あらすじ
ドラマ化もされた話題の短編に加え、『このミステリーがすごい! 』大賞作家書き下ろしBOOKに掲載された三編を一冊にまとめた連作短編集!
保険調査員の仕事は、死亡事故の発生に際し、保険会社から支払われる保険金に関して被保険者側に問題がないか調査・報告すること。
保険調査会社《懇誠リサーチ》の江崎に回ってくるのは、大学教授の密室での突然死や、田舎町の海岸でのサラリーマンの溺死など、不審死ばかり。
その「死」は果たして、自然死か他殺か――。
そんなとき、江崎は意中の人でiPS細胞の研究者・友永久理子に相談を持ちかける。研究最優先、男は後回し――
熱血女性科学者・理系女子のリケジョ探偵が、「死」にまつわる謎を解く! 『このミステリーがすごい! 』大賞シリーズ。
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Posted by ブクログ
面白かった。読み易い。
保険調査員3年目の男性が主人公。近くの大学助教授のリケジョに一目惚れして、その彼女が仕事上の謎をどんどん解決してくれる、という話。
3年目でこんなシゴデキなのあり得なくね?仕事関連の詳細内容を部外者に飯屋で話しちゃダメじゃね?とか色々突っ込むところはあるけど、まあそれは本の中の話だしなと許せる人向け。シリアスな話もあるけど全体的にほのぼのした感じで好みだったのもあるかも。
Posted by ブクログ
この方の作品は初めて読むけど、べたべたしてなくて悪くない。まあ、ムチャクチャ面白いってほどでもないけどね。2015年に上野樹里と浜野健太で2時間ドラマ化されてたんだ。知らなかった
Posted by ブクログ
国立T大学の理系女子(リケジョ)の助教による化学ミステリー、短編集。
4つの短編がありますが、それぞれ真犯人はおおよそ分かるものの、どう行ったかを謎とする、一種の倒叙ミステリーでしょうか。
・小さな殺し屋
・亡霊に殺された女
・海に棲む孔雀
・家族の形
どの作品も、保険金の支払い云々とは別に、真実を知ると、何となく切なくなります。
保険調査員の江崎くんと、友永さんの恋の行方も、楽しいやり取りです。
Posted by ブクログ
一話目、蚊は人間にとってもっとも恐れるべき殺人動物。昔から蚊が媒介する伝染病があるもんね。二話目、心の隙間に付け込まれて危険ドラッグ。身近にある危険なんだな。三話目、子供でも大切な人を守るためには一線を越える。見限られた刑事、今度は助けてほしい。四話目、介護をする家族の辛さ。亡くなった夫は父親、妻どっちも大切だから辛かっただろうな。最後保険調査員の江崎君と久里子さんはハッピーエンドだけど遠く離れるのね。続巻を期待したい。
Posted by ブクログ
実験大好きなリケジョと保険調査を主な業務とする探偵のお話。保険調査にしては特殊な案件が続きますが、そこは小説ってことで。キャラの性格があまり極端な方向に振られてなくてほどよい感じ。これは続編を期待しちゃうな。
Posted by ブクログ
保険調査員の仕事にからんだ連作短編集。
さらっと読めて、江崎の仕事に対するブレない姿勢には共感が持てる。
でも、恋の話は、どこで久理子さんは江崎のことが好きになったのだろう。ちょっと唐突なかんじがした。
Posted by ブクログ
探偵役は保険調査員。保険金の不正受給の調査を数多くこなしているだけあって、ひとの嘘には敏感だ。ちょっとした違和感から真相解明の糸口を見つけ出す。もちろんそこにはリケジョの大きなヘルプがあるのだが‥‥。短編なので空き時間にサラッと読むのにオススメ。
Posted by ブクログ
事件や事故、病気など様々な形で支払われる保険金。死んでしまったからすぐに保険金が支払われるわけではなく、そこに不審な点はないかなどを調査した上で保険会社が支払うことになる。その調査業務を代行するのが保険調査員である。一見何もないようなケースでも、主人公の調査員・江崎は気になって仕方がない。そんな時に頼りになるのは意中の女性研究者・友永久理子である。何よりも研究優先のリケジョが持てる限りの知識を駆使して、研究の合間に事件解決に乗り出す。
二人の恋の行方も気になる4編収録の連作短編集。事件解決への流れはあまりなく急転直下という印象がかなり強い。鮮やかではあるが、そのあたりの押したり引いたりする感じがないのが少し残念にも思う。
Posted by ブクログ
生命保険の調査員とリケジョ。恋愛模様は結構突飛で急ぎ足だなと感じたけれど、事件そのものは興味深くて面白かった。孔雀と認知症の話は悲しいしやるせないなー。特に認知症のほうは、こういう話は実際にあるかもしれないなと感じた。
Posted by ブクログ
自分も理屈っぽい人間なので、コンセプトや謎解きに関するプロセスには何の不満もないし、むしろ理路整然と物事を考えていく様は自分にあっていると思う。だから好きな作家。
なんだけども、その反面というか、理系的知識がないとそもそも謎解きには参加できないという辛さがある。ミステリーって、自分が探偵役になりながら、普通の読書とは違った形で没入が可能なタイプだと思うんだけども、今回のはそういった部分では自分の知識ではできないため、なんとなく疎外感がある(笑)
いかんともしがたいわけだが、それでもたまに読みたくなるんだなぁ、この人の作品。
Posted by ブクログ
探偵ガリレオの女性版といったところかな。
喜多氏の化学者という経歴が上手く活かされているように思う。
第1話をどこかで読んだ気がするのは何故だろう?
Posted by ブクログ
保険調査員の仕事は、保険会社から支払われる保険金に関して、被保険者側に問題がないか調査・報告すること。しかし、江崎に回ってくるのは、大学教授の密室での突然死をはじめとした不審死ばかり。その死は果たして自殺か事故か、殺人かー。そんなとき、江崎は意中の研究者・友永久理子に相談を持ちかける。恋人より研究優先の熱血“理系女子”探偵が、化学を駆使し不審死の謎に迫る!