくて読んでみました。

いろいろな楊貴妃の見方があるみたいですが、井上靖氏の見方として楊貴妃の数奇な生涯として紹介されています。

傾国の美女の一人として数えられていますが、皇帝玄宗が楊貴妃に夢中になり、政治が疎かになったのか?
又は楊貴妃が政治に口出しして、国を傾けさせたのか?

これを想像して物語にするのが、小説の面白さ!浪漫ですね〜。

時代背景やら登場人物を調べて読むと
中国の歴史の勉強にもなりますよ。




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2019年12月28日

Posted by ブクログ

少なくとも楊貴妃について最後まで悪女の描写はなかった。メインの登場人物は玄宗皇帝・高力士・安禄山、サブキャラは梅妃・楊国忠・李林甫(影は薄い)といったところか。ちょう巨大な権力からの召集に逆らえば殺される、権力者の望むままに流されるしか選択肢のない中で女性らしく自分らしい愛を見つけていった、一種のラブロマンスといえなくもない。

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2018年09月17日

Posted by ブクログ

玄宗皇帝の近づき、楊貴妃にしか分からない距離の感知と変化。権力の恐ろしさと儚さ。権力を維持するために、脅かすものの排除。淡々とした描写。

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2018年01月08日

Posted by ブクログ

唐、玄宗の時代。
楊貴妃の時代。
安史の乱のはじまりまでの時代。
これらの時代が好きな人、よく知っている人は楽しめる。

客観的な文章で、教科書的にも読めるし、物語としても読める。

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2009年10月04日

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