あらすじ
あの日から、100年先の未来――。
エリートである航空自衛軍二尉の地位を捨て、JASAの宇宙開拓士に志願した香藤一颯は密閉空間での7日間の選抜試験を受ける事になる。
そこで出会ったAIロボットのカグヤと共に課題をこなすうちに、彼の中にある「寂しさ」という感情に触れ、徐々に放っておけなくなり?(『夏の蝉』より)
香藤が旅立った後、岩城の辿る鮮烈な生き様を、甥で自社所属俳優でもある洋介の視点から熱く描いた『スペアキーの条件』も収録!
感情タグBEST3
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香藤が旅立った後の岩城さんが切ない
甥で自社所属俳優でもある洋介の視点から熱く描いた
『スペアキーの条件』が一番ジンとした
キスしかけるシーンにドキドキ
夏の蝉を読んでやっと春抱きが完結したと思えました。正直なところ宇宙とかAIとかあまり興味のない題材だったのですが、さすが新田先生!岩城さんと香藤くんの子孫が巡り合い結ばれるだけでなく、その先まで考えられているからこその題材だったのかと納得でした。
「春を抱いていた」という作品にたくさんの感情、考え方を教えられました。本当にありがとうございました。先生長い間お疲れ様でした。
作者買い
香藤が旅立った後、岩城の辿る鮮烈な生き様を、甥で自社所属俳優でもある洋介の視点から熱く描いた『スペアキーの条件』
最高に良かったです。
あのかわいい洋介がいい男になって大好きな二人のために息子でいつづける選択をしたことで
100年先の未来があり繋がっている未来を読めて感無量です。
待ってました
配信、待ってました…!
ありがとう香藤、ありがとう京介。先へ続く道をありがとう。
そしてありがとう洋介。きっと条件にあう人をみつけて、香藤家の遺伝子を先へつなげてくれたのでしょう。
洋介の、岩城さんのことになるとカッとなるところとか、宗馬の、血の気多くて強面なのにいい子な感じとか(いや、ほんとにいい子はあんなに簡単に翔に手出さないと思うけど)、新人3人衆に、ついニヤニヤしてしまいます。
若かりし頃の香藤・高坂・小野塚のチャラ男3人衆とはまた違った関係性で、物語としては、将来性しか感じません。笑
翔の物語、続きあれば、ぜひ洋介からませてほしいですね。洋介の翔への一方的なわだかまりの拗らせ話でもいいですし、翔にちょっかい出して、宗馬をからかう洋介の話とか。うっかり仲良くなっちゃう宗馬と洋介の同期話とか。笑
妄想はさておき、
書きおろしの作中に、故人の話をする場面で、岩城父から譲り受けた盆栽がちゃんと描かれていたり、桜を岩城さんにプレゼントする話を香藤が五稜郭でしたときに、香藤が名指しで花見客として予想していた小野塚が、花見の場面でとうとう涙を流していたり、(タイトルも含め)細部にいろいろ詰め込まれていて、勝手に目頭が熱くなります。
してやられた感がこんなに清々しいのも、この物語の特徴かもしれませんね。
まさか、来世の話で、同性婚当たり前な上、子供まで出してくるし、極めつけは岩城京介の血筋って。。
しかも2人の思考回路持ったAIが、どこかの星でアダムとイブになるロマンまで。。
岩城さん、あなたホント凄すぎるよ。撒いた種の行く末が凄すぎるよ。
いやもう、ただただ、天晴れです。