あらすじ
この世でもっとも純粋で美しいもの――それは愛らしい少女たちの姿。なぜ、彼女たちは時代によって、エロスを漂わせた存在として表現されたり、性をそぎ落とされたけがれない姿で描かれたりと、変貌をくり返してきたのか? そこには人間のどのような理想と欲望が映し出されているのか? あらゆる女性の理想とされたあどけない聖母マリアから、突如挑発的な姿を露わにし始める現代の少女たちまで、200点の名画の裏に隠されたメッセージを読み解く。色鮮やかな図版が誘う究極の美の世界。
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Posted by ブクログ
西洋美術史の池上先生が、美少女の描かれた絵画の歴史的変遷と分類を解説していく本、のはずなんですが、半分以上のページに図版があるのでページをめくるたびに、あらかわいい、この子もかわいいと、ちっとも読書が進みません。どうしてくれるw。とにもかくにも、かわいいは正義ですよ(結局内容が頭に入ってない)
Posted by ブクログ
美少女は昔から存在していた。それがお金と手間のかかる「西洋画」に写しとられるとき、彼女たちはどのように表現されるのか。
昔から愛でられていた美少年と違って、「小さな大人」「未熟な大人」から、富豪の肖像画、神話・キリスト教の「純潔」「貞淑」の象徴、そして女の子の「可愛らしさ」そのものの描写へ…
という流れがあるらしいのだけど、時代や様式の区分ではなく、細々としたジャンルに分かれて説明されていたため、時代の流れを大まかに把握するのは難しかった。でも、美術史を一ミリも知らない自分でも分かりやすい説明と、沢山のカラーページで紹介された絵画、今後展覧会に行って女の子の絵が描いてあったら、どのジャンルなのか当てはめられるくらいにはなったと思う。キューピッドやオフィーリアの神話もわかるようになったし。
ミレイ、ブグロー、ソフィーアンダーソン、可愛い。
「P.245無垢なる美少女の礼賛と、そのセクシュアリティーへの拒絶とが生み出す浮沈の繰り返しとも言えるだろう。」